【目次】
1. 後発医薬品とは
2. オレンジブック
3. インターネットで後発医薬品を探す
4. 雑誌記事索引で後発医薬品に関する文献を探す
5. 後発医薬品専門誌
6. 医中誌Webで後発医薬品関係文献を探す(先発医薬品との生物学的同等性試験を行った文献を探す)
7. 後発医薬品業界に関する参考図書
8. 関連コンテンツ
【本文】
★ 1. 後発医薬品とは
法的な定義は特にありませんが、厚生労働省の「平成20年度診療報酬における後発医薬品について
“現在、医療機関等で保険診療に用いられる医療用医薬品として官報に告示されている品目は、約1万4千程度あります。このうち、新しい効能や効果を有し、臨床試験(いわゆる治験)等により、その有効性や安全性が確認され、承認された医薬品を「先発医薬品」と、また、先発医薬品の特許が切れた後に、先発医薬品と成分や規格等が同一で、治療学的に同等であるとして承認される医薬品を「後発医薬品」(いわゆるジェネリック医薬品)と呼んでいます。”
先発医薬品より薬価が低価格なので、医療費抑制を目的として後発医薬品の使用を促進するため、後発医薬品を使用した場合、診療報酬点数や調剤報酬点数を厚遇する施策が2002年4月より実施されています。
→医薬工業協議会
→日本ジェネリック医薬品学会
→Generic Drugs
→Office of Generic Drugs
★ 2. オレンジブック
「オレンジブック(Orange Book)」はFDA(米国食品医薬品局)が先発医薬品との生物学的同等性を認証した後発医薬品のリストの名称で、Electronic Orange Book : Approved Drug Products with Therapeutic Equivalence Evaluations
『医療用医薬品品質情報集』日本公定書協会編 薬事日報社 1999- 26cm
いわゆる日本版オレンジブック。年4回刊行。本編に相当する「品目リスト」は、薬効群番号(日本標準商品分類番号のうち小分類の3ケタ)、有効成分、特性、含量、ステップ(品質再評価の進捗状況)、標準(溶出試験の標準製剤)、販売名、製造販売業者、規格、薬価、『医療用医薬品品質情報集』収載号数からなる。排列は薬効群番号順。冒頭に有効成分名と販売名の五十音順索引がある。他に「溶出曲線選定例」、「物理化学的性質」なども記載。
『オレンジブック : 総合版』日本公定書協会監修 薬事日報社 2002- 30cm
年1回刊行。『医療用医薬品品質情報集』収載品目に加えて、再評価の公示後に公的溶出試験規格を設定して承認された品目も収載。「品目リスト」は、内用薬、外用薬、注射薬、歯科用薬剤別で、薬効群、有効成分、剤形、特性、含量、ステップ、標準、薬価コード、販売名、製造・輸入(販売業者)、薬価、後発品、規格、公示・承認、その他からなる。排列は有効成分名(一般名)の五十音順。冒頭に五十音順の販売名索引と有効成分名(一般名)索引あり。
『オレンジブック : 保険薬局版』日本薬剤師会企画編集 薬事日報社 2002- 26cm
年1回刊行。成分等が公示順である『医療用医薬品品質情報集』を、成分名(一般名)ごとに先発品と後発品を比較できるよう編集したもの。品目リストは内用薬、外用薬別で、一般名、剤形、製剤特性、規格単位、後発品、品質情報、備蓄、販売名、製造・輸入(販売業者)、単位薬価、1日薬価(最小・最大)からなる。冒頭に五十音順の販売名索引と一般名索引あり。
『後発医薬品リスト : 先発・代表薬でさがす』医薬情報研究所制作 じほう 2002- 21cm
年1回刊行。先発・代表医薬品ごとにどのような後発医薬品があるかを調べることができるように編集したもの。品目リストは内用薬、注射薬、外用薬別で、先発・代表医薬品名、規格単位、先発医薬品薬価、後発医薬品薬価、品質再評価の公示の有無、供給状況、後発医薬品名及び会社名からなる。排列は先発・代表医薬品名の五十音順。巻末に商品名索引あり。
→オレンジブック総合版ホームページ
→医薬品・医療機器等
★ 3. インターネットで後発医薬品を探す
一般の方でも下記のサイトでご自身が処方された医薬品などが先発医薬品かどうか、また後発医薬品にどのようなものがあるかを調べることができます。平成20(2008)年4月から、処方せんに医師が差し支えがあると判断した場合のみ「後発医薬品への変更不可」というチェック欄が設けられることになり、原則として後発医薬品を選択できるようになりました。→保険医療機関及び保険医療担当担当規則の一部改正等に伴う実施上の留意事項について 第2 後発医薬品の使用に関する事項
ただし、医薬品として承認されていても、全国どこでも常時備蓄されているとはかぎりません。必要な場合は、医師、薬剤師にご相談ください。
・かんじゃさんの薬箱
検索例:
「エパデールカプセル300」は先発医薬品かどうか? また、先発医薬品だとすればどのような後発医薬品があるか?
