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食物アレルギーについて調べる


■ 食物アレルギーとは

 『食物アレルギー診療ガイドライン. 2005』(書誌事項は下記参照)によると、「食物による不利益な反応」は、

 ・毒性物質による反応
 ・非毒性物質による反応

に二分され、「非毒性物質による反応」は、さらに「食物アレルギー」と「食物不耐症」に二分されると位置づけられています。その定義は、以下のとおりです。

“食物アレルギーとは、原因食物を摂取した後に免疫学的機序を介して生体にとって不利益な症状(皮膚、粘膜、消化器、呼吸器、アナフィキラシー反応など)が惹起される現象をいう。”(p.6)

 食物アレルギーには即時型と非即時型があり、後者の場合は診断が容易ではないため、患者数や有病率に関する厳密な統計はないようですが、加齢とともに耐性を獲得して有病率が下がると考えられています。わが国における乳幼児有病率は5〜10%、学童期有病率は1〜2%、成人は学童期と同程度とみなされています(同上p.8)。『食物アレルギー』(書誌事項は下記参照)には、“乳児の5万〜10万名、幼児期の30万名、学童以降の100万名の合計約150万名ほどの食物アレルギー患者が存在すると考えられる”とあります(p.19)。

 わが国では、そばアレルギーによる死亡事件などをきっかけとして、世界に先駆けて食品のアレルギー物質表示が制度化されました。厚生労働省の通知「アレルギー物質を含む食品に関する表示について」(平成13年3月21日)(/食企発第2号/食監発第46号)とその後の追加において、現在、以下の品目が原材料表示を義務づけ、または奨励されています。

原材料表示が義務づけられているもの5品目:小麦、そば、卵、乳、落花生
可能な限り表示するよう努めるよう推奨しているもの20品目:あわび、いか、いくら、えび、オレンジ、かに、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、さけ、さば、大豆、鶏肉、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン、バナナ

注:朝日新聞2008年2月15日付け記事外部サイトへのリンクによれば、義務化されている5品目にさらに、えび、かにを追加することを検討中とのことです。

 2006年4月より、9歳未満の小児に対する食物アレルギー診断のための食物負荷試験と食物アレルギーに対する栄養指導が健康保険適応となっています。


■ 食物アレルギーに関する参考図書(【 】内は当館請求記号)

(1) 診療ガイドライン

●『食物アレルギー診療ガイドライン. 2005』(向山徳子,西間三馨監修 日本小児アレルギー学会食物アレルギー委員会作成 協和企画 2005 82p 【SC151-H168外部サイトへのリンク】) 東京本館所蔵
 わが国初の食物アレルギーに関する診療ガイドラインです。「第1章 食物アレルギーの定義と分類」、「第2章 食物アレルギーの疫学」、「第3章 食物アレルギーの病態」、「第4章 食物アレルギーの症状および関与する部分」、「第5章 食物アレルギーの診断」、「第6章 食物経口負荷試験」、「第7章 食物アレルギーの発症の予知と予防」、「第8章 食物アレルギーの経過」、「第9章 食物アレルギーの治療」、「第10章 食物アレルギーに対する社会的対応」、「第11章 今後の課題」および巻末索引からなります。

(2) 一般向け概説書

●『食物アレルギーハンドブック : 保護者ならびに医療スタッフの方々へ』(向山徳子,西間三馨,森川昭廣監修 日本小児アレルギー学会食物アレルギー委員会作成 協和企画 2006 63p 【SC151-H220外部サイトへのリンク】) 東京本館所蔵
 食物アレルギーに関する疑問点について、上記ガイドラインに沿って、40項目をQ&A方式でわかりやすく解説しています。

●『アレルギーっ子の入園・入学安心マニュアル : 給食、体育、あそびから緊急時の対応まで』(佐守友仁著 農山漁村文化協会 2007 182p (健康双書) 【SC422-H248外部サイトへのリンク】) 東京本館所蔵
 著者は小児科医です。アレルギー児の保護者向けに、入園・入学後の集団給食などにどう対応すべきかを具体的に記述しています。

●『やさしい食物アレルギーの自己管理』(馬場実編 大阪 医薬ジャーナル社 2003 55p 【SC151-H39外部サイトへのリンク】) 東京本館所蔵
 食物アレルギー患者とその家族向けに、「1. 食物アレルギーの起こり方」、「2. 食物アレルギーの症状あれこれ」、「3. 食物アレルギーの治療」、「4. 食物アレルギーの経過とその予後」という構成で、表や図を多用して具体的に食物アレルギーとその対応が説明されています。

