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医療機器産業について調べるには

ここでは、医療機器産業について調べるための基本的な情報をご紹介します。まず、医療機器産業がどういった産業かを示し、続いて市場規模など業界の現況を紹介しています。さらに、最近の市場・業界の動向を簡単に解説しており、主要なビジネス新聞や雑誌掲載の関連記事などホットトピックスを随時取り上げています(【 】内は当館請求記号です。所蔵館(東京本館/関西館)は、外部サイトへのリンクをクリックし、「書誌詳細表示」画面の「所蔵詳細/申込み」ボタンを押してご確認ください)。

目次
1.医療機器産業とは
2.医療機器産業の現況
3.医療機器産業を取り巻く環境

1.医療機器産業とは
「医療機器」という語は、一般に、医療機関で使用される病状診断、治療、予防用の装置・機器・用品を指します。薬事法外部サイトへのリンクでは、「人若しくは動物の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人若しくは動物の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている機械器具等であつて、政令で定めるもの」とされています。これが具体的に何を指すかは、薬事法施行令外部サイトへのリンク中の「別表第一」で規定されています。医療機器は、診断のために用いられる機器(画像診断用装置、医用放射線関連装置、各種検査機器等)、治療のために用いられる機器(手術用機械器具、人工臓器等)に大別され、ほかに家庭用医療機器、衛生材料・衛生用品等も含まれます。薬事法上で「医療機器」とされており、後述の薬事工業生産動態統計外部サイトへのリンクの調査対象となっている品目にどのようなものがあるかを、より具体的に知るためには、『医療機器の一般的名称と分類』(薬事日報社 2004 【SC221-H65】外部サイトへのリンク)等をご参照ください。
医療機器の 製造・販売は薬事法を始めとする各種法令によって厳密に規制されており、製造・輸入販売するためには厚生労働大臣の承認が必要です。1年間に厚生労働大臣 により製造承認・輸入承認を受けた医療用具についてお知りになりたい場合、『医療用具承認便覧』(薬務公報社 年刊 【Z43-181】外部サイトへのリンク等をご参照ください。分類別に、承認を受けた医療機器が一覧となっており、名称、承認番号、会社名等が記載されています。また巻頭には、医療機器の承認等に関する統計表が付されています。

2.医療機器産業の現況
医療機器産業の市場規模については、平成19年薬事工業生産動態統計年報外部サイトへのリンクによると、平成19年の生産金額が1兆6,844億6,500万円、輸入金額が1兆219億7,400万円となっています。分類別では、画像診断 システム、処置用機器、生体機能補助・代行機器の生産額が上位を占めています。また、『医療機器・用品年鑑』(アールアンドディ 年刊 【Z41-B293】外部サイトへのリンク)では2007年度の医療機器の末端市場規模を、独自の調査により、2兆6,850億円と推定し、『歯科機器・用品年鑑』(アールアンドディ 年刊 【Z41-B294】外部サイトへのリンク)では2008年歯科機器の市場規模を3,520億円と推定しています。
医療機器産業に参入する企業の数については、厚生労働省の医療機器産業実態調査外部サイトへのリンクによると、平成18年度の調査客対数は医療機器製造販売業が807、医療機器卸売業が204となっています。また、平成19年工業統計調査「産業編」外部サイトへのリンクによると、医療機器製造業の事業所数、従業者数、製造品出荷額は、「X線装置製造業」が93ヵ所、5,096人、3,284億5,200万円 、「医療用電子応用装置製造業」が89ヵ所、6,915人、2,897億9,900万円、「医療用計測器製造業」が94ヵ所、4,410人、1,920億1,000万円、「医療用機械器具・医療用品製造業」が1,149ヵ所、4万3,819人、1兆1,263億4,900万円となっています。


