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痛風について調べる


【目次】

 1. 痛風とは
 2. 痛風に関する参考図書
 3. 痛風に関する雑誌記事・論文の探し方
 4. 痛風に関するインターネット情報源
 5. 痛風治療薬について調べる



1. 痛風とは

 高尿酸血症を基礎病態とし、関節内に析出した尿酸塩が起こす結晶誘発性関節炎として発症します。発症部位としては足の親指(第一中足趾)など下肢が多く、疼痛により歩行困難になります。尿酸値をコントロールせずに放置しておくと関節炎が慢性化し、腎炎、痛風腎を併発するに至ります。過去においてはさらに尿毒症に進展して死亡することも多かったようですが、近年では薬物療法が確立したことにより、痛風から尿毒症を発症して死亡する例は激減しているようです。

 厚生労働省の「総患者数,性・年齢階級×傷病小分類別外部サイトへのリンク」(平成17年度患者調査)によれば、痛風患者の総数は13万9千人となっています。患者調査は全国の主だった医療機関を対象に、1日に限って患者の受診状況を調査したもので、実際の患者数は50〜60万人と推定されています。潜在的な痛風患者といえる高尿酸血症(血清尿酸値7.0mg/dL以上)患者は、成年男性で約20%、成年女子は閉経前で1%、閉経後で3〜5%存在しているとのことです。

参考文献:
・『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン』(高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン作成委員会編 日本痛風・核酸代謝学会 2002) 【SC311-H1】 (以下、【 】内は当館請求記号です。)
・『高尿酸血症・痛風診療ハンドブック : 実地医家にすぐ役立つ』(細谷龍男編著 文光堂 2004) 【SC311-H134】


2. 痛風に関する参考図書

 NDL-OPAC外部サイトへのリンクで図書(日本語)を検索するには、「一般資料の検索/申込み」を選択します。このとき、画面上部の和図書、電子資料にチェックが入れておきます。痛風に関する図書を探すには、書名(タイトル)または件名に「痛風」と入力して検索します。件名検索を行うと、タイトルに「痛風」というキーワードが含まれていない痛風の図書も探すことができます。検索結果を絞り込むには、キーワードの追加や出版年の指定などを行います。

 以上の方法で検索した結果の中から、主な参考図書をご紹介します。【 】内は当館請求記号です。所蔵館(東京本館/関西館)については、“《⇒NDLの所蔵》”をクリックし、「書誌詳細表示」画面の「所蔵詳細/申込み」ボタンをクリックして、ご確認ください


(1) 診療ガイドライン

 診療ガイドライン一般についてはテーマ別調べ方案内の「診療ガイドライン」をご参照ください。

●『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン』(高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン作成委員会編 日本痛風・核酸代謝学会 2002 79p 【SC311-H1】 外部サイトへのリンク) 
 痛風に関する本邦初の診療ガイドラインです。“本邦において高尿酸血症、痛風が著しく増加し、生活習慣と深く関わった一般的な疾病となったにもかかわらず、高尿酸血症を放置すると痛風関節炎や腎障害、尿路結石、心血管障害が発症するかに関する大規模な前向き研究は本邦にはない。また尿酸降下薬による介入試験は世界的にもほとんどない。”(p.8)ため、これまでガイドラインがなかったこと、エビデンスが十分でない部分がある旨が記されています。「第1章 緒言」、「第2章 定義および評価」、「第3章 治療」、「第4章 合併症、併発症に対する治療」、「第5章 二次性高尿酸血症とその治療」、「第6章 生活指導」からなり、巻末に附表として「食品のプリン体含有量」があります。各章節に「まとめ」があり、ガイドライン作成委員会からの推奨の程度として、“ぜひ行ってほしい—十分なエビデンスに基づいている”には◎が、“行ってほしい—コンセンサスが得られている”には○が付されています。ダイジェスト版がインターネット上で無料公開されています。→『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン ダイジェスト版外部サイトへのリンク』(有限責任中間法人日本痛風・核酸代謝学会)

(2) 医療専門家向け図書

 上記ガイドライン刊行後に出版されたものを紹介します。

●『高尿酸血症・痛風診療ハンドブック : 実地医家にすぐ役立つ』(細谷龍男編著 文光堂 2004 124p 【SC311-H134】 外部サイトへのリンク) 
 編著者は上記ガイドラインの作成委員会委員長です。「序文」に“高尿酸血症・痛風の治療ガイドラインでは語り尽くせなかったところを補足する目的で「実地医家にすぐ役立つ高尿酸血症・痛風診療ハンドブック」を作成した。より実際的に、より具体的にと考えて執筆させていただいたつもりである。”とあります。ガイドラインに沿った構成で、「I 定義および評価」、「II 高尿酸血症・痛風の治療」、「III 合併症、併発症に対する治療」、「IV 二次性高尿酸血症とその治療」、「V 生活習慣と管理指導」、「VI 付録」からなり、巻末に事項索引があります。付録には「1. 食品中のプリン体含有量一覧」、「2. アルコールおよび酒の肴中のプリン体含有量一覧」、「3. 高尿酸血症・痛風の治療で用いられる薬剤一覧」があります。

