政治談話録音

受入事項
所蔵
資料形態
原資料
形態及資料保存注記
CD-R、談話速記録
数量
89枚(CD-R)・14冊(談話速記録)
主な内容
主に昭和前期から戦後にかけて日本の政治史で指導的な役割を果たした人物、歴史的に重要な事件にかかわった人物を対象に、これまで公表されていない事実などを聴取することを目的に、当館が実施したオーラルヒストリー。作家で参議院議員をつとめた故山本有三氏らの提案を契機に始まったもので、1961年に政治史料調査事務局を設置し、「町野武馬政治談話録音」を実施して以後、1987年までの間に、計10人から聴取を行った。
検索手段
複写のための注記
音声のダビング禁止
関連文献
【資料紹介】
二宮三郎「政治史料調査事務局沿革」『参考書誌研究』37号 1990.3
広瀬順皓「「政治談話録音」の経緯と今後の問題」『国立国会図書館月報』363、1991.6
堀内寛雄「政治談話録音の50年」『国立国会図書館月報』613、2012.4

一覧(政治談話録音)

談話者、略歴、談話時期、聞き手、主な内容(目次)、収録時間、公開日は以下のとおり。
※聞き手の肩書きは録音当時のもの。

<町野武馬>

陸軍大佐・張作霖顧問

  • 談話時期:1961年5月
  • 聞き手:山本有三(作家、元参議院議員)、後藤隆之助(元昭和研究会主宰者)、古田時夫(国立国会図書館調査及び立法考査局調査員)
  • 主な談話内容:張作霖爆死事件
  • 目次
    • はじめに/張作霖の顧問となるまで/軍事顧問について/郭松齢事件/張作霖と小幡大使/菊池武夫、本庄繁、松井七夫のこと/孫伝芳と呉佩孚/山本条太郎のこと/五大借款鉄道/満洲における外務省の活動/満洲事変前後/張作霖爆殺の理由/吉林と奉天の戦争/揚宇霆暗殺と張学良/孫文と張作霖の関係/段祺瑞、徐樹錚との関係/顧問制度について/馮玉祥との関係/張作霖の幕僚について/郭松齢事件のエピソード/対ロシア認識/極東軍事裁判所への出頭/張作霖の想い出/日露戦争従軍の思い出/張作霖と呉佩孚の合作/荘田平五郎、川島浪速のこと
  • 収録時間:6時間
  • 談話公開日:1991年6月

<牟田口廉也>

陸軍中将・歩兵第1連隊長・第15軍司令官

  • 談話時期:
    第1回:1963年4月
    第2回:1965年2月
  • 聞き手:
    第1回:山本有三(作家、元参議院議員)
    第2回:聞き手なし(牟田口による独白)
  • 主な談話内容:
    第1回:蘆溝橋事件
    第2回:インパール作戦
  • 目次なし
  • 収録時間:
    第1回:2.5時間
    第2回:2時間
  • 談話公開日:
    第1回:1993年5月
    第2回:1995年12月

<今村均>

陸軍大将・陸軍省兵務局長・第16軍司令官

  • 談話時期:1964年12月・1965年1月
  • 聞き手:今井清一(横浜市立大学助教授)、藤田嗣雄(元陸軍書記官、元国立国会図書館専門調査員、上智大学教授)
  • 主な談話内容:陸軍軍制等
  • 目次
    • 第1回
      軍隊内務書改正/第1次大戦の影響/陸軍の派閥/在外武官/第1次大戦後の陸軍/上原勇作・宇垣一成・その他の将軍たち/陸軍省軍務局と参謀本部作戦部/陸軍機密費/駐在武官の情報収集/満州事変と参謀本部作戦課/陸軍と法制
    • 第2回
      満州・中国問題/朝鮮軍/満州事変/十月事件/関東軍と機密費/軍の機械化/相沢三郎中佐/陸大出と非陸大出
  • 収録時間:3.5時間
  • 談話公開日:1995年2月