(1)処方薬検索ボックスに全角カナで“エパデールカプセル300”と入力し、検索ボタンを押します。
区分:先発品
該当薬品名:エパデールカプセル300
一般名:イコサペント酸エチルカプセル(1)
薬効分類: その他の血液・体液用薬
で1件ヒットしました。
(2)「エパデールカプセル300」をクリックします。
「エパデールカプセル300」は先発医薬品であり、薬価は52.2(円)。同等の医薬品一覧で「エパロースカプセル300mg」以下が後発医薬品であることがわかります。後発医薬品の薬価は、
エパロースカプセル300mg(共和薬品):19.9
シスレコンカプセル300(東和薬品):21.1
ヤトリップカプセル300(陽進堂):19.4
アンサチュールカプセル300(日医工):19.9
(以下省略)
と先発医薬品の半額以下であることがわかります。
★ 4. 雑誌記事索引で後発医薬品に関する文献を探す
NDL-OPAC
(後発&薬)+ジェネリック+後発品
と入力し、右側のプルダウン・メニューを“演算子”に設定し、「検索」ボタンを押します。検索結果数が200件を越える場合は刊行年月などで200件以内になるように適宜調整してください。
→ 雑誌記事索引における検索語の探し方と検索式の作り方
雑誌記事索引に収録されている文献は原則として国立国会図書館所蔵資料です。登録利用者であれば検索結果から直接複写申込みができます。それ以外の方は当館HPの「お近くの図書館から」−「資料の複写」をご参照ください。
★ 5. 後発医薬品専門誌
『月刊ジェネリック』 大阪 アズクルー医療情報編集室 2003- 月刊 30cm
当館東京本館所蔵。雑誌記事索引採録誌。HP→月刊ジェネリック
★ 6. 医中誌Webで後発医薬品関係文献を探す(先発医薬品との生物学的同等性試験を行った文献を探す)
東京本館、関西館に来館可能な方は、医学中央雑誌刊行会が作成する医学文献2次情報データベース医中誌Webが利用できます。
後発医薬品に関するディスクリプタ(件名に相当するもの)は“同種医薬品”です。
件名検索するには、ログインして「ADVANCED MODE」ボタンを押します。右上の「検索対象年・・・ 2000〜2005 “変更”」をクリックして適宜設定してください。「新規検索」の下のプルダウン・メニューを“統制語”に設定し、検索ボックスに“同種医薬品”を入力して「検索」ボタンを押してください。デフォルトの“検索語入力”のまま検索すれば、論題、抄録もキーワード検索し、索引作業中の件名未付与レコードも検索されます。
医中誌Webの統制語検索結果レコード数(1983年〜 2008年7月10日現在)
同種医薬品 1.189件
「絞込み検索へ」をクリックし、「ランダム化比較試験」にチェックを入れて「絞込み」ボタンを押します。
同種医薬品/TH AND (RD=ランダム化比較試験) 112件
レコードの詳細表示例を下記に示します。
「リポオフ錠5」及び「リポバス錠5」臨床使用実態下における高脂血症患者の有効性ならびに安全性評価 クロスオーバー法による先発医薬品と後発医薬品の臨床的比較検討
Author:齋藤真一郎(仙台逓信病院 内科), 内海潔, 舟生岳晴, 阿子島裕倫, 田所慶一, 高橋則男, 高橋將喜, 宮川菊雄
Source:臨牀と研究(0021-4965)85巻4号 Page626-632(2008.04)
論文種類:原著論文/ランダム化比較試験
シソーラス用語:HDL Cholesterol Lipoproteins(血液); LDL Cholesterol Lipoproteins(血液); Triglycerides(血液); 高脂質血症(薬物療法); 投薬計画; 経口投与; HMG-CoA Reductase Inhibitors(治療的利用); 同種医薬品; クロスオーバー研究; ランダム化比較試験; Simvastatin(治療的利用)