●『実地診療医家のための高尿酸血症・痛風の診療』(中村徹編 メディカルレビュー社 2003 269p 【SC311-H48】 外部サイトへのリンク) 
 「序文」に“2002年日本痛風・核酸代謝学会より高尿酸血症・痛風診療ガイドラインが公表されたのを機に、より一層詳細で明解な高尿酸血症・痛風診療の解説書として本書が企画された。現在、痛風・高尿酸血症の診療に熱心に取り組み、わが国における痛風・高尿酸血症の診療をリードし、研究にも携わっておられる専門家にお願いして、痛風・高尿酸血症の日常診療に必要な事項全般を取り上げ、各項目について簡潔で明瞭な解説をしていただいた。<中略>各項目ともに痛風・高尿酸血症の日常診療において必要な事項が平易に述べられているので、本症の診療に当たられる医師はもちろんのこと、本症を理解して患者さんに対応したいと考えている看護師、検査技師、栄養士や患者さんとそのご家族にも一読をお奨めしたい。”とあります。「I 歴史と疫学」、「II 高尿酸血症」、「III プリン代謝異常症」、「IV ピリミジン代謝異常症」、「V 痛風の症状」、「VI 高尿酸血症の検査法」、「VII 痛風の診断と鑑別診断」、「VIII 急性関節炎発作の治療」、「IX 高尿酸血症の治療」、「X 合併症とその治療」、「XI 予後と死因」、「XII 診療システムの現状と展望」からなり、付録として地域別の痛風協力医療機関のリスト(病院名、担当部所、担当医師名等、郵便番号、住所、電話番号・備考)、巻末に事項索引があります。

(3) 患者向け図書

 上記ガイドライン刊行後に出版されたものを紹介します。

●『痛風と高尿酸血症』(御巫清允監修 主婦の友社編 主婦の友社 2006 191p (専門医が答えるQ&A) 【SC311-H185】 外部サイトへのリンク) 
 痛風と高尿酸血症の原因、検査、最新の治療法について、多数の図表を用いて、わかりやすく説明し、日常生活の注意点を具体的に解説しています。痛風・高尿酸血症に関するQ&A、「食品のプリン体・尿酸含有量」の表もあります。

●『痛風 : 発作を起こさないための尿酸コントロール』(巖琢也著 新星出版社 2005 239p (新名医が書いた病気の本) 【SC311-H152】 外部サイトへのリンク) 
 「1 痛風とはなんだろう」、「2 痛風の実態はなに?」、「3 痛風の症状と検査・診断」、「4 痛風の治療」、「5 合併症と併発症の治療」、「6 痛風を管理する日常生活」という構成で、痛風の病理、診断、治療ををわかりやすく解説しています。

●『尿酸値が高いと言われたら(痛風) : 食&ライフスタイルを見直す!』(堀三郎監修 双葉社 2005 166p (聖路加国際病院健康講座 ; 18) 【SC311-H140】 外部サイトへのリンク
 痛風が発症する以前に、検査で尿酸値に問題があると指摘された時点での、高尿酸血症の基本的知識と対策について記述されています。

●『痛風はもう怖くない : こんなに変わった痛風治療』(西岡久寿樹著 マキノ出版 2003 188p (ビタミン文庫) 【SC311-H40】 外部サイトへのリンク
 「あとがき」に“本書では、ここ十数年の間に大きく変わった痛風の現状を解説するとともに、「病気である」ということがいかに生活を楽しめるか、という視点に立って書いてみました。”とあるように、痛風は重病ではなく、診断・治療法が確立した、ほとんど克服された病気であることが強調されています。

(4) 闘病記・看病記

 一般的な闘病記・看病記の探し方については、テーマ別調べ方案内の「闘病記・看病記を探す」で解説していますので、ご参照ください。ただし、件名「闘病・看病」で検索することができる2007年6月以降に整理された闘病記や看病記には、痛風に関するものは見当たりませんでした。ここでは、NDL-OPAC外部サイトへのリンクの「一般資料の検索/申込み」で、タイトルに「痛風 闘病記」と入力・検索してヒットした1件の図書を参考まで紹介します。なお、この図書は、医師が自らの身体で実験的に試みた結果を、数値(根拠)を示しながら解説した資料となっていますが、闘病記や看病記の中には、医学的知識をあまり有しない著者によるエビデンス(科学的根拠)に乏しい内容となっているものもあるので注意が必要です。

