【目次】
1. 骨粗鬆症とは
2. 骨粗鬆症に関する参考図書
3. 骨粗鬆症に関する雑誌記事・論文の探し方
4. 骨粗鬆症に関するインターネット情報源
1. 骨粗鬆症とは
骨粗鬆症は骨の強度が低下し、骨折しやすくなった状態のことを指し、国際的には「骨密度が減少し、骨の微細構造の劣化により骨強度が低下し、骨折をおこしやすくなった全身的疾患」と定義されます(『骨粗しょう症,改訂新版(専門のお医者さんが語るQ&Aシリーズ)』p.12参照)。日本では高齢化や生活様式の欧米化とともに患者数が増加しています。平成17年患者調査の
「総患者数,性・年齢階級×傷病小分類別
骨粗鬆症は自覚症状が少ないため、さしたる原因もなく骨折して初めて骨粗鬆症が発見されることがあります。骨粗鬆症による骨折のために引きこもりがちになったり、寝たきりになったりするなど、社会から孤立するケースもあります。そうしたことを防ぐためにも、早めに骨密度の検査を受け、予防や骨の強化に努める必要があります。なお、40歳と50歳の女性の骨粗鬆症検診は、老人保健事業の一環として総合健康診断に加えられています。自治体によって検診対象者や費用などは異なりますが、多くの市町村では骨密度検診を受診することが可能なようです(『骨粗しょう症 改訂新版』pp.132-133参照)。
2. 骨粗鬆症に関する参考図書
NDL-OPAC
以上の方法で検索した結果の中から、数点の参考図書をご紹介します。【 】内は当館請求記号です。所蔵館(東京本館/関西館)については、“《⇒NDLの所蔵》”をクリックし、「書誌詳細表示」画面の「所蔵詳細/申込み」ボタンをクリックして、ご確認ください
●『骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン. 2006年版』(骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン作成委員会編 ライフサイエンス出版 2006.10 【SC357-H92】
インフォームドコンセントに基づく最適な治療法を選択する際の参考になるように作られたガイドラインです。骨粗鬆症に関するエビデンスを体系的に整理しており、それに基づいて診断基準や治療方法などの推奨度をA〜Dの4段階で格付けしています。ガイドラインの内容は「I 骨粗鬆症の定義・疫学および成因」、「II 骨粗鬆症の診断」、「III 骨粗鬆症による骨折の危険因子」、「IV 骨粗鬆症の予防」、「V 骨粗鬆症の治療」、「VI 続発性骨粗鬆症」から成り、骨粗鬆症の診断・治療・予防などを総合的にカバーする内容になっています。
●『骨粗鬆症 : 診断・予防・治療ガイド』(ライナー・バートル,バーサ・フリッシュ著 中村利孝監訳 メディカル・サイエンス・インターナショナル 2007.10 【SC357-H115】
骨粗鬆症とこれに起因する骨折に関する最新の臨床疫学的知見について、現場の医師の日常診療に利用できるように記述された資料です。治療法に関しては、ホルモン補充療法のほか、ビスホスホネートやラロキシフェンなどの薬物を使った治療などを詳しく解説しています。比較的平易に記述され、専門用語には解説が付されているので、医療知識を持たない患者層にも有効な資料です。
●『骨粗しょう症 改訂新版』(廣田憲二,廣田孝子著 保健同人社 2007.9 (専門のお医者さんが語るQ&Aシリーズ;32) 【SC357-H108】
骨粗鬆症について易しく解説した資料です。「第一部 骨粗しょう症の基礎知識」では、骨粗鬆症の病態、治療、予防について簡潔にまとめています。「第二部 骨粗しょう症の診断と治療Q&A」と「第三部 骨粗しょう症を改善・予防する生活Q&A」は、「骨粗しょう症はなぜこわいのですか」や「骨粗しょう症の治療や予防に役立つ運動はどのような運動ですか」などの質問に答える形式になっており、病気の概要だけでなく、骨粗しょう症の治療や予防等の具体的な取り組み方が分かるようになっています。
●『骨粗鬆症のすべて』(遠藤直人編 南江堂 2007.9 【SC357-H110】
高齢の骨粗鬆症患者を診察する医師の手助けになるように編集された資料で、高齢者の身体機能、精神機能、栄養・運動など総合的な評価をするために有用と考えられる指標や基準を含めて掲載しています。
●『骨粗鬆症診療ハンドブック』(中村利孝,松本俊夫編 医薬ジャーナル社 2006.6 【SC357-H87】
基礎知識から各種療法まで、骨粗鬆症に関する情報をコンパクトにまとめた資料です。「骨粗鬆症の概念と病態」、「骨粗鬆症の疫学」、「骨粗鬆症・骨折の危険因子と予防」、「骨粗鬆症・骨折の合併症とQOL」、「骨粗鬆症の診断と骨折のリスク評価」の5章から成り、各分野の専門家によって執筆されています。
3. 骨粗鬆症に関する雑誌記事・論文の探し方
●雑誌記事索引
NDL-OPAC
雑誌記事索引に収録されている文献は、原則として国立国会図書館所蔵資料です。登録利用者であれば検索結果から直接複写申込みができます。それ以外の方は当館ホームページの「複写サービス」>「お近くの図書館から申し込む」をご参照ください。
●医中誌Web(館内でのみ利用可)
