内容目次
1. International Plant Names Index (IPNI) の使い方
2. 冊子版のINDEX KEWENSISについて
1■■International Plant Names Index (IPNI) の使い方
植物の学名(の一部)から、その命名者や初出文献(オリジナル文献)を探すには、
International Plant Names Index(IPNI)
このデータベースでは
・学名 → その初出文献、命名者
・命名者 → その人が命名した植物の学名
などの検索ができます。
■収録範囲
IPNIは以下の3つのデータベースからなり、これらを横断的または個別に検索することができます。
・Index Kewensis(IK)
英国王立キュー植物園(キューガーデン)が作成する学名索引。
世界中の100万種以上の植物名(種子植物のみ)を収録。
収録年は1753〜 リンネによる金字塔的文献「Species Plantarum」以降を収録。
・Gray Card Index(GCI)
ハーバード大学のグレイ植物標本館が作成する学名索引。
アメリカ大陸の35万種以上の植物名(維管束植物)を収録。
収録年は1886〜
・Australian Plant Names Index(APNI)
Australia's Virtual Herbariumが作成する学名索引。
オーストラリア大陸の63,000種以上の植物名(顕花植物とシダ類)を収録。
収録年は1973〜
■学名や命名者名から初出文献・関連文献を探す
トップページ
ここで検索語として使える分類学的な用語群は、以下のとおりです。項目間はAND検索。
name 種名
epithet 小名
Family Name 科名
Genus Name 属名
Infrafamilial Name 科内分類群の学名
Infrageneric Name 属内分類群の学名
Species epithet 種小名
Infraspecific epithet 種内分類群の小名
Author Abbreviation 命名者名(原文献の著者名)の略表記
Publication Title 著作のタイトル
★一般に学名は「属名 種名」で表記されますので、よく使うのは属名検索(「Search terms」の「Genus name」を使用)と種名検索(「Search terms」の「Specific epithet」を使用)でしょう。
★検索のコツ
科名や属名で検索すると、大量のデータがヒットしてしまって困ることがあります。
検索結果が多すぎる場合には、「Show Ranks」のプルダウンメニューで検索範囲を限定すると
よいでしょう。たとえば
・科名から検索する場合 → 「Show Ranks」を「Generic」(属ランク)に
・属名から検索する場合 → 「Show Ranks」を「Specific」(種ランク)に
設定すると、小名などのデータを除くことができます。
なお、学名の命名法に関しては、国際植物分類学会のST LOUIS CODEのページ
★牧野富太郎氏が命名した植物を探すには、命名者名検索(「Search terms」の「Author Abbreviation」を使用)で「Makino」と入力します。
伊藤圭介氏が命名した植物を探すには、命名者名検索(「Search terms」の「Author Abbreviation」を使用)で「Ito」と入力します。
例)
トウモロコシの学名は「Poaceae Zea mays L.」ですが、その構成は
Poaceae --- 科名(=イネ科)
Zea ------- 属名(=トウモロコシ属)
mays ------ 種名(=トウモロコシ)
L.--------- 命名者名の略記(=リンネ)
で、一般には「Zea mays」と書きます。
同じトウモロコシ属に分類されるすべての植物を探す場合は「Genus Name」のところに「zea」
と入力して検索します。
属名zea、種名maysで「Show Ranks」を「Specific」にして検索すると、トウモロコシについて以下2件のデータがヒットします。
これは、 IK とAPNI でデータが重複しているためで、両者は同一の植物に関してのデータです。
Poaceae Zea mays L. -- Sp. Pl. 971. (IK)
Poaceae Zea mays L. -- Species Plantarum 2 1753 (APNI)
トウモロコシの初出文献は
IKのデータによると ----- Sp. Pl. 971.
APNIのデータによると --- Species Plantarum 2 1753
となっています。
両者の表記は異なりますが、同じ文献です。
★稀に、まったく同じ植物に対して異なる文献情報が表示されていることがありますが、
その場合はいずれかのデータベースのデータが誤っている可能性が考えられます。
IPNIでは、複数のデータベースに由来するデータを比較検討することを推奨しています。
なお学名の検索結果から文献名へのリンクがある場合には、そのまま文献の書誌データに
ジャンプできます。
■初出文献の(略記から)書誌事項を調べる
トップページ
ここでは、文献のタイトルや、文献名の略記から検索できます。
上記のトウモロコシの例では、「Sp. Pl.」 が略記で、 「Species Plantarum」が完全タイトルです。
文献名の後ろにある「971」のような数字は、その文献における掲載巻号やページ、または図表の
項目番号です。
検索結果の例
Title: Species Plantarum ---------- 文献の完全タイトル
Abbrev: Sp. Pl. -------------------- 文献の略記
Library of Congress Number: QK91.S6--米国議会図書館における分類記号
TL2 Number: 4.769--------------------Taxonomic Literature, 2nd ed.(TL2)での項番
TL2 Author: Linnaeus, Carl ----------著者名 (=命名者名)(TL2による)
Dates: 1753 -------------------------発表年
Comments: date of publication established as 1 May, 1753
このデータベースで入手できる情報はここまでで、原文献そのものには当たれません。
原文献の入手方法については、こちらをご参照下さい。
■命名者について調べる
トップページ
ここでは、命名者の生没年等の情報が得られます。
※注意※ その人が命名した植物の学名を検索する場合は上記「Search Plant Names」で検索します。
2■■冊子版のINDEX KEWENSISについて
英国王立キュー植物園(キューガーデン)が作成する学名索引です。
学名 から初出文献を探すことができます。
当館では冊子版のINDEX KEWENSIS(当館請求記号RA2-2
所蔵しており、東京本館科学技術・経済情報室で開架しています。
本書では、植物の学名が属名(科名の場合もある)のアルファベット順に配列されていて、
それに対応する文献の書誌情報が掲載されています。
各冊が収録する文献の発表年代は以下のとおりです。
Vol.1/2 (1753-1885)=約40万件を収録
Suppl.1 (1886-1895)
Suppl.2 (1896-1900)
Suppl.3 (1901-1905)
Suppl.4 (1906-1910)
Suppl.5 (1911-1915)
Suppl.6 (1916-1920)
Suppl.7 (1921-1925)
Suppl.8 (1926-1930)
Suppl.9 (1931-1935)
Suppl.10 (1936-1940)
Suppl.11 (1941-1950)
Suppl.12 (1951-1955)
Suppl.13 (1956-1960)
Suppl.14 (1961-1965)
Suppl.15 (1966-1970)
Suppl.16 (1971-1975)
Suppl.17 (1976-1980)
Suppl.18 (1981-1985)
Suppl.19 (1986-1990)
Suppl.20 (1991-1995)は当館未所蔵です。
1991年以降に発表された学名については上記オンラインデータベースIPNIをご参照ください。








しらべ方:分野別
本の種類からさがす