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韓国の政治に関する情報(レファレンスツール紹介 10): アジア情報室通報第6巻第1号

アジア情報室通報 第6巻第1号(2008年3月)
山本健太郎

はじめに

2007年12月の韓国大統領選挙では、李明博氏が当選し、2008年2月、大統領に就任しました。ここでは、韓国の政治について調べる際に有用な資料、情報について、紹介します。< >内は当館請求記号で、いずれも関西館で所蔵しています。末尾の(東)は東京本館でも所蔵していることを示します。タイトルがハングル表記の場合は( )内にタイトルの日本語訳を併記しました。ウェブサイトの最終接続日は2008年2月21日です。

1.日本語の概説書

韓国の政治について、日本語でまとめられている資料としては、①~④のようなものがあります。
①孔義植,鄭俊坤著『韓国現代政治入門』(芦書房, 2005.6)(東)
②池東旭著『韓国大統領列伝』 (中央公論新社, 2002.7) (東)
③森山茂徳著『韓国現代政治』(東京大学出版会, 1998.11) (東)
④孔星鎮,川勝平太編『韓国の政治』(早稲田大学出版部, 1997.7)(東)
①は韓国の政治制度や政治過程について詳しく解説した比較的新しい資料です。②は金大中政権までの各大統領の在任期間の主要な出来事がまとめられており、韓国政治の流れをつかむのに適しています。③や④も内容は古くなっていますが、まとまった資料です。

2.最近の動向

(1)日本語資料

韓国の政治に限りませんが、諸外国の最近の動向について、日本語で知るには、毎年刊行される⑤~⑧のような資料の該当部分を参照するのが手っ取り早いです。⑤には国家機構図や閣僚名簿も掲載されています。
⑤『アジア動向年報』(アジア経済研究所)(東)
⑥『世界年鑑』(共同通信社)(東)
⑦『ARCレポート』(世界経済情報サービス)<韓国はZ41-B201>(東)
⑧『現代用語の基礎知識』(自由国民社)〈請求記号は年によって異なる〉(東)

(2)韓国のニュース年鑑

より詳細な政治の動向を知りたければ、⑨⑩のような韓国のニュース年鑑を参照する必要があります。
⑨『東亞年鑑』(東亞日報社)>Z42-AK2>(東)
⑩『聯合年鑑』(聯合通信)(東)
これらの資料では、政治について1章が設けられ、大統領、国会、政党といった項目ごとに、最近の動向が述べられています。また巻末には、歴代の行政各部の長官や地方自治体の首長、国会議員などの氏名および在職期間の一覧表が付されています。ただし、最新の情報を調べる場合には、各機関のサイトを確認するのが確実でしょう。

3.人物情報

韓国において、政治上、重要な人物として、大統領や国会議員、行政機関や政党、地方自治体の幹部などが挙げられます。

このうち、大統領については、日本でも新聞などで紹介されることが多いですが、他の人物については、日本語で紹介されることが少ないので、詳細な情報を得るためには、韓国語の資料を参照する必要があります。以下のような情報源が有用です。

(1)国会議員総覧

韓国の国会議員の任期は4年です。議員の経歴などを掲載した国会議員総覧が、任期ごとに発行されています。

2008年3月現在の国会議員である第17代国会議員についての議員総覧として、当館では⑪を所蔵しています。
⑪『국회의원총람 : 2004』(国会議員総覧)(국회의원총람편찬위원회, 2004.8)(東)
ただし、議員が任期途中で失職したり辞職したりして欠員が生じると、再選挙や補欠選挙が行なわれます。議員総覧には総選挙で当選した議員しか掲載されていないため、必ずしも、すべての現職議員が掲載されているとは限りません。現職議員については、次項で紹介する国会のサイトで確認することが必要です。

当館では、⑫のように、過去の国会議員の経歴が掲載された議員総覧も所蔵しています。
⑫『歷代國會議員總覽』(韓國國會人物史編纂會, 1983.4)
2008年4月には、国会議員選挙が予定されており、その結果を受けて、2008年夏ごろには新しく選出された国会議員について収録された議員総覧が発行されるものと思われます。

なお、地方議員の経歴は、後述する選挙総覧に掲載されています。

(2)国会のサイト

現職の国会議員については、国会のサイトで、経歴などを見ることが可能です。
・「대한민국 국회」(大韓民国国会)
(http://www.assembly.go.kr/外部サイトへのリンク)

トップページで、「의원광장」(議員広場)を選択し、「국회의원 현황」(国会議員現況)とたどると、議員名のハングル字母順の一覧が表示されます。議員名をクリックすると、その議員の政党、選挙区、所属委員会、経歴などを見ることができます。また、選挙区別、委員会別、政党別、当選回数別に議員の一覧を表示させることも可能です。