<鈴木茂三郎>

衆議院議員・日本無産党書記長・日本社会党委員長

  • 談話時期:1966年12月
  • 聞き手:伊藤隆(東京大学社会科学研究所講師)
  • 主な談話内容:戦前の社会主義運動等
  • 目次
    • 第1回
      社会主義者への道/生い立ちから学生時代/新聞記者時代/シベリア視察/米騒動とシベリア出兵/ロシア革命の影響/大正デモクラシーと社会主義者/米国・ソ連での活動/構造改革論争/山川理論/運動の中の人の問題/怪写真事件
    • 第2回
      「防援会」から「政治研究会」へ/共産党の関係/普選について/単一無産政党の結成まで/無産政党の分裂と戦争/共産党への警戒/「労農派」の問題/「転向」の問題
    • 第3回
      革命の方式について/敗戦前後/社会党の結党/米国の占領政策/社会党内の系統/綱領問題/西尾・松岡評/旧河上派について/連立内閣について/石炭国管問題/共産党との関係
    • 第4回
      社会主義インターナショナル/中国問題/社会主義者の系譜/労働組合・労働争議/吉田一と徳川義親/財界人の思い出/清党事件/3月事件の頃
  • 収録時間:12時間
  • 談話公開日:1997年2月

<木戸幸一>

内大臣

  • 談話時期:1967年2~5月
  • 聞き手:大久保利謙(国立国会図書館非常勤調査員)、後藤隆之助(元昭和研究会主宰者)、山本有三(作家、元参議院議員)
  • 主な談話内容:「木戸日記」に関連した秘史等
  • 目次
    • 第1回
      「木戸幸一日記」について/農商務省・商工省時代/宮内省改革/内大臣秘書官長時代/西園寺と牧野/人物月旦/重臣会議/軍部の台頭/近衛と皇道派/鈴木貞一について/永田鉄山について
    • 第2回
      木戸の政党観と斎藤内閣成立経緯/近衛文麿評/2・26事件(1)/広田内閣成立経緯/軍部大臣現役武官制の復活/宇垣内閣流産/湯浅倉平評/2・26事件(2)
    • 第3回
      第1次近衛内閣成立経緯/安井英二文相の辞職/平泉澄評/トラウトマン工作と近衛声明問題(1)/近衛の人物登用/内閣改造問題/平沼内閣/阿部内閣・米内内閣/近衛新党問題(1)
    • 第4回
      近衛新党問題(2)/第2次近衛内閣/近衛新党問題(3)/新体制運動・大政翼賛会/近衛声明(2)/東条陸相と海軍/三国同盟・日米交渉
    • 第5回
      第3次近衛内閣の退陣/東条内閣/太平洋戦争開戦/東条英機について/東条内閣退陣/小磯内閣
    • 第6回
      終戦工作/玉音盤事件/東久邇内閣/幣原内閣/天皇退位論/終戦と木戸/内大臣府の憲法起草/東京裁判
  • 収録時間:17時間
  • 談話公開日:1997年6月

<迫水久常>

岡田啓介首相秘書官・鈴木貫太郎内閣書記官長

  • 談話時期:
    第1回 1969年11月
    第2回 1972年10月
  • 聞き手:
    第1回:河野義克(国立国会図書館長)、鈴木平八郎(国立国会図書館政治史料調査事務局長)、藤田晴子(同事務局企画班長)
    第2回:河野義克(東京市政調査会理事長)、斎藤毅(国立国会図書館副館長)、酒井悌(国立国会図書館政治史料調査事務局長)、田中梓(国立国会図書館国会分館長)
  • 主な談話内容:
    第1回:終戦関係
    第2回:2.26事件
  • 目次
    • 第1回
      はじめに/内閣書記官長就任経緯/東条内閣の退陣と重臣/鈴木貫太郎と終戦決意/総理大臣としての鈴木貫太郎/内閣総合計画局と最高戦争指導会議/「世界情勢判断」「今後採るべき戦争指導の基本大綱」/第87回臨時帝国議会/「黙殺」/ポツダム宣言の受諾/終戦の詔書
    • 第2回
      はじめに/宮中参内時における陸軍上層部の態度/「皇道派」と「統制派」/丹生誠忠中尉/下士官・兵の認識/後藤内相の参内と「内閣総理大臣臨時代理」/岡田首相の参内/昭和天皇/迫水家をめぐる人々
  • 収録時間:
    第1回:3時間
    第2回:1.5時間
  • 談話公開日:
    第1回:1999年11月(第1回)
    第2回:2002年11月(第2回)

