干害応急対策実施要綱

昭和33年7月4日 閣議決定

収載資料:弘報だより 10(19) 農林省 1958 pp.7-8 当館請求記号:Z610.5-Ko2

本年冬季における暖冬異変と5月及び6月にかける降水量が過少であつたことに伴い発生した干ばつ被害の特に激甚であるのにかんがみ、次の応急施策を講ずるとともに、今後の干害に対しても同様の措置により対処するものとする。
なお、このような災害を防止するための恒久対策については、今後早急に検討するものとする。
1.干塩害を防止するために実施する揚水機、揚水専用動力機及び掘井戸の設置、水路の掘さく並びにしお止工事その他用水確保のための事業の実施について助成を行う等所要の措置を講ずる。
2.揚水機の確保等に必要な資金の融通措置を講ずる。
3.被害に伴う種苗確保及び技術指導に万全を期し、これに伴い、必要がある場合には所要の助成を行う。
4.植付不能農家に対し農業災害補償法に基く再保険金の概算払または共済金の仮渡を迅速に行い得るよう措置する。
5.被害地方公共団体の今次災害による税収入の激減と支出の激増に対処するため、地方交付税中特別交付税において所要の措置を講ずる。