●『痛風はビールを飲みながらでも治る! : 患者になった専門医が明かす闘病記&克服法』(納光弘著 小学館 2004 217p (小学館文庫) 【SC311-H114】 外部サイトへのリンク
 著者は鹿児島大学病院内科教授です。「第一章 専門医の私が痛風に!」、「第二章 アルコールをやめる必要はなし 敵はストレス!」、「第三章 痛風治療」、「第四章 合併症を防ぐ」、「第五章 痛風患者の日常生活の過ごし方」からなります。著者のホームページに「痛風のページ外部サイトへのリンク」があり、本書の訂正、追加が記載されています。


3. 痛風に関する雑誌記事・論文の探し方

(1) 雑誌記事索引

 NDL-OPAC外部サイトへのリンクで「雑誌記事索引の検索/申込み」ボタンを押します。検索したい年代にチェックをかけ、論題名検索ボックスに、「痛風」、「高尿酸血症」を入力して検索してください。両語とも特に有力な同義語はありません。

 雑誌記事索引に収録されている文献は、原則として国立国会図書館所蔵資料です。登録利用者であれば検索結果から直接複写申込みができます。それ以外の方は当館ホームページの「複写サービス」>「お近くの図書館から申し込む」をご参照ください。

(2) 医中誌Web(館内でのみ利用可)

 東京本館、関西館総合閲覧室に来館可能な方は、医学中央雑誌刊行会が作成する医学文献2次情報データベース医中誌Webを利用することができます。国内の大学・学協会・研究所・病院等が発行している約4,700誌の定期刊行物に掲載されている論文の中から採録された文献情報の検索が可能です。

 痛風、高尿酸血症に関する統制語(件名に相当するもの)には、“痛風”、“関節炎-痛風性”、“高尿酸血症”、“痛風抑制剤”、“尿酸排泄促進剤”、“Colchicine”などがあります。

 件名検索するには、ログインして「ADVANCED MODE」ボタンを押します。検索対象年は、画面右上部にある“変更”をクリックして、適宜設定してください。「新規検索」の下のプルダウン・メニューを“統制語”に設定し、検索ボックスに上記の統制語を入力して、「検索」ボタンを押してください。デフォルトの“検索語入力”のまま検索すれば、論題、抄録もキーワード検索し、索引作業中の件名未付与レコードも検索されます。検索対象年を1983〜2008年に設定し、統制語検索を行った結果、以下の件数のレコードがヒットしました(2008年4月9日現在)。なお、いずれも下位の統制語を含む設定で検索しています。

 痛風: 3,292件
 関節炎-痛風性: 248件
 高尿酸血症: 2,883件
 痛風抑制剤: 5,796件
 尿酸排泄促進剤: 694件
 Colchicine: 922件

検索結果から当館所蔵の原文献を入手する手順は東京本館と関西館で異なります。ご不明の点は係員にお尋ねください。

(3) PubMed外部サイトへのリンク

 米国国立医学図書館(U. S. National Library of Medicine)が提供する、医学文献二次情報データベースMEDLINEを中核とする無料医学情報サービスです。痛風に相当する件名は“Gout”、高尿酸血症に相当する件名は“Hyperuricemia”です。

 痛風: Gout外部サイトへのリンク
 高尿酸血症: Hyperuricemia外部サイトへのリンク 

上記をクリックすると、それぞれの語でPubMedを検索した最新の検索結果が表示されます。検索結果を絞り込みたい場合は、PubMed検索画面上部の検索ボックスにスペースを空けて検索語を追加(AND検索になります)するか、「Limits」ボタンを押して出版年などで絞り込み検索を行ってください。

 PubMedの詳しい検索方法や検索結果から原文献を入手する方法については、テーマ別調べ方案内の「PubMedの検索と原文献入手法」をご参照ください。

 上記の方法で検索した中から、数点の日本語の記事をご紹介します。タイトルの後ろに“《⇒記事情報》”とあるものは、NDL-OPACの「雑誌記事索引」に収録されており、クリックすると書誌事項を確認できるほか、登録利用者であれば、そのまま郵送複写を申し込むことも可能です。

