録音資料の出版情報(国内)を調べる

国内で発売されたレコード、CD、カセットテープの出版情報(発売年月日、商品番号【カタログ番号/品番/レコード番号】、歌手など)は、以下の資料から調べることができます。

それぞれの詳しい調べ方については各ページで説明しています。このページではこれらを組み合わせた基本的な調べ方について、レコード、CD、カセットテープに分けて紹介します。【 】内は当館請求記号です。

1. レコード

判明している情報によっていくつかの方法があります。

1-1. おおよその発売年とレコード会社が判明している場合

会社別の販売目録を調べられます。詳細はレコード会社販売目録をご参照ください。

1-2. 発売年またはレコード会社が不明の場合

総合的なレコードの目録で調べることができます。詳細は録音資料の出版目録(ポピュラー音楽)録音資料の出版目録(クラシック音楽)を参照してください。また、当館でレコードを所蔵している場合は、実際の資料をを調べることもできます。

1-3. 昭和の流行歌・歌謡曲

1960年代以降については、録音資料の出版目録(ポピュラー音楽)もご確認ください。

1-3-1. 昭和初期から昭和40(1965)年前後

  1. 福田俊二編『日本流行歌年表』(彩工社 1968【KD2-4】)
    昭和3年から40年までに発売された主要な流行歌のレコード出版情報を収録。年度ごとにレコード会社別・レコード番号順に掲載。曲名・歌手・作詞者・作曲者・レコード番号(初版のみ)・発売月の記載あり。映画主題歌等の備考あり。曲名索引あり。 初版レコードの調査が可能。
  2. 『昭和流行歌総覧』
    『日本流行歌年表』を下敷きに作成されたもの。戦前・戦中編には昭和初期から昭和20年までに発売のSPレコード約2万曲、戦後編には昭和21年から41年までのSP・EPレコード約3万5千曲のレコード出版情報を収録。年度ごとにレコード会社別・レコード番号順に掲載。曲名・歌手・作詞者・作曲者・レコード番号・発売月の記載あり。映画主題歌等の備考あり。戦後編巻末に別名・変名リストあり。
    初版レコードの調査が可能。(再発売されたレコードの掲載もあるが、旧レコード番号も併記してある。)
    索引は本編とは別にそれぞれ刊行されており(戦前・戦中編、戦後編)、曲名からの調査が可能。歌手・発売年・レコード会社も記載あり。

1-3-2. 1950年代から1980年代

  1. 秘蔵シングル盤天国. 邦楽編(ジャケットで綴る日本のポップス史)』(バーン・コーポレーション 1996【KD355-G7】)
    1950~80年代に出された主要な日本の歌謡曲・ポップスのEPレコードを収録。歌手名・ジャケット写真・タイトル・作詞者・作曲者・編曲者・レーベル名・レコード番号・発売年月日を記載。巻末に、アーティスト&曲目(A面/B面)索引付き。
  2. 鈴木啓之『昭和歌謡レコード大全』(白夜書房 2003【KD841-H175】)
    1950~80年代にかけての主要な歌謡曲のアナログレコード2,000枚を収録。ジャケット写真・歌手名・タイトル・作詞者・作曲者・編曲者・発売年の掲載あり。巻末に、歌手名索引付き。
  3. 『歌謡曲・名曲名盤ガイド』
    1960、1970、1980年代に出されたおもな歌謡曲のレコード、CDを収録。歌手別に、ジャケット写真・タイトル・発売年月・レコード番号を掲載。巻末にディスコグラフィーがあり、歌手別にタイトル・レーベル・品番・収録曲名・作詞者・作曲者・編曲者・発売年月の記載がされている。「1960′s」と 「1980′s」は歌手名索引付き。