(3) 専門家向け概説書

●『食物アレルギー』(斎藤博久監修 海老澤元宏編 診断と治療社 2007 223p. (小児アレルギーシリーズ) 【SC151-H225外部サイトへのリンク】) 東京本館及び関西館所蔵
 編者は上記ガイドライン、下記『食物アレルギーの診療の手引き2005外部サイトへのリンク』(厚生労働省)編纂スタッフの一員で、独立行政法人国立病院機構相模原病院臨床研究センターアレルギー性疾患研究部の医師です。「編集の序」に“基本コンセプトとしては一般臨床医の日常診療にすぐ役立つよう各論においては症例を挙げて実践的でわかりやすく、診療に必要なことはすべてこの1冊を読めばわかるという本にしたいと考えて企画した。”、“食物アレルギーは喘息などと異なり施設ごとに若干の考え方の違いもまだ見られるので、国立病院機構相模原病院小児アレルギーグループのOBを含めたスタッフだけでカバーさせていただいた。”とあります。「I 食物アレルギーを理解する」、「II 診察・診断」、「III 治療・予防」、「IV 各アレルギーの特徴と対応」、「V 日常生活の指導とケア」からなり、「トピックス」、「付録(市販のベビーフード一覧、アレルギー対応食品一覧、鶏卵・牛乳・小麦・大豆除去の場合の献立例、主要外皮用剤一覧、植物および動物由来の食物アレルゲン一覧)」、用語索引があります。 

●『食物アレルギーの手びき : 正しい知識と治療、食生活指導 改訂第2版』(馬場實,中川武正編 南江堂 2003 166p 【SC151-H33外部サイトへのリンク】) 東京本館及び関西館所蔵
 医師による解説のみならず、調理師によるアレルギー対応メニューの具体例、臨床心理士による子どもとその家族への支援、患者の母親の体験談も含まれています。巻末にアレルギー対応食品取扱店一覧、索引があります。
Webcat Plusの目次情報外部サイトへのリンク

●『最新食物アレルギー』(中村晋,飯倉洋治編著 大阪 永井書店 2002 477p 【SC151-H24外部サイトへのリンク】) 東京本館及び関西館所蔵
 近年の食物アレルギー専門書の中では、医師による総合的知見が最も詳細に記されたものです。
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(4) アレルギー原因物質除去食とそのレシピ

●『よくわかるやさしく作れるアレルギー対応給食』(アレルギー支援ネットワーク編著 京都 つむぎ出版 2007 184p 【EG257-H379外部サイトへのリンク】) 東京本館及び関西館所蔵
 食物アレルギーとその対応の解説が主で、巻末に献立例とそのレシピがあります。 

●『卵・牛乳・小麦を使わないアレルギーの献立 : 全103レシピ掲載!』(眞鍋穰監修 愛知県小規模保育所連合会給食部会編著 芽ばえ社 2007 119p 【EG57-H724外部サイトへのリンク】) 東京本館所蔵
 保育園用給食レシピ集です。

●『アレルギーっ子のためのおいしい毎日ごはん : 卵・牛乳・小麦・大豆・米の5大アレルゲンに配慮した』(オレンジページ 2006 96p (オレンジページブックス) 【Y75-H3516外部サイトへのリンク】) 東京本館所蔵
 家庭用レシピ集です。

(5) 食品原材料表示の解説書

●『アレルギー物質を含む食品の原材料表示Q&A』(食品衛生研究会監修 中央法規出版 2001 168p 【EG261-G107外部サイトへのリンク】) 東京本館所蔵
 アレルギー物質を含む食品の原材料表示を概説し、ポイントについてQ&A方式で具体的に説明しています。
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(6) 闘病記・看病記

闘病記・看病記の探し方は、テーマ別調べ方案内の「闘病記・看病記を探す」で解説していますので、ご参照ください。「闘病記・看病記を探す」に記載があるように、2007年6月以降に整理された闘病記や看病記には、件名「闘病・看病」が付与されています。そこで、NDL-OPAC外部サイトへのリンクの「一般資料の検索/申込み」で、件名「闘病・看病」と件名「アレルギー」のAND検索を行ったところ、4件の文献がヒットしました(2008年4月8日現在)。このうち、以下の1件に「食物アレルギー」の件名が付与されていましたので、参考まで紹介します。

●『先輩ママのアレルギーっ子育児 : なんとかなるよ : 食事や生活管理、集団生活、おつきあいの工夫』(佐藤のり子著 農山漁村文化協会 2007 277p (健康双書) 【SC19-H1435外部サイトへのリンク】) 東京本館所蔵
 著者は大阪北摂地区を中心にしたアトピー、アレルギーの乳幼児〜児童を持つ親の会であるつくしんぼの会外部サイトへのリンク代表です。『未完成アレルギーっ子行進曲』(健友館2002年刊 【SC19-G1453外部サイトへのリンク】)の増訂版で、2児の出産からの育児の体験とともに、食料の共同購入、患者会(つくしんぼの会)の立ち上げ、行政への働きかけ、さらには著者自身によるアレルギー対応レシピ集(『アレルギーっ子簡単レシピたっぷり150』【Y75-H2216外部サイトへのリンク】など)執筆といった体験が記されています。


