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ラオスについて調べる(レファレンスツール紹介24):アジア情報室通報 第9巻第3号

アジア情報室通報 第9巻3号(2011年9月)
西願博之(国立国会図書館関西館アジア情報課)

東南アジア唯一の内陸国ラオスでは、山がちの国土に約600万人の国民が暮らしています。隣国のタイやベトナムと比べて我々に馴染みが薄いものの、近年ようやく、ラオスに関する日本語資料が続々と刊行され始めています。ただし、外国語資料を合わせてもラオス関係資料が少ないことに変わりはなく、十分な情報探索を行うには、タイトルに「東南アジア」「メコン」といったキーワードを含む資料まで手広く検索する必要があります。

以上を踏まえつつ、本稿ではラオスについて調べるための主要情報源をご紹介します。【 】は当館請求記号、【( )】は関西館請求記号です。

1 資料タイプ別

書誌

Les sources contemporaines du Laos : 1976-2003 = Contemporary sources on Laos : 1976-2003 (http://laos.efeo.fr/IMG/pdf/efeo_Gay_Sources-contemporaines-Laos.pdf)

フランス極東学院ビエンチャン支部のウェブサイトに掲載されています。1976-2003年の間に刊行された、主にフランス語、英語で書かれたラオス関係文献約14,700件を「参考図書」「概説書と統計」「経済」など20余りに大別し、さらに分類した上、著者名のアルファベット順に排列しています。多くの文献にフランス語の解題が付いています。巻末の付録にはラオ語、タイ語、ベトナム語、カンボジア語、中国語、日本語、ロシア語で書かれたラオス関係文献を収録しています。

事典

『東南アジアを知る事典』 (新版, 平凡社, 2008) 【GE8-J1】

事典項目、現代人名録、国別概説の3部からなります。約900の事典項目には「ビエンチャン」「ラオ族」などラオス関連項目のほか、周辺国にも関わる「タイ諸語」「メコン」などが含まれています。巻末に東南アジア史年表、文献案内、関連ウェブサイト案内が付いています。

Historical dictionary of Laos. (3rd ed., Scarecrow Press, 2008) 【GE8-B56】

Historical dictionaries of Asia, Oceania, and the Middle Eastシリーズの1巻。年表、事典項目、歴代統治者一覧、参考文献などからなります。約800の事典項目には、人名、地名、出来事や、政治、経済、社会、文化関連項目が含まれています。約1,100件の参考文献は、主題別に分類した上、著者名のアルファベット順に排列しています。

年鑑類

『アジア動向年報』 (アジア経済研究所, 年刊) 【Z41-118】

ラオスを含むアジア各国の政治、経済、対外関係を解説しています。主要出来事の時系列表、国家機構図、政府閣僚名簿なども収録しており便利です。アジア経済研究所図書館ウェブサイト (http://www.ide.go.jp/Japanese/Library/) 内「アジア動向データベース」では、最新5年分を除く1970年版 (1969年の動向を収録) 以降のラオス関係記事を見ることができます。ただし、1969-1985年についての記事を検索する場合は、「ラオス」ではなく、「ベトナム」または「ベトナム (インドシナ (1969-1985) を含む) 」を選ぶ必要があります。

Country Report. Laos (Economist Intelligence Unit, 季刊) 【Z76-A191】

ラオス政治、経済の最新動向と将来見通しを概説するとともに、国土・人口、政治体制などの基礎データを収録しています。冊子体資料のほか、当館の電子情報提供サービスでも本文を見ることができます。

The Far East and Australasia. (Routledge, 年刊) 【Z62-A59】

Europa regional surveys of the worldシリーズの1巻。全般的概説、国別概説、地域情報の3部からなります。国別概説の部は、自然地理・社会地理、歴史、経済の解説と、主要統計、主要機関・企業連絡先などのデータを収録しています。

統計

Statistical yearbook. (National Statistical Center, Committee for Planning and Cooperation, 年刊) 【Z61-J305】

ラオスの地理、気候、行政、人口、労働・雇用、国内総生産、物価、農業、産業、交通・郵便・通信、輸出入、投資、教育、保健、文化、観光、交通事故などに関する社会経済統計データを収録しています。ラオス統計局ウェブサイト (http://www.nsc.gov.la/) でもデータを見ることができます。

Khomun sathiti 1975-2005. (Khana Kammakan Phaenkan lae Kanlongthun, Sun Sathiti haeng Sat, 2005) 【(DT191-L1-P1)】

ラオ語・英語併記。上記Statistical Yearbookと同じ分野について、1975-2005年の間の統計データを収録しています。

Results from the population and housing census, 2005. (Steering Committee for Census of Population and Housing, [2006]) 【(DT231-L1-P1)】

2005年人口・住宅センサスの主要統計データを収録し、解説を付けています。統計表を除く内容は、ラオス統計局ウェブサイトでも見ることができます。

地図

Pum phaenthi kieokap sangkhom-setthakit khong So Po Po Lao : kanvikhro phunthan dan phon khongkan samluat phonlamuang lae thiyu asai nai pi 2005. ([Swiss National Centre of Competence in Research (NCCR) North-South], [c2008]) 【(YP51-P85)】

