社史について調べる

ここで取り上げる社史は、企業が自身の歴史についてまとめたものを指します。企業の社史を中心に、業界団体などの経済団体史までを対象に調べ方をご紹介します。

【 】内は当館請求記号です。請求記号が記載されていないものは、版によって請求記号が異なります。国立国会図書館サーチでタイトルを入力して検索してください。
『資料名』(書誌情報)の後ろに*が付いている資料は、国立国会図書館サーチの書誌詳細画面に目次があります。

1.国立国会図書館の所蔵を調べる

国立国会図書館が所蔵する社史や経済団体史は、以下の方法で調べることができます。

1-1. 国立国会図書館サーチで調べる

国立国会図書館サーチの詳細検索で、「件名」に企業名や団体名を入力し、「資料種別」で図書を選択して検索します。
また、昭和44(1969)年以降に図書として整理された企業の社史には国立国会図書館分類表(NDLC)による分類が付与されています。会社史は「DH22」、銀行史は「DF238」を入力して検索します。刊行年代やキーワードなどと掛け合わせて検索するのに便利です。

1-2. 国立国会図書館デジタルコレクションで調べる

国立国会図書館所蔵の社史・経済団体史のうちデジタル化された資料は、国立国会図書館デジタルコレクションに収録されています。企業名や団体名から検索することができます。

1-3. 目録で調べる

2. 他機関の所蔵を調べる

社史や経済団体史を多く所蔵している国内外の機関を紹介します。これらの機関で国立国会図書館には所蔵していない社史などを所蔵していることもあります。

2-1. 国内の所蔵

国立国会図書館サーチで、「社史」および「書目」のキーワードで件名検索をすると、社史を所蔵する機関の蔵書目録を検索できます。代表的な資料に、以下のようなものがあります。

インターネット上で公開されている他機関の蔵書検索システムから、その機関の所蔵を検索することもできます。

2-2. 海外の所蔵

日本関係の社史を所蔵している海外の機関です。インターネット上で公開されている蔵書目録などから所蔵する社史を検索することができます。

3. 社史総覧など

社史そのものではありませんが、社史について詳しく調べるための専門書として『社史の研究』(ダイヤモンド社 2002 【DH21-G3】)があります。
また、企業の成り立ちや変遷などを調べる資料には、以下のようなものがあります。

  • 『日本会社史総覧』(東洋経済新報社 1995 【D4-G62】)*
    有力会社約3,000社の歴史をまとめています。

  • 『日本会社史総覧』(経済往来社 1954 【670.35-Ke116n】)*(国立国会図書館デジタルコレクション
    1950年代初頭に存続していた企業と主要な業種の動向をまとめた資料です。第2部「日本会社史」に、業種ごと約1,000社の会社情報が掲載されており、企業の所在地、資本金、工場・事務所、役員、社史などを調べることができます。なお、第1部「日本産業発達史」には、主要産業の変遷が掲載されています。

  • 『近代日本会社史総覧』(日本図書センター 2012)*
    『日本会社史総覧』(経済往来社 1954)の複製です。2分冊で刊行されています。

  • 『マイクロ版「日本の会社史」』(丸善 1994-1996 【YD1-385】)*
    東京証券取引所第1部上場企業およびそれに準ずる企業を中心に約1,000社、2,000点ほどの社史が収録されています。企業名を検索するための総合目録が東京本館の図書別室および科学技術・経済情報室(棚:DH22)に配置されています。国立国会図書館未所蔵の社史も一部収録されています。

  • 『本邦主要企業系譜図集. 第1集-第7集, 総索引』(神戸大学経済経営研究所経営分析文献センター 1981-1994 【YQ2-731】)(国立国会図書館デジタルコレクション
    東京証券取引所第1部上場会社を中心に1,000社以上の系譜がまとめられています。第1集から第5集は業種別に編集されています。第6集には追加上場企業分と訂正が掲載されており、第7集には大阪・名古屋証券取引所上場会社が掲載されています。

  • 『主要企業の系譜図』(雄松堂出版 1986 【DH111-415】)*(国立国会図書館デジタルコレクション
    『本邦主要企業系譜図集. 第1集-第6集』(神戸大学経済経営研究所経営分析文献センター 1981-1986)の改題増訂版です。第7集は含まれません。

  • 『企業名変遷要覧』(日外アソシエーツ 2006 【DH111-H191】)

  • 『企業名変遷要覧. 2』(日外アソシエーツ 2015 【DH111-L133】)
    『主要企業の系譜図』(雄松堂出版 1986)を基に、刊行後の追加情報を加えて、増補編集しています。国内主要企業の4,000社以上の社名変遷や合併、分離独立などが一覧できます。「2」は、2006年以降の情報を中心に編集されています。

4. 外国企業の社史

関連するレファレンス事例(レファレンス協同データベース)へのリンク

関連情報