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インドネシアの百科事典(レファレンスツール紹介1): アジア情報室通報第3巻第3号

アジア情報室通報 第3巻第3号(2005年9月)

総合的な百科事典は、その出版国および周辺地域に関する項目を多く収録していて、当該国関連のレファレンス調査の手がかりとなります。今回はインドネシアの百科事典について、当館所蔵のなかから主なものを紹介します。

Encyclopaedie van Nederlandsch-Indie. 2.druk.'s-Gravenhage : M. Nijhoff, 1917-39

オランダ語  請求記号:991-E56-2(東京本館

オランダのM.ナイホフ社とE.J.ブリル社から出版された「蘭領東印度百科事典」の第2版です。初版は1895-1905年の10年をかけて出版されました(請求記号:GE8-34)。この第2版は1917-1921年に本体4巻が刊行され、その後1927-1939年に第5-8巻が補遺として追加され、全8巻となりました。本体の簡約版『Beknopte encyclopaedie van Nede-rlandsch-Indie(1921年)』(請求記号:GE8-72)も出ています。地理、歴史、民族、経済、生態を始めインドネシアの事象について幅広く取り上げ、詳細に解説をしています。また、人名情報も多く収録しています。図版・地図は掲載されていません。オランダ領期のインドネシア研究にとって、現在でも学術的な利用価値のある資料です。本体分の人名索引が第4巻末にあり、補遺の第5-8巻については、各巻に人名索引が付いています。さらに第7・8巻の巻頭には補遺分の項目索引もあります。

Encyclopaedie van Nederlandsch-Indie. 2.druk

① Encyclopaedie van Nederlandsch-Indie. 2.druk.

Geillustreerde encyclopaedie van Nederlandsch-Indie.Leiden : N. v. Leidsche uitgeversmaatschappij, 1934

オランダ語   請求記号:919.1-G638g(東京本館)

同じくオランダで出版された図版入りの百科事典です。民族、文化、地理に関する項目が多く、原住民や建築物などの写真も豊富に掲載されています。①と併せて視覚的に補完するのに適しています。索引はありません。

③ Ensiklopedia Indonesia.Bandung : W. van Hoeve, [1954]

インドネシア語  請求記号:039.992-E59(東京本館)

独立後にインドネシア語で出版された初めての本格的な百科事典です(全3巻)。対象分野は広汎でインドネシアに特化してはいませんが、アジア地域に関する項目が比較的多いのが特徴です。図版や地図も多く掲載しています。索引は付いていません。

④ Ensiklopedi umum.[Yogyakarta] : Jajasan Kanisius, 1973

インドネシア語 請求記号:UR41-6(東京本館)

1冊に纏まった百科事典です。定評のある辞書『An Indonesian-English dictionary. 3rd ed.(1989)』の編者Hassan Shadily氏が編集決定をしています。図版・写真・索引はありません。再版(1997年)も所蔵しています(請求記号:UR41-21)。

⑤ Ensiklopedi Indonesia.Jakarta : Ichtiar Baru-Van Hoeve, 1980-1984

インドネシア語 請求記号:UR41-20(東京本館) Y735-S99(関西館)

独立以後に出版されたなかで⑥に次いで2番目に大規模な百科事典です。出版者は各種事典類を多数刊行しているIchtiar Baru-Van Hoeve社で、オランダのエルゼビア社との協力で出版されました。1980-1984年に全7冊で刊行され、その後1986年、1990年、1996年に補遺が出ています。関西館所蔵分は再版(1989年)です。主編者は上述のHassan Shadily氏で、200人以上の専門家が執筆参加しています。収録分野が広く、一般利用から研究利用まで幅広く対応した内容となっています。図版・写真も多数載せています。第7巻に索引が付いています。

⑥ Ensiklopedi nasional Indonesia. Cet.4.Jakarta : PT. Delta Pamungkas, 2004

インドネシア語    請求記号:Y735-E16(関西館)

現在におけるインドネシア最大の百科事典です。1988-1991年に初版が刊行され、1994年に補遺1巻が追加されました。当館所蔵は第4刷で全18巻です。対象分野は多岐に及びますが、インドネシア関連の項目や人名情報が多数収録されているのが特徴です。図版・写真も掲載しています。インドネシア語の総合百科事典のなかでは記述内容が最も新しく、レファレンス調査にあたっては最初にこの事典を引くのがよいでしょう。第18巻は索引です。

⑦ Indonesian heritage.Singapore : Archipelago Press, 1996-98

英語    請求記号:GE521-P11(関西館)

「古代史」「人類環境」「近代史」「植物」「野生生物」「建築」「美術」「表現芸術」「宗教・儀式」「言語・文学」の全10冊。英、蘭、仏、米、豪、インドネシアなど世界各国の研究者が執筆しています。写真やカラー図版を豊富に盛り込み視覚効果を考慮した編集がなされています。学術的な利用よりも、一般の利用に適した事典と言えるでしょう。各巻末に索引と参考文献が付いています。2002年にはインドネシア語版も出版されました。

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