●「【痛風・高尿酸血症のすべて】 患者の立場からみた痛風治療戦略」
 Author:納光弘(慈愛会)
 Source:腎と透析(0385-2156)64巻4号 Page545-547(2008.04) 【Z19-860】 外部サイトへのリンク
 痛風に罹患経験のある医師が自らの体験を中心に、患者の目からみた痛風について述べています。痛風発作の体験から、生活習慣と尿酸値の関係を6ヶ月間記録した結果などを解説しています。その結果、アルコール摂取量と精神的ストレスがもっとも尿酸値に影響を与えたことなどを指摘しています。

●「症例による病態栄養講座 高尿酸血症・痛風患者の栄養管理」
 Author:幣憲一郎(京都大学医学部附属病院 疾患栄養治療部栄養管理室)
 Source:栄養-評価と治療(0915-759X)25巻2号 Page106-109(2008.04) 【Z19-1679】 外部サイトへのリンク
 高尿酸血症・痛風患者への栄養管理方法の実際について、症例を交えて述べています。栄養療法の基本方針として、摂取エネルギー量の制限、アルコールの管理、プリン体管理の工夫、尿pHの適正化、サプリメント類の注意を挙げています。「症例提示」では、40歳男性の症例を取り上げ、栄養アセスメントと栄養治療の実際を示しています。
 
●「【高尿酸血症・痛風Update】 我が国における高尿酸血症・痛風の疫学(総説/特集)」《⇒記事情報》外部サイトへのリンク
 Author:箱田雅之(安田女子大学 家政学部管理栄養学科)
 Source:日本臨床(0047-1852)66巻4号 Page647-652(2008.04) 【Z19-226】 外部サイトへのリンク
 最近の我が国における高尿酸血症の頻度および痛風の有病率、それらの増加傾向の有無などについて概説しています。高尿酸血症の割合や痛風患者数の推移を停止し、ともに増加傾向にあることを示しています。また、それらの増加原因として、肥満者の増加との関連を指摘しています。また、肥満者の増加はカロリー摂取量や死亡摂取量の増加ではなく、運動量の低下によるものではないかと推測しています。


4. 痛風に関するインターネット情報源

財団法人痛風研究会外部サイトへのリンク
 「痛風ってどんな病気」、「痛風の原因と対策」、「痛風の治療」、「食品飲料中のプリン体含有量について」、「くすり」、「医療機関紹介」などのページがあります。痛風の病理、診断、治療についてわかりやすく解説し、参考情報として食品飲料中のプリン体含有量データや治療薬、病院案内などの情報もあります。

痛風外部サイトへのリンク(リウマチ情報センター)
 Q&A方式で痛風をわかりやすく解説しています。

有限責任中間法人日本痛風・核酸代謝学会外部サイトへのリンク
 痛風の学会ホームページです。一般向け情報はありませんが、ガイドラインのダイジェスト版外部サイトへのリンクに無料アクセスできます。


5. 痛風治療薬について調べる

(1) 処方された医薬品の副作用などを調べる

●『高尿酸血症・痛風診療ハンドブック : 実地医家にすぐ役立つ』 【SC311-H134】
 「★痛風に関する参考図書」の「(2) 医療専門家向け図書」で紹介した資料です。「付録3 高尿酸血症・痛風の治療で用いられる薬剤一覧」(p.119-120)に、薬効別に分類された医薬品のリストがあり、一般名、主な商品名、投与量・投与方法、主な副作用が記載されています。 

医療用医薬品の添付文書情報外部サイトへのリンク (独立行政法人医薬品医療機器総合機構)
 一般名・販売名検索ボックスに、処方された医薬品の商品名(販売名)(例:ウラリット、ザイロリック、ユリノームなど)を入力し、「検索実行」ボタンを押すと、医療用医薬品の添付文書に記載された副作用情報を見ることができます。痛風治療薬全般を一覧したい場合は、薬功分類プルダウン・メニューを“痛風治療剤”に設定して、「検索実行」ボタンを押してください。

● 関連コンテンツ → テーマ別調べ方案内「医薬品の副作用(有害作用)を調べる

(2) 処方された医薬品の後発医薬品情報を調べる

 後発医薬品一般については、テーマ別調べ方案内の「後発(ジェネリック)医薬品について調べる」をご参照ください。

かんじゃさんの薬箱外部サイトへのリンク(日本ジェネリック医薬品学会)
 処方された医薬品の商品名で検索すると、その医薬品と同等の医薬品(先発・後発)、一般名、薬価がわかります。例えば、「ウラリット錠」と入力し、「検索」ボタンを押し、該当薬品名欄の「ウラリット錠」をクリックすると、ウラリット錠が先発医薬品であり、薬価は1錠あたり12.6円、後発医薬品にはトロノーム錠(薬価同6.8円)、ウリンメット錠(薬価同6.3円)などがあることがわかります。(注:薬価は2008年4月改定後の2008年4月9日現在のもの。)

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