「국회의원 현황」(国会議員現況)の代わりに、「국회의원 검색」(国会議員検索)を選ぶと、所属政党や委員会、地域、当選回数、氏名などで検索することができます。

また、「역대국회의원」(歴代国会議員)http://www.assembly.go.kr/anc/mem/status/mem_history_index.jsp?M_idx=2_06外部サイトへのリンク)のページでは、歴代国会議員の氏名の一覧を見ることができます。

(3)人物辞典

⑬⑭の資料では、国会議員以外の政治関係者についても調べることができます。
⑬『한국인물사전』(韓国人物辞典)(연합뉴스)
⑭『韓國人名錄 (東亞年鑑別冊)』(東亞日報社)(東)
これらの資料は、政治関係者のみならず、各分野の人物が多数収録されており、詳しい経歴が掲載されています。

 

政治関係者についての人物辞典としては、⑮⑯のような資料があります。
⑮『노무현 핵심브레인』(盧武鉉核心ブレーン)(한국경제신문, 2003.4)
盧武鉉政権発足時の行政各部の長官・次官、大統領秘書室のスタッフ、与党の主要議員など、198人の経歴が掲載されています。ただし、これは、2003年2月の盧武鉉政権発足時のものですので、その後の役職者については、⑬⑭を参照する必要があります。
⑯『韓國現代政治人名大辭典』(人物과話題社, 2004.9)
第17代国会までの歴代国会議員、地方自治体の首長や議員などの主要人物の経歴が掲載されています。

(4)人物情報検索サイト

ウェブ上で人物情報を検索できるサイトについては、当室ホームページ内の「AsiaLinks-アジア関係リンク集-」の「テーマ別に調べる-人物 > 韓国・北朝鮮」(http://www.ndl.go.jp/jp/service/kansai/asia/link/theme/persons/kor.html)にリンクが張ってあります。なかには、国会議員や公務員など、職業別に検索できるようになっているものもあります。

・「dongA.com 인물정보-역대정부부처 장차관」(東亜ドットコム人物情報-歴代政府部署 長次官)
(http://www.donga.com/inmul/minister/外部サイトへのリンク)

政府組織図から、その機関をクリックすると、歴代長官、次官の一覧が見られるようになっています。経歴など、詳細な情報を見るためには、会員登録が必要です。

4.選挙結果

韓国において、全国規模で行なわれる選挙としては、大統領選挙、国会議員選挙、地方選挙の3種類があります。それぞれの選挙結果を調べるのに有用な情報源を紹介します。

(1)『CLAIR REPORT』(自治体国際化協会)

韓国の各選挙の概要や政党別・地域別の当選者数などが日本語でまとめられている資料としては、自治体国際化協会が発行する『CLAIR REPORT』があります。この資料では、海外の情報について、さまざまな分野が扱われていますが、韓国の各選挙について解説する号も発行されています。ウェブ上で閲覧でき(http://www.clair.or.jp/j/forum/c_report/)、紙媒体は東京本館で所蔵しています。

(2)選挙総覧

各選挙について、その選挙結果がまとめられた選挙総覧が、中央選挙管理委員会から発行されています。選挙総覧には、候補者の経歴や地域別の得票数、各政党の選挙公約など、その選挙の詳細な情報が掲載されています。

2008年3月現在、大統領選挙、国会議員選挙、地方選挙について、発行されている直近のものは、⑰~⑲の3つです。
⑰『제16대 대통령선거총람 : 2002.12.19 시행』(第16代大統領選挙総覧 : 2002.12.19施行)(중앙선거관리위원회, 2003.7)(東)
⑱『제17대 국회의원선거총람 : 2004.4.15 시행』(第17代国会議員選挙総覧 : 2004.4.15施行)(중앙선거관리의원회, 2004.11)(東)
⑲『第4回 全國同時地方選擧總覽 : 2006.5.31 施行』(中央選擧管理委員會, 2006.10)
当館では、過去の選挙総覧も所蔵しています。

また、2007年12月に行なわれた大統領選挙、2008年4月に行なわれる予定の国会議員選挙についても、2008年中には、新たに選挙総覧が発行されるものと思われます。

(3)選挙管理委員会のサイト

中央選挙管理委員会のサイトでは、過去の選挙結果など、選挙総覧とほぼ同様の情報を得ることができます。
・「역대선거정보시스템」(歴代選挙情報システム)
(http://www.nec.go.kr/sinfo/外部サイトへのリンク)

ページ上部に表示されている「유권자수」(有権者数)、「후보자」(候補者)、「투표」(投票)、「개표」(開票)、「당선인」(当選人)、「일반통계」(一般統計)から、見たい情報を選びます。画面が変わったら、選挙の種類や時期、地域などを選ぶと、詳細なデータが表示されるようになっています。ただし、国会議員選挙の比例代表については、第17代以外は見ることができません。

おわりに

韓国については、政治に限ったことではありませんが、ウェブ上で非常に多くの情報を入手することができるようになっています。レファレンスの際、当室では、それらも含めてご案内するようにしています。

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