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北朝鮮を調べる(レファレンスツール紹介3) : アジア情報室通報第4巻第2号

アジア情報室通報 第4巻第2号(2006年6月)

アジア情報室では、北朝鮮に関する参考図書を、日本語資料のほか、北朝鮮で発行され、現在では入手が極めて困難な資料についても、数多く開架しています。ここでは、代表的なものをご紹介します(< >内は当館請求記号、タイトルがハングル表記の場合は( )内に日本語タイトルを併記)。

(1)概説書及び資料集

日本語で書かれた北朝鮮に関する概説書のうち、最近刊行されたものとしては、石坂浩一編著『北朝鮮を知るための51章』(明石書店, 2006)があります。北朝鮮に関するテーマを51にわけ、それぞれに解説を加えるとともに、巻末には「北朝鮮を知るためのブックガイド」を付しています。

小此木政夫編著『北朝鮮ハンドブック』(講談社, 1997, )では、北朝鮮に関する歴史的事項を年代ごとに整理し、それぞれに詳しい説明を付すとともに、巻末には、年表や基本資料集を掲載しています。

小此木政夫, 徐大粛監修『資料北朝鮮研究. 1』(慶應義塾大学出版会, 1998, )は、北朝鮮の過去の政治や政治思想の変遷について扱っており、金日成が行った施政演説や報告などの関連資料を収録しています。

環太平洋問題研究所編著『韓国・北朝鮮総覧. v.4(2002)』(原書房, )は、北朝鮮を含めた朝鮮半島全体の情勢を整理しています。

ラヂオプレス編『北朝鮮の現況 : 重要基本資料集. 2004』(RPプリンティング, )は、北朝鮮の政治、軍事、外交、経済、科学技術、文化、南北関係、日朝関係など、各分野の統計や資料がまとめられた資料集で、最高人民会議の開催状況や朝鮮労働党の機構図なども掲載されています。

ラヂオプレス編『クロノロジーで見る北朝鮮 : 年表・日誌』(RPプリンティング, 2004, )には、1945年以降の北朝鮮に関する主要事項の年表に加え、対日関係、核・ミサイル問題、南北問題、対外関係、麻薬・偽札事件といったテーマ別の年表が載っています。また、朝鮮労働党大会開催状況、各種記念日の行事、軍事パレード、国家予算の推移、人口、自然災害などを一瞥することができます。

韓国で刊行された資料としては、『北韓總覽』3巻(北韓研究所, 1945-1982 , 1983-1993 , 1993-2002 )があります。政治、外交、経済、法制、社会、文化、教育、学術、軍事、南北関係、科学技術などの分野ごとに解説しており、3巻合わせて1945年から2002年までをカバーしています。主要法令、写真、道路標識の図版なども掲載しています。

(2)最近の動向を知る

人口や面積などの基本データのほか、一年間の政治や経済の動向について、整理した日本語資料としては、『北朝鮮(ARCレポート)』(世界経済情報サービス, )や、『アジア動向年報』(アジア経済研究所, )(「朝鮮民主主義人民共和国」の項)があります。

『北朝鮮年鑑』(東アジア総合研究所, 2000-, )は、地理、政治、経済、社会、文化・体育、外交、軍事、南北関係・統一のテーマごとに日本語で解説をしており、より詳しい情報を得ることができます。この『北朝鮮年鑑』のもとになっているのが、韓国の聯合ニュースが発行している『북한연감(北韓年鑑)』です。その他、『북한경제연감(北韓経済年鑑)』(韓国言論人協会, )など、経済に焦点を合わせた年鑑もあります。

一方、『조선중앙년감(朝鮮中央年鑑)』(朝鮮中央通信社, )は、北朝鮮で発行されている年鑑です。「国内編」では、北朝鮮の政治、経済、社会、文化に加え、韓国、日本の朝鮮総聯、金正日総書記の「現地指導」といった事項について、詳述されています。「国際編」には、主な国際的事件や国際会議、世界各国の概要が、「資料編」には、金正日総書記の「革命活動日誌」などの資料が掲載されています。

