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有価証券報告書

■有価証券報告書とは
1.概要
有価証券報告書とは、有価証券の発行企業が自社の情報を外部に開示するために作成する報告書です。金融商品取引法第24条*により、ディスクロージャー制度・不正取引の規制・投資勧誘の規制の3つを実現し、市場の公正化と投資家保護を図ることを目的として、毎事業年度終了後3ヶ月以内に内閣総理大臣に提出することが義務付けられています。
提出後には財務局の審査があり、個別企業の詳細情報を得る上で、信頼に足りる資料とされています。
(*金融商品取引法は、2007年9月から施行されました。それ以前は有価証券報告書については証券取引法第24条で規定されていました。)

2.有価証券報告書を提出する企業 
有価証券報告書を提出しなければいけない企業は以下のように定められています。
・有価証券を発行する企業のうち一部・二部上場会社
・店頭登録会社
・上場外国会社
・有価証券所有者が1,000人以上の会社
・有価証券の募集または売り出しにあたり有価証券届出書または発行登録追補書類を提出した企業

3.有価証券報告書から分かること
有価証券報告書には以下の内容が記載されています。
(1)企業情報
・企業の概況(企業の沿革、事業の内容など)
・事業の状況(業績、課題、経営上の重要な契約、研究開発活動など)
・設備の状況(設備投資など)
・提出会社の状況(株式の総数等、新株予約権等の状況、配当政策、株価の推移など)
・経理の状況(連結財務諸表と財務諸表(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書など))
・株式事務の概要
(2)提出会社の保証会社等の情報
保証会社情報・保証会社以外の会社の情報・指数等の情報
(*提出会社の親会社や投資判断に重要な影響を及ぼすとされる企業の情報を記載する書類ですが、実際には、この部分の記載がない企業も多いです)
(3)監査報告書
独立監査人(公認会計士または監査法人)の監査報告書(連結と単体二期分)

なお、有価証券報告書の補助的役割を担うものとして半期報告書があり、こちらは事業年度開始以後6ヶ月間の会社の状況を記したものです。また、金融商品取引法施行後は、有価証券報告書の提出が義務付けられている企業のうちの上場会社には四半期報告書の提出が義務付けられるようになっています(2008年4月1日以後に開始する事業年度より適用)。

上記の詳細を含めて、有価証券報告書について知りたい時には以下の資料が参考になります。
●『有価証券報告書の見方・読み方』(清文社 2006 【DF181-H17】)
有価証券報告書の読み方・活用の仕方を解説した手引書です。有価証券報告書の概要を説明したうえで、各書類の読み方を実際の企業の事例を取り上げて説明しています。また、有価証券報告でできる経営分析についても解説しています。


■有価証券報告書の探し方
1.EDINET外部サイトへのリンク
最近5年以内に提出された有価証券報告書は、金融庁が行政サービスの一環として提供している当システムを通して閲覧することができます。EDINETでは有価証券報告書の提出から公衆縦覧に至るまでの手続きが電子化されています。平成16年6月以降、報告書の提出に関しては当システムを通した電子提出が義務付けられ、これまでの紙面による提出はできなくなりました。当館ではKSS端末を使って閲覧することができます。(プリントアウトはできません)

(1)EDINETの特徴
・最近5年以内に提出された有価証券報告書が閲覧可能。
・未上場会社等の報告書も閲覧可能。
・各社から提出された報告書データの大部分は提出の翌日から閲覧可能。

(2)EDINETの操作方法
提出企業は内国法人・組合、外国法人・組合、外国政府等、個人などに分類されており、五十音、EDINETコード、業種別に検索がかけられます。また、提出書類別に、全文、日付書類別、当日提出書類一覧から検索がかけられます。操作方法の詳細については、操作ガイド外部サイトへのリンク をご覧ください。)