別タイトル"Socio-economic atlas of the Lao PDR : an analysis on the 2005 population and housing census"。ラオ語・英語併記。2005年人口・住宅センサスに基づく主題図約60枚を収録しています。「基本的人口特性」「移住」「識字率・教育」「民族・宗教」「居住環境」「貧困・不平等」など9部からなり、各地図に解説が付いています。

2 分野別

全般

『ラオスを知るための60章』 (明石書店, 2010) 【GE553-J7】

「自然」「生活と生業」「環境と開発」「歴史」「経済」「政治と外交」「宗教と儀礼」「言語と文学」「文化」の9部からなります。各執筆者の体験談が随所に織り込まれており、ラオスの実情を知るのに役立ちます。巻末に外国語文献を含む「参考文献」、近刊日本語文献を中心とする「ラオスを知るためのブックガイド」が付いています。

『ラオス概説』 (めこん, 2003) 【GE553-H1】

ラオス北部、中部、南部の各地域別概説に「現代の歴史」「民族」「宗教」「文化」「言語」「経済」「農業」「村の暮らし」「森林資源」「マスメディア」「水力発電」などを加えた20章からなります。各方面の基本情報を満遍なく収録している点が特長です。

政策全般

『現代ラオスの政治と経済:1975~2006』 (めこん, 2010) 【GE553-J5】

1973-1975年、1975-1979年、1980-1991年、1991-2006年の時期区分に基づく4章に「新たな国際的課題」「政治と経済の展望」を加えた6章からなります。現代ラオス政治、経済の主要動向を包括的に取り上げて解説しています。

『ラオスチンタナカーン・マイ(新思考)政策の新展開 : 共同研究会中間報告』 (日本貿易振興機構アジア経済研究所, 2010) 【GE553-J4】

1986年以来の「チンタナカーン・マイ (新思考) 」政策をラオス現代史の中に位置づけながら、地方管理体制、財政、外国投資法、農林業制度、現代教育制度などを論考しています。アジア経済研究所ウェブサイト (http://www.ide.go.jp/Japanese/Publish/Download/Report/2009/2009_403.html) でも本文を見ることができます。

行政

『ラオスの行政』 (総務省大臣官房企画課, 2006) 【AL1-311-H1】

ラオスの概観、統治システム、行政機構・組織、公務員制度と人事管理、行政改革に関する5章からなり、巻末に現行2003年憲法の日本語訳を収録しています。総務省ウェブサイト内 (http://www.soumu.go.jp/main_content/000096650.pdf) でも本文を見ることができます。

経済

『ラオス経済の基礎知識』 (ジェトロ, 2009) 【DC231-J5】

ラオスの対内直接投資、農業、赤字財政と外国援助、貿易構造、土地制度、電源開発、鉱物資源開発、国際分業などに関する13章からなります。統計データや図表を用いてラオス経済を多角的に概説しています。

「ラオスの投資ガイド」 (http://www.asean.or.jp/ja/asean/know/country/laos/invest/guide)

日本アセアンセンターのウェブサイト内、ラオスの「国別投資情報」に掲載されています。2009年改訂版のため、近年の投資関連情報も収録しています。なお、「国別投資情報」内「ラオスのセミナー・ミッション資料集」、「ラオス計画投資省ニュースレター」では、2009年の投資奨励法制定をはじめとする最新動向まで解説しています。

農業

『ラオス農山村地域研究』 (めこん, 2008) 【DM358-J6】

「社会」「水田」「森林」「生業」の4部に分かれ、「消えゆく水牛」「水田の多面的機能」「土地森林分配事業をめぐる問題」「焼畑とともに暮らす」など11章からなります。

『図録メコンの世界:歴史と生態』 (弘文堂, 2007) 【GE511-H43】

ラオスを中心とするメコン河流域の生態系の変遷を「資源と生業複合」「食と健康」「生態史の世界」の3部、55テーマに分け、それぞれ見開き2ページで解説しています。フローチャートによる説明やカラー写真を豊富に収録しています。

歴史

『ラオス史』 (めこん, 2010) 【GE553-J8】

ラオス語以外で書かれた初の本格的なラオス通史です。「ラーンサーン王国」「フランス領ラオス 1893年-1945年」「独立と統一 1945年-1957年」「中立の崩壊 1958年-1964年」「戦争と革命 1964年-1975年」「ラオス人民民主共和国」の6章からなります。

民族

Ethnic groups of Laos. (White Lotus Press, c2003) 【G131-P131】

全4巻。第1巻はラオス政府や研究者による民族分類などを解説しています。第2巻はモン・クメール語系、第3巻はタイ語系、ミャオ・ヤオ語系など、第4巻はチベット・ビルマ語系などの諸民族集団について、それぞれの歴史、衣装・工芸、家屋・村落、農業・経済、儀礼・信仰などを解説しています。第2-4巻はいずれも多数のカラー写真を収録しています。

文化

Culture and customs of Laos. (Greenwood Press, 2009) 【(GE553-P19)】

Culture and customs of Asiaシリーズの1巻。「宗教・思想」「文学」「美術」「建築・デザイン」「演劇・舞踊・音楽・映画」「料理・伝統衣装」「ジェンダー・求婚・結婚・家族」「祝祭・娯楽」「社会慣習」など11章からなります。巻末に各章別資料案内と参考文献が付いています。

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