『東アジア経済情報』(東アジア貿易研究会, )は、月刊の資料で、韓国の新聞などから引用した北朝鮮関連ニュースを、日本語で読むことができます。

(3) 辞典・事典類

○百科事典等

北朝鮮で編纂された百科事典としては『조선대백과사전(朝鮮大百科事典)』(百科事典出版社, 1995-2001, )全30巻があり、約10万語を収録しています。この中から基本語句、重要語句約6万語を抽出し、さらに新しい用語を加えて1巻にまとめたのが『조선대백과사전 : 간략본(朝鮮大百科事典 : 簡略本)』(科学百科事典出版社, 2004, )です。

『북한대사전(北韓大事典)』(北韓研究所, 1999,)は、韓国で発行された資料で、5,000以上の用語を分野別に収録し、付録に朝鮮労働党規約や北朝鮮の貿易商社目録などを掲載しています。

○人物情報

ラヂオプレス編『朝鮮民主主義人民共和国組織別人名簿』(RPプリンティング, 2005年版の請求記号は)では、内閣や朝鮮人民軍などの組織別に、各人物の氏名(漢字及びローマ字表記、フリガナ)や肩書きなどを調べることができます。ソウル新聞社が『북한연감(北韓年鑑)』()と合わせて刊行している『북한인명사전(北韓人名辞典)』()は、表記はハングルのみですが、来歴や肩書きなどとともに、一部の人物については写真を掲載しています。

○法令集

2004年に北朝鮮で出版された『조선민주주의인민공화국 법전 : 대중용(朝鮮民主主義人民共和国 法典 :大衆用)』(法律出版社, 2004, )があります。後述する北韓資料センターのサイトにも、北朝鮮の法律が掲載されています。なお、必ずしも最新の法律が掲載されているわけではありませんが、個人サイト「北朝鮮WEB六法」(http://www.geocities.co.jp/WallStreet/3277/外部サイトへのリンク) [last access : 2006.05.12]が、北朝鮮の法律を日本語に翻訳して提供しています。

○歴史事典等

韓国史事典編纂会, 金容権編著『朝鮮韓国近現代史事典 : 1860-2005 第2版』(日本評論社, 2006, )が、19世紀半ばから現代にいたるまで、北朝鮮を含めた朝鮮半島全体に関わる重要事項、約1,400項目について解説しており、通史としても使えます。また、内藤陽介著『北朝鮮事典 : 切手で読み解く朝鮮民主主義人民共和国』(竹内書店新社, 2001, )は、郵便資料から北朝鮮の歴史を再構成したものです。

○地理

『조선지리전서(朝鮮地理全書)』(教育図書出版社, 1987-1990, )があります。地質、地形、気候、土壌、水資源、経済、工業、運輸などの主題別にまとめられた巻と、行政区域ごとにまとめられた巻を合わせた全29巻で構成されています。また、『조선유적유물도감(朝鮮遺跡遺物図鑑)』(1988-1996, )全20巻は、写真や絵を用い、時系列に沿った整理を行っています。

申大興編『最新朝鮮民主主義人民共和国地名辞典』(雄山閣出版, 1994, )には、北朝鮮の地名の日本語表記が掲載されています。地名が漢字、ハングル、カタカナ、ローマ字で書かれており、巻末にはハングルとローマ字から調べられる索引と「解放直後の朝鮮北部行政区域」を付しています。その地域の沿革など、さらに詳細な資料としては、語文編集部編『고장이름사전(故郷地名事典)』 (科学百科事典総合出版社, 2000-2002, )

全10巻や、방린봉[ほか]著『조선지명편람(朝鮮地名便覧)』(社会科学出版社, 2001-2002, )全11巻もあります。

北朝鮮の地形図としては、ソ連軍参謀本部編著『最近北韓五萬分之一地形圖』(高麗書林, 1997, )上下巻があり、地図帳としては李泳澤編『最新北韓地圖』(佑普地圖文化社, 1991, )があります。