(3)閲覧できる資料
EDINETでは有価証券報告書以外にも以下の資料の閲覧が可能です。(()内は根拠となる金融商品取引法上の条項)
<有価証券届出書/訂正有価証券届出書>
1億円以上の有価証券の募集又は売出しを行う際に、当該有価証券の発行者が提出する書類。発行者の営業状況、事業内容、有価証券の発行条件などを記載。(4条、第5条)     
<発行登録書/訂正発行登録書>
有価証券の募集または売出しを予定するものがそれを登録するために提出する書類。発行を予定する有価証券の種類、予定額、引受けを予定する証券会社などを記載。(第23条)        
<臨時報告書/訂正臨時報告書>
有価証券報告書の提出義務のある会社が、有価証券の募集又は売出しを外国において行う時などに提出する書類。その出来事が発生した時点の企業情報を記載。(第24条)
<親会社等状況報告書/訂正親会社等状況報告書>
子会社が上場会社で、親会社が上場していないこと等により会社情報が開示されていない場合、親会社自身の情報の開示のために提出する書類。(第24条)
<自己株券買付状況報告書/訂正自己株券買付状況報告書>
会社が自己の株式の取得について定時総会の決議があった場合に提出する書類。(第24条)
<公開買付届出書/訂正公開買付届出書>
公開買付開始広告をしたものが、広告を行った日に提出する書類。(第27条)
<公開買付撤回届出書>
公開買付撤回届出書の提出を行うための書類。(第27条)
<公開買付報告書/訂正公開買付報告書>
公開買付者が、応募株券等の買付の結果を報告する書類。
<意見表明報告書/訂正意見表明報告書>
公開買付の対象となる会社または役員が、公開買付に対する意見を公表、または自社の株主に対して表示した場合に提出する書類。買付に関する意見の内容などを記載。(第27条)
<対質問回答報告書/訂正対質問回答報告書>
<大量保有報告書/訂正大量保有報告書>
株券や新株予約権付社債券などの保有者で、その有価証券の保有割合が発行済み総数の百分の五を超える大量保有者が提出する書類。株券等保有割合に関する事項、取得資金に関する事項、保有の目的等の事項を記載。(第27条)

これらの書類のほかに、書類提出時の公告等の閲覧も可能です。

上記の書類や用語の詳細等を知りたい場合は以下の情報源が参考になります。
●『ディスクロージャー実務用語事典』(税務研究会出版局 2004 【A112-H218】)
ディスクロージャー制度に関する用語を集めた用語事典で、50音順で用語が解説されています。
証券用語外部サイトへのリンク(東京証券取引所HP内)
証券関係の用語集です。各用語に、簡単な解説を付しています。

2.有価証券報告書総覧
有価証券報告書を冊子でご覧になりたい場合、『有価証券報告書総覧』があります。『有価証券報告書総覧』は、企業から提出されたままの有価証券報告書、半期報告書、四半期報告書を縮刷印刷した資料です。従来は独立行政法人国立印刷局から発売されていましたが、EDINETの稼動に伴い、平成16年度以降は全国官報販売協同組合、発行は株式会社朝陽会に変わりました。
『有価証券報告書総覧』では東京・大阪・名古屋証券取引所第1・2部、地方上場会社、店頭登録会社(JASDAQ上場)、上場外国会社だけを収録対象にしており、東証マザース上場、大証ヘラクレス上場、非上場会社、会社以外の発行体の有価証券報告書は見ることができません。

なお、EDINETで見られる有価証券報告書以外の資料については、当館に冊子体での所蔵はありません。

<当館所蔵資料>
当館では下記時期の『有価証券報告書総覧』(冊子体、マイクロフィルム資料、電子資料)を所蔵しています。

(1)冊子体『有価証券報告書総覧』
●『有価証券報告書総覧. 第1部, 上場会社』(昭和36年度〜 【Z3-785-*】)(東京・大阪・名古屋1部上場会社)
 *2000年までマイクロ化済みです。資料保存のため、マイクロ資料をご利用ください。
●『有価証券報告書総覧. 第2部, 上場会社』(昭和44年12月〜 【Z3-973-*】)(東京・大阪・名古屋2部上場会社)
 *2000年までマイクロ化済みです。資料保存のため、マイクロ資料をご利用ください。
●『有価証券報告書総覧. 第3部, 地方単独上場会社』(昭和51年12月〜 【Z3-1346-*】)(札幌・新潟・京都・広島・福岡各証券取引所上場会社)
●『有価証券報告書総覧. 第4部, 外国会社』(昭和63年9月〜 【Z3-2734-*】)(東京証券取引所上場外国会社)
●『有価証券報告書総覧. 第5部, 店頭登録会社』(昭和63年12月〜 【Z3-3735-*】)(日本証券業協会店頭登録会社、現JASDAQ上場)
  *上記*には会社番号中の部門番号が入ります。
  **会社番号=「部」-「部門番号」-「数字」(「部」は1部上場の場合は付与されません。)

(2)マイクロフィルム資料『有価証券報告書』
●『有価証券報告書. [東証]』(昭和24年〜昭和44年【YA-99】、昭和45年〜平成13年【YA1-1024】)
(東京1部上場会社:昭和24年〜、東京2部上場会社:昭和36年〜)
●『有価証券報告書. [大証]』(昭和25年〜昭和44年【YA-948】、昭和45年〜平成13年【YA1-1025】)
(大阪1部上場会社:昭和25年〜、大阪2部上場会社:昭和36年〜)
●『有価証券報告書. [名証]』(昭和35年〜昭和44年【YA-949】、昭和45年〜平成13年【YA1-1026】)
(名古屋1部上場会社:昭和35年〜、名古屋2部上場会社:昭和36年〜)