3.医療機器産業を取り巻く環境

平成16年に診療報酬・薬価および特定保険医療材料の公定償還価格の改定が実施されるなど、医療費抑制政策が進んだこと、また医療機関のコスト意識の高まりの結果設備投資の見直しや機器更新サイクルの長期化が起こっていることなどから、ここ数年、国内では厳しい市場環境が続いています。これまで医療機器産業は、医療保険制度に守られ、資本金1,000万円から5,000万円程度の中小企業を中心に発展してきましたが、外資系企業の攻勢、薬事法の改正(平成12年)・改正薬事法の全面的施行(平成17年)により医療機器についても医薬品と同等の治験が求められるようになるなど、業界を取り巻く環境は激変しており、今後は生き残りのための競争がより激化することが予想されます。
以下、医療機器産業に関係の深い指標として、国民医療費、医療施設数、診療機器の医療施設における保有台数をご紹介いたします(数値は全て、厚生労働省が公表する統計資料からの引用であり、同省ホームページ内の厚生労働省統計表データベースシステム外部サイトへのリンク政府統計の総合窓口 eStat外部サイトへのリンクより参照することが可能です)。『国民医療費』(厚生労働省大臣官房統計情報部 年刊 【Z41-2597】外部サイトへのリンク)によると、平成18年度で33兆1,276億円であり、人口構造の高齢化により、今後も伸び続けることが予想されます。『医療施設調査・病院報告』(厚生労働省大臣官房統計情報部 年刊 【Z41-750】外部サイトへのリンク)によると、医療施設数は平成19年で17万6,192です。また、人口透析装置、MRI、歯科診療台の、全国の医療施設で保有する台数は、平成17年でそれぞれ49,589台、3,878台、10,867台です。
なお、『医理産業新聞』(医理産業新聞社 半月刊 【Z87-282】外部サイトへのリンク)の2007年新春号および新春号第2部では、医療機器業界の課題や今後の展望に関するインタビューや座談会等を掲載しています。新春号第2部で取り上げられた座談会では、国内医療機器市場の規模はこれまで拡大を続けてきたが近年は拡大のペースが緩やかになっていること、国内医療機器市場は輸入超過傾向にあること等が指摘されていました。

医療機器産業の最近の動向として、『日経産業新聞』(日本経済新聞社 日刊 【Z85‐335】)2009年7月14日号では、医療用材料市場を取り上げており、富士キメラ総研によると 2009年の市場規模は前年比3%増の8,981億円になる見通しとのことです。価格競争や医療費抑制の影響で使い捨て医療用具が縮小する半面、コンタク トレンズなどの眼科用材料やDNAチップといったバイオ・医療機能材料が堅調とのことです。2012年には2008年比13%増の9,867億円に成長す ると予想されています。

『日経産業新聞』(日本経済新聞社 日刊 【Z85-335】)2008年11月6日号に、富士経済による検査薬と検体検査機器の市場規模が掲載されており、それによると2008年の市場規模は前年比2.1%増の3,997億円になる見通しで、2013年には2008年比8.2%増の4,325億円まで伸びるとされています。ただ、年率の伸びは1〜2%と微増で、特に検査薬は検査機器の機能が向上したことで使用量が減り、新たな市場開拓を迫られています。


(以上を執筆するに当たっては、文中にタイトルが出現するもののほか、『ひと目でわかる医療機器業界』(ぱる出版 2005 【DL461-H95】外部サイトへのリンク)、『医療機器事典』(産業調査会事典出版センター 2002 【SC2-H10】外部サイトへのリンク)、『開発型中堅・中小企業が目指す社会需要拡大に関する調査調査報告書:医療機器産業の現状と課題』(国民経済研究協会 2003 【DL461-H30】外部サイトへのリンク)、『業種別審査事典 第5巻』(金融財政事情研究会 2008 【D2-J6】外部サイトへのリンク)等を参考にしました)

 

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★テーマ別調べ方ガイド<世界各国の医療機器市場を調べるには>
なお、ジェトロ・ビジネスライブラリー作成「テーマ別調べ方ガイド」外部サイトへのリンクでは、「世界各国の医療機器産業・市場を調べるには」外部サイトへのリンクが取り上げられています。

(「テーマ別調べ方ガイド」は、海外進出などに必要な各種情報と資料を紹介する有用なコンテンツです。)

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