『조선향토대백과(朝鮮郷土大百科)』(2003-2005, )は、北朝鮮の地理に関する情報の集大成とも言える事典です。韓国の平和問題研究所と北朝鮮の科学百科事典出版社が共同編纂し、2005年1月現在の北朝鮮の行政単位を基準に、地域編16巻、人物編1巻、民俗編1巻、索引2巻の計20巻で構成されています。執筆には千余名が関わっており、見出し語約35万語を収録し、写真約15,000カット、地図約270枚を掲載しています。

○朝鮮語辞典

社会科学院言語学研究所[編]『조선말사전(朝鮮語辞典)』(科学百科事典出版社,2004, )があります。153,500語あまりの見出し語を収録しており、その中には1992年の『조선말대사전(朝鮮語大辞典)』(社会科学出版社, )発行以来の新語も収録されています。

○出版目録

朝鮮出版物輸出入社[編]『조선출판물목록 (朝鮮出版物目録)』(2001, )は、北朝鮮の出版目録です。当室では第3巻(1990-2001)を所蔵しています。同社のサイト(http://www.korea-publ.com/外部サイトへのリンク) [last access : 2006.05.12]では、最近の出版物についても検索できます。

(4)インターネットで調べる

韓国で最も北朝鮮関連資料を所蔵している北韓資料センター(http://unibook.unikorea.go.kr/index.jsp外部サイトへのリンク)[last access : 2006.05.12]のサイトには、北朝鮮の概要、人物、用語、法律、権力機構図、主要行事、テレビ番組の編成表などの資料が掲載されています。

統一部のサイト(http://www.unikorea.go.kr/index. jsp外部サイトへのリンク)[last access : 2006.05.12]では、[北韓理解]→[北韓深層理解]と選択すれば、統一部が刊行している冊子で北朝鮮の概要をまとめた『북한이해(北韓理解)』を読むことが可能です。

朝鮮日報の北朝鮮関連サイト「NK chosun」(http://nk.chosun.com/Main/Main.html外部サイトへのリンク) [last access : 2006.05.12]には、北朝鮮に関するニュースやトピックスがまとめられています。

○日本語のサイト

北朝鮮の朝鮮コンピューターセンターが運営するポータルサイト「ネナラ」(http://www.kcckp.net/ja/外部サイトへのリンク) [last access : 2006.05.12]が、北朝鮮の概要や最近の動向に関する情報を掲載しています。朝鮮日報の日本語サイトにも北朝鮮関連のページ(http://japanese.chosun.com/servlet/japan.ArticleList.ArticleList?code=FAA外部サイトへのリンク)[last access:2006.05.12]があります。そのほか、個人サイト「私設朝鮮民主主義人民共和国研究室」(http://www.piks.or.tv/index.htm外部サイトへのリンク) [last access : 2006.05.12]や、「北朝鮮Focus」(http://www.nkfocus.jp/warp/webapp/home/jp_home外部サイトへのリンク) [last access : 2006.05.12](冊子体は)なども充実しています。

○北朝鮮の政府が発する声明等

労働新聞に掲載されますが、「わが民族同士」(http://www.uriminzokkiri.com/外部サイトへのリンク)[last access : 2006.05.15]では、2001年以降の労働新聞の記事を、検索することができ、本文をカラー写真入りで見ることができます。前述の「ネナラ」でも、[朝鮮の声]のページで、一部の声明や談話について、日本語で読むことができます。

○統計情報

韓国統計情報システム(KOSIS)のサイト (http://kosis.nso.go.kr/外部サイトへのリンク)[last access : 2006.05.12]では、統計情報の検索ができます。例えば北朝鮮の2004年の自動車生産量を知りたい場合、キーワードに「북한(北韓)」「자동차(自動車)」と入力すると、韓国自動車工業協会の統計が現れ、4,500台という数字を得ることができます。また、韓国銀行のサイト(http://www.bok.or.kr/ index.jsp外部サイトへのリンク) [last access : 2006.05.12]では、南北の主要経済指標比較を行っています。

当室ホームページ内の「AsiaLinks-アジア関係リンク集-」(http://www.ndl.go.jp/jp/service/kansai/asia/link/east/link_prk.html) には、ここで紹介した以外の北朝鮮関連サイトへもリンクが張ってあります。さらなる情報探索に役立てていただければ幸いです。

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