国内の大学・学協会・研究所・病院等が発行している約4,700誌の定期刊行物に掲載されている論文の中から採録された文献情報の検索が可能です。東京本館および関西館に来館可能な方は、無料で利用することができます。
骨粗鬆症に関する医中誌の統制語に“骨粗鬆症”があります。デフォルトのまま、新規検索の検索窓に“骨粗鬆症”と入力して検索すると、件名に「骨粗鬆症」が付与されている、またはタイトルや抄録に「骨粗鬆症」を含む文献を検索します。検索対象年を2003〜2008に設定して、この検索を行なうと9,729件の文献がヒットします(2008年3月4日現在)。文献を絞り込みたい場合は、キーワードを追加したり、絞込み検索で文献の属性などを指定してください。医中誌Webの詳しい検索方法については、テーマ別調べ方案内の「医中誌Web(館内でのみ利用できます)」をご参照ください。
●PubMed
米国国立医学図書館(U. S. National Library of Medicine)が提供する、医学文献二次情報データベースMEDLINEを中核とする無料医学情報サービスです。骨粗鬆症に相当する件名は“Osteoporosis”です。件名検索を行うには、検索ボックスに“"Osteoporosis"[MeSH]”と入力し、「Go」ボタンを押すと検索結果が表示されます。この検索を行うと、31,612件の文献がヒットします(2008年3月4日現在)。検索結果を絞り込みたい場合は、検索語を付加するか、左上のLimitsタブを押して検索を進めてください。例えば、Limitsタブの“Links to free full text”にチェックを入れて検索すると、無料で全文アクセスできる文献のみを対象に検索することができます。
PubMedの詳しい検索方法や検索結果から原文献を入手する方法については、テーマ別調べ方案内の「PubMedの検索と原文献入手法」をご覧下さい。
上記の方法で検索した中から、数点の日本語の記事をご紹介します。タイトルの後ろに“《⇒記事情報》”とあるものは、NDL-OPACの「雑誌記事索引」に収録されており、クリックすると書誌事項を確認できるほか、登録利用者であれば、そのまま郵送複写を申し込むことも可能です。
●「【骨粗鬆症の薬物療法を読み解く】 男性骨粗鬆症をどう考えるか 現状と将来への展望」
Author:畠憲一(東京歯科大学附属市川総合病院 泌尿器科), 丸茂健
Source:薬局(0044-0035) 58巻13号 Page3321-3325(2007.12) 【Z19-407】
女性に比べて患者数が少ない男性の骨粗鬆症について、泌尿器科医の立場から概説した資料です。LOH症候群(加齢に伴う典型的症状や血清テストステロンレベルの低下が特徴とされる臨床的・生化学的症候群であり、QOLに著しい悪影響を与えたり、多臓器に有害事象を与えるかもしれない症候群)と骨粗鬆症とのか関わりや、前立腺癌に対して行うアンドロゲン(男性ホルモン)の抑制療法が引き起こす骨塩量の低下など、危険にさらされている男性の骨環境の現状と今後の対策を解説しています。
●「【骨粗鬆症診療のグローバル・スタンダード】 疫学 わが国の骨粗鬆症と骨折の疫学」 《⇒記事情報》
Author:吉村典子(東京大学医学部附属病院22世紀医療センター 関節疾患総合研究講座)
Source:ホルモンと臨床(0045-7167) 55巻10号 Page935-944(2007.10) 【Z19-85】
本稿は患者のQOL(生活の質)を著しく阻害するとされる、骨粗鬆症に伴う骨折とその予防策について述べたものです。前半部で骨粗鬆症の疫学を、後半部で骨粗鬆症に伴う骨折の疫学を述べています。特に、骨折の発生率に関する記述は詳細で「大腿骨頚部骨折」・「脊椎椎体骨折」・「橈骨遠位端骨折および上腕骨近位端骨折」の部位別に発生率を分析しています。
●「【生活習慣病の発症機序と身体活動・運動】 骨粗鬆症」 《⇒記事情報》
Author:時田章史(時田げんきクリニック), 石島旨章
Source:体育の科学(0039-8985) 57巻12号 Page907-911(2007.12) 【Z7-298】
骨粗鬆症になりやすい遺伝的体質と、運動による骨密度の変化に遺伝的体質の相違が与える影響について考察した論文です。「骨形成と骨吸収調節する因子」や「ビタミンD受容体遺伝子多型と骨粗鬆症」、「運動と遺伝的因子の相互関係」についてこれまでになされた報告をまとめ、骨粗鬆症の遺伝子解析に関する問題点と今後の課題を挙げています。
4. 骨粗鬆症に関するインターネット情報源
●骨粗鬆症の治療(薬物療法)に関するガイドライン
日本骨粗鬆症学会作成のガイドラインで、全文が公開されています。骨粗鬆症の薬物療法について解説されており、薬剤ごとの使用量、使用上の注意や副作用などがまとめられています。末尾には「治療薬のコストと医療経済」と題し、治療にかかる費用についても言及されています。
●骨粗鬆症のはなし
武田薬品工業株式会社ホームページ内のコンテンツです。イラストを用いて骨粗鬆症について分かりやすく解説しているほか、危険度チェックや、日常生活で実践できる食事療法・運動療法の解説が充実しています。
●財団法人骨粗鬆症財団
「骨粗鬆症Q&A








しらべ方:分野別
本の種類からさがす