上記資料はすべて書庫に収められている資料です。閲覧するには、まず本館2階科学技術・経済情報室で必要事項を調べたうえ、NDL-OPACでお申込みください。資料の引き渡し場所は新館2階雑誌カウンターです。
申込の手順は以下のとおりです。

冊子体
①科学技術・経済情報室で「会社番号」を『有価証券報告書総覧.会社名一覧』『有価証券報告書提出会社名簿』※で調査し、「請求記号」を当館作成リストで特定する。
*『有価証券報告書提出会社名簿』の総覧発行会社番号欄に会社番号の記載がない発行体有価証券報告書は冊子体では刊行されていない。なおEDINETでは会社番号は調べられない。
②NDL-OPACで該当する『有価証券報告書』を申し込む。
(操作手順)請求記号で検索する>所蔵詳細の一覧表示を会社番号末尾数字で絞り込む>該当する年・資料種別(本期・半期・訂正など)の資料を申し込む。

マイクロ資料
①科学技術・経済情報室で、「解説・索引」「総目録」で「リール番号」、「請求記号」を特定する。
②NDL-OPACで該当するリールを申し込む。
(操作手順)請求記号で検索する>所蔵詳細の一覧表示をリール番号で絞り込む>該当する年、○証○部の資料を申し込む。

※会社番号を調べるためのリスト
●『有価証券報告書提出会社名簿』(昭和50年版〜昭和60年版;【D4-265】 昭和61年版〜平成15年版(以後廃刊);【Z41-4857】)
有価証券報告書を提出した会社の会社名、報告書事務処理用の番号、本店所在地、証券コード、経由財務局、資本金、決算期、取引所名、監査人名、会社番号等が分かります。
●『有価証券報告書総覧.会社名一覧』(昭和43年版〜(欠号あり:昭和49〜51,53,59,平成3年版) 【Z72-E374】)
有価証券報告書を提出した会社の会社番号を50音別、業種別で調べられます。

(3)電子資料『有価証券報告書総覧』『有価証券報告書総覧財務諸表』
<有価証券報告書総覧>
●『有価証券報告書総覧 [電子資料]. 第1部・第2部・地方上場・店頭登録・非上場』(イメージデータ版 国立印刷局 【YH31-151】) 
所蔵 1996年4月/1997年3月-2002年4月/2003年3月(以後廃刊)
有価証券報告書、半期報告書、訂正報告書を収録。冊子体の紙面が画像入力されています。分野ごとにディスクが分かれ、会社番号が各社のフォルダ名となっています。上場会社の会社番号は科学技術・経済情報室にある上記※会社番号を調べるためのリストなどで調べられますが、店頭登録会社および非上場会社の会社番号は当館で調べることはできません。(付随の検索ソフトで条件選択(業種、50音、上場)、会社名又はコード(証券、EDINET)から収録ディスクと会社番号を特定できる仕様ですが、当館の環境では検索ソフトを使用できません。)

●『有価証券報告書総覧 [電子資料]. 東京証券取引所・上場外国会社』(国立印刷局 【YH31-6】)
 所蔵 1991年1/12月 - 1995年1/12月 (以後廃刊)
*フロッピーディスクのため当館の環境では利用できません。
●『有価証券報告書総覧 [電子資料]. 日本証券業協会・店頭登録会社・店頭管理会社』(国立印刷局 【YH31-7】)
所蔵 1991年4月/1992年3月 - 1995年4月/1996年3月(以後廃刊)
*フロッピーディスクのため当館の環境では利用できません。

<有価証券報告書総覧財務諸表>
以下の資料は有価証券報告書から財務諸表の部分を抽出したものです。各社のデータファイルの名称は「EDINETコード-証券コード-会社名」で、ファイルは決算期ごとにまとめられています。収録会社名、EDINETコード、証券コードは同じディスクに収録されている「会社名一覧ファイル」で調べることができます。閲覧に際して会社番号を調べる必要はありません。

