主要食糧の消費者物価の改訂に関する件

昭和24年4月13日 閣議決定

収載資料:食糧管理史 各論1 食糧管理史編集委員会 食糧庁 1970.4 pp.263-264 当館請求記号:DM173-3

今回政府は主要食糧の消費者価格を左のとおり決定し,4月14日より実施することとした。
品目      単位   改訂価格   現行価格   値上倍率
精米       10kg   405円    357円    1.13
小麦粉     10kg   405      357      〃
精麦       〃    384      339      〃
甘しょ       10貫   306      370      〃
馬れいしょ     〃    306      270      〃
澱粉       10kg   405      257      〃
甘しょ粉     〃    324      286      〃
玉蜀黍粉     〃    324      286      〃
そら豆       〃    283      250      〃
その他の豆類  〃    384      339      〃
そば粉      〃    405      357      〃
精雑穀      〃    384      339      〃
従来政府は新米新麦の出廻りに伴ってその生産者価格を決定するに応じ,毎年11月及び7月の2回に亘って消費者価格を改訂する例であったが,今般,財政収支の均衡をはかるため,年度初めにおいて主食に関する政府の年間総支出金額を予想して消費者価格を改訂することとした次第である。今般の消費者価格の改訂により生計費に対する若干の影響は避けられないが,特別の事情のない限り今般の改訂価格は当分の間維持され,従って主食費に関する限り生計費は一応此の線で安定することとなる。この点が今般の4月改訂のねらいでもあるわけである。
なお,今回の計算においては,本年産米麦の生産者価格決定の基礎となる農業パリティ指数をつかむことができないので,一応最近の農業パリティ指数によっているのであるが,本年産米麦の生産者価格は,従来の方針通り,麦については6月,米については10月に,その時の実際のパリティ指数によって決定され,又昨年産米麦の最終価格決定に伴う追加払についても,既定方針通り,麦については此の4月,米については7月に行われることは云うまでもない。又早場米奨励金,超過供出特別買入価格等についてもそれぞれ別に正式に決定される。