1-4. SPレコードの場合

  • 昭和館監修『SPレコード60,000曲総目録』(アテネ書房 2003【YM2-H1】)
    昭和館で所蔵しているSPレコードの目録。全てのジャンルを含み、レコード会社別に掲載。曲名・レコード番号・作詞者・作曲者・歌唱・演奏・演者・伴奏者・指揮者等の記載あり。発売年月日の記載なし。各種索引付(曲名、作詞者、作曲者、歌唱・演奏・演者、指揮者)。
  • 東京国立文化財研究所芸能部編『音盤目録:東京国立文化財研究所蔵.1~5』(東京国立文化財研究所 1978~1999【YM2-16】)
    邦楽レコードの目録。題名、演奏者の他、題紙(レーベル部分)の色・文字・商標図・詞章(歌い出し)も記載あり。発行番号(レコード番号)と製作番号(マトリックス番号)の記載あり。各巻末に曲名索引・演奏者索引・詞章索引(詞章索引は3、4巻のみ)付き。
  • 倉田喜弘著;国立劇場芸能調査室編『演芸レコード発売目録』(国立劇場 1990 演芸資料選書4【KD1-E21】)
    明治42年から昭和20年までに国内で作られた演芸レコードの目録。落語・漫才・浪花節など10の分野別、発売順に掲載。演題・吹込者・作者等・レコード会社・レコード番号・発売年月の記載あり。
  • 倉田喜弘,岡田則夫監修『大正期SP盤レコード 芸能・歌詞・ことば全記録.第1~11』(大空社 1996~1997【KD355-G8】)
    『日本蓄音器文句全集』(大正2年~5年)、『ニッポノホン音譜文句全集』(大正6年~11年)、『東京レコード文句集』(大正6,8年)の復刻版。分野別に演目・演者・レコード番号・詞(歌詞・ことばなどのレコードの内容)の記載あり。目次の分野別タイトルから探すことが可能。索引なし。
  • 歌舞伎SPレコード・ディスコグラフィ(戦前篇未定稿)」(『歌舞伎:研究と批評』38号 2007年2月 pp.29-67 【Z11-1960】)
    33~67ページに題名の五十音順に配役、レーベル・レコード番号・面数・発売年月の記載あり。
  • 森・繁コレクションレコード目録』(改訂版 熊本放送 1986【YM2-48】)
    森繁氏収集の、明治~昭和24年頃までのSPレコード6,700枚の目録。収録は浪花節、落語、漫才、講談から歌舞伎まで、芸能の多くのジャンルに及ぶ。曲名・歌唱者名(義太夫、落語等は出演者名、浪花節は口演者名)・作詞/作曲/編曲者名(浪花節、歌舞伎劇等は作・脚色)・レコード会社・レコード番号の記載あり。
  • 野村レコード・コレクション:SPレコード目録』(東京都立教育研究所 1986【YM2-40】)
    野村胡堂氏収集のSPレコード約7,000枚の目録。クラシックについては、作曲者別、演奏者別に収録され、作曲者・演奏者・曲名・和訳曲名・レーベル名・レコード番号が記載されている。その他の分野については、ジャンル毎に、曲名・レーベル名・レコード番号の順に掲載。
  • 落語研究資料解題:明治~平成:速記本・SPレコードデータ付き』(日外アソシエーツ 2016【KD1-L20】)
    岡田則夫氏の所蔵資料を基に、落語に関する実演SPレコード5,222点のデータを収録。詳しくは書誌情報の紹介文(参考図書紹介)をご覧ください。

1-5. その他:ビクター発売の邦楽レコードの場合

  • ビクター伝統文化振興財団編『芸能レコード目録』全7巻(ビクター伝統文化振興財団 1994~2000 【YM2-H880~H886】)
    ビクター発売の邦楽レコード目録。収録時期は戦前から1980年後半まで。各巻それぞれ表題別目録と主演者別目録で構成されており、主演者別目録は主演者の専門分野別に記載。曲目・主演者・助演者・レコードタイトル・レコード番号・発売年月の記載あり。第1巻を除き曲目索引付き(第6、7巻の曲目索引は併せて第7巻に収録)。

2. CD

2-1. 1982年以降に発売されたCD:HY-SFYで検索

「HY-SFY」(ハイ・スフィー、録音・映像資料の出版情報データベース)で検索します。HY-SFYは、音楽・映像資料室で利用することができます。CDの収録期間は、1982年以降に発売されたものです(廃盤も含む)。(詳細は録音・映像資料の出版情報データベース(HY-SFY)参照)

2-2. オリコン発行の資料で検索

2-1.のHY-SFYで見つからない場合、オリコン発行の『オリコンレコード・インデックス』、『オリコン・チャートブック』(※)でタイトル・アーティスト名から調べます。詳細は録音資料の出版目録(ポピュラー音楽)を参照してください。
(※)収録対象は刊行時点(1975年~1995年の間)で発売されているCD。

2-3. HY-SFYやオリコン発行の資料に記載がない場合

会社別の販売目録(詳細はレコード会社販売目録参照)や、総合的なCDの目録(詳細は録音資料の出版目録(ポピュラー音楽)参照)で調べることができます。

3. カセットテープ

会社別の販売目録のほか(詳細はレコード会社販売目録参照)、当館で所蔵している場合は現物を確認してください。
また、以下の目録も利用できます。

  • Album chart-book complete edition : 1970-2005』(オリコン・マーケティング・プロモーション 2006【YM2-H877】)オリコンチャートに入ったレコード・CD・カセットテープの情報をアーティスト別に掲載。カセットテープは1974/12/2~1995/11/27の期間内で、1978/4/24まではTOP50、1978/5/1以降はTOP100のデータを収録。タイトル・発売年月・商品番号加え、オリコン最高位・登場週数・売上数の掲載あり。

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