英連邦軍による日本人及び通常日本国に居住する他国人の日本国内における使用のための暫定労務契約の締結に関する件

昭和29年6月1日 閣議了解

収載資料:防衛施設庁史 第2巻 各論編 第2部 防衛施設庁史編さん委員会編 防衛施設庁総務部総務課 1983 pp.14-15 当館請求記号:AZ-675-19

首題の件については、日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定及び同協定に関する公式議事録の趣旨に従い、左記の方針によって別紙(略)内容の暫定労務契約を締結することとする。

英連邦軍との間にも在日米軍との間で近く締結見込みの基本労務契約とほぼ同様内容の契約を締結することとするが、これが締結を見るまでの間、取あえず、次の原則により日本政府の間接雇用に切替えることを目的とした暫定労務契約を締結するものとする。
1 労働条件は、間接雇用に切替直前におけるものを踏襲すること。
2 英連邦軍の使用する労務者は、原則として全員を間接雇用に切替えること。
3 英連邦軍は間接雇用の切替に際し、その直接雇用中の期間に対する退職手当を支給すること。
4 期末,勤勉手当,定期昇給については、間接雇用切替により労務者に不利益を与えないこと。
5 間接雇用に切替前英連邦軍の雇用上生じた債務は、すべて同軍で処理すること。
6 間接雇用に切替の日は、本年7月1日とすること。
7 間接雇用の管理上日本政府の必要とする事務費として、労務者に対する総給与(特殊給与を除く。)の2.5%相当額を英連邦軍より支払を受けることとし、事務費以外の必要経費はすべて支払前に実費をもって同軍より交付を受けること。