<賀屋興宣>

第1次近衛内閣/東条内閣蔵相

  • 談話時期:1975年11~12月
  • 聞き手:有竹修二(朝日新聞社客員評論家)、河原宏(早稲田大学教授)、鹿喰清一(元毎日新聞記者)、平田敬一郎(元大蔵事務次官)
  • 主な談話内容:戦前の財政政策等
  • 目次
    • 第1回
      大蔵省入省時/予算編成と執行/軍部の要求/総動員体制への動き/海軍軍縮の経過 ワシントン会議/海軍軍縮の経過 ジュネーブ会議/海軍軍縮の経過/ロンドン会議/統帥権について/大蔵省上司の思い出/「新官僚」の台頭/斎藤内閣以降/張作霖爆殺事件・満洲事変当時/高橋蔵相時代/2・26事件前
    • 第2回
      「支那事変」拡大の原因/蒋介石との出会い/海軍費の増殖/広田内閣について/大蔵省理財局長時代/林銑十郎内閣時代/近衛文麿について/近衛内閣入閣の経緯/「日支事変」/近衛内閣の改造/平沼騏一郎について/株式配当制限/北支開発総裁時代/東条英機について/戦前の米国と日本の敗戦要因
    • 第3回
      「日支事変」の発端について/日ソ不可侵条約について/「侵略」という概念/大本営政府連絡会議/米国側の物量について/十一月二日当時の心境/日米交渉/開戦当時の株式市場/深井英五について/戦犯裁判/井上蔵相と高橋蔵相/満州事変の影響/事変前の軍の動向/「支那事変」の拡大要因/開戦後の財政、経済/宮様を利用した陸海軍/戦後の公文書散逸
    • 第4回
      戦時財政/インフレ・余剰購買力・外地インフレ等/東条内閣の改造/蔵相退任/戦局の悪化/東条内閣の崩壊/鈴木貫太郎内閣/人造石油とドイツとの関係/重臣による終戦工作/財界の動き/憲兵の横暴/中島飛行機と軍との関係/巣鴨時代/東京裁判/巣鴨出所後/安保改定の頃
    • 第5回
      外交問題との関わり/中ソ対立について/米国と東アジア・東南アジア情勢/自衛隊について/出入国管理について/法務大臣時代の諸問題/選挙制度/非核三原則/防衛力の重点/台湾・韓国への認識/日中国交正常化/国内治安問題/現代の政界情勢/所得税減税/海運政策について/保守政権の前途
    • 第6回
      管理通貨制度と日本証券取引所の創立/再保険制度と金融界の人事刷新/各業界の統制/ノーネクタイ・ノーコート/戦争の収束方法/外債処理/即時開戦の提案/終戦時の軍人
  • 収録時間:11時間
  • 談話公開日:2006年1月

<市川房枝>

参議院議員

  • 談話時期:1978年3月/5月
  • 聞き手:児玉勝子(婦選会館理事)、山口美代子(国立国会図書館参考書誌部主査)
  • 主な談話内容:婦人参政権獲得運動・女性と政治等
  • 目次
    • 第1回
      はじめに/名古屋時代「新しい女」たちとの出会い/友愛会の婦人部書記となる/最初の婦人労働者大会/新婦人協会の成立事情/自由民権運動と女性運動の展開/新婦人協会の思い出/訪米の途へ/アメリカでの思い出/ILO東京支局での勤務/第1回汎太平洋婦人会議への参加/婦選運動の展開と公民権法案の否決/「婦選」の成立と第1回全日本婦選大会/貴族院での公民権案の否決/地方での婦選獲得同盟の活動/過激運動との距離
    • 第2回
      大衆啓蒙活動の展開/新婦人協会の困難/運動半ばでの渡米/社会主義グループとの交流(ニューヨーク)/満洲事変以後の女性運動--婦選団体連合委員会--/無産政党との関係/東京市政浄化運動/卸売市場問題(消費者運動)と東京市政/母子扶助法制定運動/選挙粛正運動/2・26事件と第7回婦選大会/日中戦争下の女性運動―「日本婦人団体連盟」の結成―/婦人問題研究所の設立/中国視察旅行/婦選獲得同盟の解散/『女性展望』の終刊/大日本婦人会との関係/隣組・町内会の活動/運動資金について/戦後対策婦人委員会の結成と婦人参政権の獲得/新日本婦人同盟の結成
  • 収録時間:6時間
  • 談話公開日:2006年1月