●『有価証券報告書総覧財務諸表 [電子資料]. 第1部・第2部・地方上場会社』(財務省印刷局 【YH31-4】)
所蔵 1991年11月/1992年3月 - 平成14年10月 (以後廃刊)
*1991年11月期-1992年3月期~1995年11月期-1996年10月期、1999年11月期-2000年6月期はフロッピーディスクのため当館の環境では利用できません。
●『有価証券報告書総覧財務諸表 [電子資料]. 上場外国会社』(財務省印刷局 【YH31-156】)
 所蔵 1996年1月/12月 - 平成13年1月/12月 (以後廃刊)
*1996年(1-12月期)は当館の環境では利用できません。
●『有価証券報告書総覧財務諸表 [電子資料]. 店頭登録会社』(財務省印刷局 【YH31-155】)
所蔵 1996年4月/1997年3月 - 平成13年4月/平成14年3月 (以後廃刊)
*1996-97(4-3)は当館の環境では利用できません。

上記資料はすべて電子資料室で提供する資料です。NDL-OPACで該当する『有価証券報告書総覧』『有価証券報告書総覧財務諸表』を選択し、必要な年次の出納を申し込んでください。

3.閲覧機関
有価証券報告書は、提出後5年の間、閲覧に供されることが金融商品取引法で定められています。当館以外では以下の機関で有価証券報告書の閲覧が可能です。

○関東財務局証券閲覧室(千代田区霞ヶ関3−1−1 中央合同庁舎第4号館 2階)(TEL 03(5510)3310)
○関東財務局閲覧室(埼玉県さいたま市中央区新都心1番地1 さいたま新都心合同庁舎1号館 13階)(048(600)1119(理財第2課))
関東財務局及び提出会社本店の所在地を管轄する財務局の有価証券報告書閲覧室です。提出後5年以内の有価証券報告書をEDINETで見ることができます。

株式会社東京証券取引所東証Arrowsインフォメーション・テラス外部サイトへのリンク
EDINETによる有価証券報告書・有価証券届出書等 法定開示書類の閲覧・コピー(有料)ができます。

○有価証券報告書提出会社の本店と主要支店
それぞれの営業時間または業務時間中に有価証券報告書の写しを閲覧することができます。また、各社が自社のホームページで有価証券報告書、営業報告書、事業報告書等をそのまま公開している場合も多くなっていますので、サーチエンジンで会社名から検索してみてください。

○有価証券報告書は、政府刊行物サービス・センターまたは官報販売所等のほか、大規模な書店でも提出会社単位で購入できます。

4.EDINET以外のインターネット上のツール
東京大学経済学部図書館 有価証券報告書データベース【試行版】外部サイトへのリンク
東京大学経済学部図書館が、試行版として公開しているデータベースで、1961年から1985年までの1部上場企業の有価証券報告書をPDF化しています。企業は水産、建築など10の分野に分類されています。

■参考情報
有価証券報告書以外で、個別企業の情報を入手できる資料として以下のものがあります。有価証券報告書に記載される企業情報の一部を簡潔に見ることができるので、ある項目について各社の一覧比較をしたい、という場合等に有用です。

●『日経経営指標 全国上場会社版』(日本経済新聞社編日本経済新聞社 年刊 【Z41-5527】)
全国5証券取引所(外国会社は除く)、マザーズ・ヘラクレス、ジャスダックに上場する企業の連結・単独の主要財務データを掲載しています。安定性、収益性、成長性、生産性、その他指標に関するデータの直近二期分を見ることができます。

●『会社年鑑:全国上場会社版』(日本経済新聞社 年刊 【Z41-394】)
全国5証券取引所、外国会社、マザーズ、ヘラクレス、ジャスダックに上場する企業の動向を連結決算情報を中心にまとめた資料です。各企業の事業内容、沿革、直近10年の業績、生産状況、設備状況、株価などの情報を業種別に見ることができます。未上場会社を対象とした資料として、『会社総鑑:未上場会社版』(日本経済新聞社 年刊 【Z41-2028】)もあります。


■「営業報告書」(戦前)
旧商法時代(明治〜昭和25年度)の「営業報告書」は、現在の有価証券報告書に相当する資料です。当館では下記資料を所蔵しています。

●『営業報告書集成〔マイクロ資料〕』1集〜9集(雄松堂出版 1966-2008 【YA-100】)
明治40年〜昭和32年を収録。戦後現商法における営業報告書も若干含まれています。このマイクロフィルム資料の中には当館所蔵の冊子体の『営業報告書』【Z3-1488】が全て複製されています。本館2階科学技術・経済情報室に置いてある収録書総目録でリール番号を確認し、NDL-OPACで該当の集・リールをお申込みください。資料の引き渡し場所は新館2階雑誌カウンターです。
(NDL-OPACの操作手順)
請求記号で検索する>所蔵詳細画面で、上部にある「巻」のプルダウンメニューから該当の集を選択する>巻号年月日等から該当する集・リールを選択する。例:「9(68)」=収録書総目録第9集の68番のリール


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