■ 上記以外の食物アレルギー関連文献を探す

(1) 和図書

 NDL-OPAC外部サイトへのリンクで「一般資料の検索/申込み」ボタンを押してください。件名検索ボックスに、

  食物アレルギー

と入力して「検索」ボタンを押してください。

(2) 雑誌記事索引

 NDL-OPAC外部サイトへのリンクで「雑誌記事索引の検索/申込み」ボタンを押してください。検索したい年代にチェックをかけ、論題名検索ボックスに、「食物アレルギー」、「食品アレルギー」などのキーワードを入力して検索してください。「ソバアレルギー」、「タマゴアレルギー」(カナで検索した方が検索漏れが少なくなります)など個別品目のアレルギーでも検索してみてください。

 雑誌記事索引に収録されている文献は原則として国立国会図書館所蔵資料です。登録利用者であれば検索結果から直接複写申込みができます。それ以外の方は当館ホームページの「複写サービス」>「お近くの図書館から申し込む」をご参照ください。

(3) 医中誌Web(館内でのみ利用可)

 東京本館、関西館総合閲覧室に来館可能な方は、医学中央雑誌刊行会が作成する医学文献2次情報データベース医中誌Webが利用できます。国内の大学・学協会・研究所・病院等が発行している約4,700誌の定期刊行物に掲載されている論文の中から採録された文献情報の検索が可能です。

 食物アレルギーに相当する統制語(件名に相当するもの)は、“過敏症-食品性”です。下位語に“過敏症-牛乳”、“過敏症-小麦”、“過敏症-卵”、“過敏症-ナッツ”、“過敏症-ピーナッツ”があります。

 件名検索するには、ログインして「ADVANCED MODE」ボタンを押します。検索対象年は、画面右上部にある“変更”をクリックして、適宜設定してください。「新規検索」の下のプルダウン・メニューを“統制語”に設定し、検索ボックスに“過敏症-食品性”と入力して、「検索」ボタンを押してください。デフォルトの“検索語入力”のまま検索すれば、“過敏症-食品性”とその下位語が索引語として付与されたレコードを検索し、さらに論題、抄録もキーワード検索し、索引作業中の件名未付与レコードも検索されます。検索対象年を1983〜2008年に設定し、統制語検索を行った結果、以下の件数のレコードがヒットしました(2008年4月8日現在)。

 過敏症-食品性(下位語含まず):5,688件
 過敏症-牛乳:742件
 過敏症-小麦:47件        
 過敏症-卵:79件
 過敏症-ナッツ:8件
 過敏症-ピーナッツ:11件

検索結果から当館所蔵の原文献を入手する手順は東京本館と関西館で異なります。ご不明の点は係員にお尋ねください。

(4) PubMed外部サイトへのリンク

 米国国立医学図書館(U. S. National Library of Medicine)が提供する、医学文献二次情報データベースMEDLINEを中核とする無料医学情報サービスです。食物アレルギーに相当する件名は“Food Hypersensitivity”、下位語に“Egg Hypersensitivity”、“Milk Hypersensitivity”、“Nut Hypersensitivity”、“Peanut Hypersensitivity”、“Wheat Hypersensitivity”があります。

 Food Hypersensitivity外部サイトへのリンク
 
上記をクリックすると、“Food Hypersensitivity”とその下位語でPubMedを検索した最新の検索結果が表示されます。検索結果を絞り込みたい場合は、PubMed検索画面上部の検索ボックスにスペースを空けて検索語を追加(AND検索になります)するか、「Limits」ボタンを押して出版年などで絞り込み検索を行ってください。

 PubMedの詳しい検索方法や検索結果から原文献を入手する方法については、テーマ別調べ方案内の「PubMedの検索と原文献入手法」をご参照ください。


■ インターネット情報源

食物アレルギーの診療の手引き2005外部サイトへのリンク(リウマチ・アレルギー情報センターホームページ内)
 上記『食物アレルギー』の編者である海老澤元宏氏が主任研究者を務める「厚生労働科学研究費補助金 免疫アレルギー疾患予防・治療研究事業 食物等によるアナフィラキシー反応の原因物質(アレルゲン)の確定、予防・予知法の確立に関する研究」の成果物です。「食物アレルギー総論」、「食物アレルギーの診断」、「食物アレルギーの治療・予防」、「アナフィラキシー(FEIAn/FDEIAを含む)への対応」、「食物アレルギーと栄養」、「食物アレルギーの社会的対応」、「食品除去の指示書(診断書)」からなります。PDF版もダウンロード可能です。

日本小児アレルギー学会外部サイトへのリンク
 上記『食物アレルギー診療ガイドライン. 2005』、『食物アレルギーハンドブック』を編纂している食物アレルギーに関する専門学会です。一般向け情報外部サイトへのリンクのページで、「食物アレルギーによるアナフィラキシー学校対応マニュアル」、「学校生活における救急治療プラン」を無料でダウンロードできます。

食物アレルギーを知っておいしく食べよう外部サイトへのリンク(日本アレルギー協会)
 食物アレルギーについて挿絵を多用して一般向けに解説したものです。

食物アレルギーねっと外部サイトへのリンク (日本ハム株式会社中央研究所)
 食物アレルギーについて一般向けの情報を「情報&ニュース」、「安心レシピ」、「お役立ち」、「コミュニケーション」にカテゴライズして紹介しています。

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