<藤山愛一郎>

東商/日商会頭・岸内閣外相・第2次池田内閣/第1次佐藤内閣経済企画庁長官

  • 談話時期:1981年11月~12月
  • 聞き手:遠藤勝巳(共同通信社総務局長)
  • 主な談話内容:東条内閣倒閣運動・日米安保条約改定・日中関係等
  • 目次
    • 第1回(戦前における政治とのかかわり合い―東条内閣倒閣運動を中心として―)
      はじめに/海軍との関係/東条内閣倒閣運動/終戦までの動き
    • 第2回(戦後における財界人としての政治とのかかわり合い)
      岸信介との関係/保守合同/吉田茂との関係/日ソ交渉/総裁選挙/・安保・憲法について
    • 第3回(外務大臣としての活動―安保改定を中心として―)
      安保改定の意図/米国側の意図/対米交渉/核の持ち込みについて/経済条項について/吉田茂への説得/党内の根回し/警職法の改正/安保改定のPR/反対闘争について/日中問題/他の外交案件
    • 第4回(安保以後の政治活動)
      岸信介との関係(安保改定後)/藤友会/高度成長政策批判/政治資金について/池田後継の際/総裁選(佐藤政権時代)/派閥の功罪・政治家人物評/中国への関心/日中貿易/第四次民間貿易協定/松村謙三/「安保外相」の訪中/サンタ・バーバラ会議/国交回復直前の訪中/日中航空協定/三木・福田政権下の日中関係/安保・日中を振り返って
  • 収録時間:6時間
  • 談話公開日:2012年1月

<勝間田清一>

日本社会党委員長・衆議院副議長

  • 談話時期:1987年11月
  • 聞き手:岸本弘一(国立国会図書館専門調査員)
  • 主な談話内容:企画院事件・日本社会党分裂、統一等
  • 目次
    • 第1回
      はじめに/企画院事件に至るまで/協調会就職の経緯/吉田茂氏〔内務官僚〕との関係/農村調査活動/和田氏との出会い/新穀感謝祭/内閣調査局と待遇/内閣調査局の役割/和田農業班と和田グループ/農業政策綱領/企画庁/勝間田意見書/肥料政策/革新官僚/大政翼賛会/企画院事件/昭和研究会/判任官グループ事件/企画院事件の感想
    • 第2回
      社会党結成について/農地改革/社会党入党/片山内閣/経済安定本部/過度経済集中化排除法案/平野農相罷免問題/片山内閣総辞職の事情/西尾氏のこと/片山内閣への感想/和田氏の社会党入党/和田氏の農相就任/和田氏と吉田茂氏/和田派について
    • 第3回
      森戸・稲村論争/「階級的大衆政党」/分裂/講和安保に対する態度/平和四原則/全面講和と青白論/左派社会党と総評/重光首班論/高野実氏と平和勢力論/和田派と総評/左社綱領/左社綱領に対する態度/統一/和田派の考え方/統一に対する考え方/和田排除論/社会タイムズについて/統一と人事/統一綱領作成
    • 第4回
      外交/ビルマへの米の買い付け/アジア社会党会議/訪米/第一次訪中/第二次訪中/米帝は日中共同の敵/六〇年安保/勝間田氏と安保/社会党と安保/全購連事件/構造改革論/三派連合/勝間田書記長説/「道」起草の過程/和田氏の立候補声明と引退
    • 第5回
      書記長選挙/佐々木氏と江田氏/副委員長の役割/石橋氏について/八木昇氏について/委員長就任/「対話の政治」/日中友好/社会党中期路線/参院選敗北と辞任/成田氏と江田氏/成田氏について/社会党長期低落傾向/社会党新中期路線/社公民路線/国民連合政権構想と国民統一綱領/中ソ対立と勝間田氏/勝間田派とソ連/衆議院落選/江田氏について
    • 第6回
      勝間田・飛鳥田会談/三月会について/飛鳥田委員長誕生/社会主義理論センター/「道」見直し問題/飛鳥田構想/飛鳥田氏について/石橋「新宣言」の評価/石橋委員長について/連合政権論/土井委員長について/社会党の将来/社会主義の再生/副議長時代/選挙制度について/録音の非公開期限
  • 収録時間:9時間
  • 談話公開日:1997年11月