チェックタグ:ヒト; 成人(19〜44); 中年(45〜64); 老年者(65〜79); 男; 女
Abstract:高脂血症治療剤の先発医薬品「リポバス錠5」を対照として、同剤の後発医薬品「リポオフ錠5」の安全性と有効性を検討した。対象は高脂血症または家族性高コレステロール血症と診断され、リポオフ錠5を2ヵ月以上服用し、用法・用量に変更のない20歳以上の患者とした。「リポバス錠5」を先行して投与した群、「リポオフ錠5」を先行して投与した群に無作為に割り付け、各々8週間ごとに薬剤の切り替えを行った。投薬途中で脱落した3例を除く27例(平均58.9歳)を解析対象とした。その結果、血清脂質に対する薬剤効果に有意差はなく、薬剤切り替えによる大きな変化は認めなかった。また、安全性評価、自・他覚症状所見、理学的検査および臨床検査においても両群間で著明な差はみられず、関連した副作用も認めなかった。「リポオフ錠5」は「リポバス錠5」と有効性、安全性の面から同等の治療が可能と考えられる。
このように、抄録があれば、生物学的同等性に関する有意差の有無についての結論まで記述されているので、原文献にあたらなくても結果を知ることは可能です。
検索結果から国立国会図書館所蔵の原文献を入手したい場合は、係員にお尋ねください。
★ 7. 後発医薬品業界に関する参考図書
●『医薬品業界2010年の攻防 : 主力薬品の特許切れをめぐる業界の動きを先読む』溝上幸伸著 ぱる出版 2007 223p 【DL533-H183
2010年武田薬品など大手メーカーの主力薬品が特許切れし、市場再編が予想される医薬品業界をめぐって、医療費削減を目的としてジェネリック普及・拡大を推進する行政、外資、新薬メーカー、ジェネリック・メーカー、兼業メーカーの動向を解説しています。
●『ジェネリック医薬品データブック. 2006』東京マーケティング本部第三事業部メディカルグループ調査・編集 富士経済 2006 398p 【DL533-H227
「I 総括編(1. 国内ジェネリック医薬品市場分析 2. 調査対象企業におけるジェネリック医薬品販売高ランキング(2005年))」、「II 薬効領域別市場編」、「III 企業ケーススタディ編」からなります。
●『Balance of power : 攻防の中の均衡 : ジェネリックvs.先発企業
著者はシオノギUSA副社長も経験した、医薬品コンサルタント。米国医薬品市場におけるジェネリック・メーカー対先発メーカーの攻防の歴史を解説しています。
●『後発医薬品の使用状況に関する調査 : 使用促進できるほど後発医薬品は信頼できるか?』 日医総研 2007 160p (日本医師会総合政策研究機構ワーキングペーパー ; no.152) 【DL533-J4
全国の病院を対象として実施した先発・後発医薬品の使用状況と後発医薬品の問題点に関するアンケート調査をまとめたもの。後発医薬品の信頼性に特に大きな問題はなかったものの、問題事例では供給体制の問題が一番多かったこと、2006年度処方せん様式の変更に賛成する病院は少なく、医療現場は全面的な後発医薬品の使用拡大に対して懐疑的であることなどが記されています。
●『ジェネリック医薬品ビジネス : マーケティング戦略と展望
★ 8. 関連コンテンツ
●後発医薬品(ジェネリック医薬品)の薬価を調べる無料オンライン・ツール−かんじゃさんの薬箱








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