世界電子議会会議(World e-Parliament Conference)

発足及び目的

世界電子議会会議は、各国議会における情報通信技術(ICT)の利用促進を目的として、関係者が意見交換を行う会議です。議会の正統性は代議性の担保にあり、ICTが議会の透明性と説明責任を向上させ、市民との距離を縮めることで、より市民の声に敏感な統治が実現されるという趣旨が掲げられています。

運営主体となっているのは、「列国議会同盟(Inter-Parliamentary Union外部サイト、以下IPU)」(注1)および「国連経済社会局(United Nations Department of Economic and Social Affairs、以下UNDESA)」がICTを通じた議会機能強化を目的として2005年に発足させた「議会におけるICTグローバルセンター(Global Centre for Information and Communication Technologies in Parliament外部サイト、以下GCI)」(注2)です。

同会議は2007年に第1回会議が開催されたのを皮切りに、2010年まで毎年開催され、それ以降は隔年で開催されています。日本は、2012年会議に国会が代表団を派遣しました。

(注1)1889年に設置された、各国議会をメンバーとする国際機関。スイスのジュネーブに本拠地を置き、議会間の協力、国際的な課題への共同の取組を促進し、人権を擁護することを主な任務とする。元々は各国議員が個人として参加していたが、2016年5月現在、170か国の議会が機関として参加している。国連と緊密な連携関係を持つ。
(注2)2005年11月、チュニスの国際会議において、IPU・UNDESAによって設置された。ローマに拠点を置き、議会にとっての情報、研究、技術等の情報センターとして機能するとともに、議会間、市民社会、民間部門、又は国際機関との構造的対話を促進することを目的とする。

主な情報源

世界電子議会会議に関連した主な資料には、各国議会から得た調査データを通じてICT導入の進展を総括し、さらなる導入促進のための結論と勧告を公表する電子議会報告書(World e-Parliament Report XXXX、XXXXは該当年)と、開催された世界電子議会会議について報告する世界電子議会会議報告書(Report of World e-Parliament Conference XXXX、XXXXは該当年)の2種類があります。

前者については、以下のリンク先から資料を確認することができます。

世界電子議会会議報告書及び同会議に関連した資料については、下記の「各会議の概要」をご参照ください。

また同会議の動向については、以下の論文等にも解説がありますので併せてご参照ください。

各会議の概要

2007年世界電子議会会議

2007年10月、スイス・ジュネーブ(国際会議センター)で開催。GCIを通じたIPU、UNDESA及び各国議会事務総長会の共催で実現。

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2007年会議HP外部サイト
2007年会議報告書(PDF:2.1MB)外部サイト

2008年世界電子議会会議

2008年11月、ベルギー・ブリュッセル(欧州議会)で開催。欧州議会及びGCIの共催。

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2008年会議HP外部サイト
2008年会議報告書(PDF:0.9MB)外部サイト

2009年世界電子議会会議

2009年11月、アメリカ・ワシントン(連邦議会下院)で開催。国際連合、IPU、米国議会下院及びGCIの共催。

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2009年会議HP外部サイト
2009年会議報告書(PDF:3.2MB)外部サイト

2010年世界電子議会会議

2010年10月、南アフリカ・ヨハネスブルグ(全アフリカ議会)で開催。国際連合、IPU、南アフリカ議会、全アフリカ議会及びGCIの共催。

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2010年会議HP外部サイト
2010年会議報告書(PDF:0.8MB)外部サイト

2012年世界電子議会会議

2012年9月、イタリア・ローマ(議会下院)で開催。GCIを通じて国際連合及びIPUが共催し、イタリア議会下院がホストを務める。

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2012年会議HP外部サイト
2012年会議報告書(PDF:2.3MB)外部サイト
参議院の2012年世界電子議会会議への代表団派遣のページ外部サイト
 同代表団報告書(PDF:0.2MB)外部サイト

2014年世界電子議会会議

2014年5月、韓国・ソウル(国会)で開催。IPU及び韓国国会がGCIの協力の下に共催。

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2014年会議HP外部サイト
2014年会議報告書 なし

2016年世界電子議会会議

2016年6月、チリ・バルパライソ(議会下院)で開催。IPU及びチリ議会下院が国連開発計画及び全米民主研究所ほかの協力の下に共催。

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2016年会議HP外部サイト
2016年会議報告書 なし