【目次】:
1. 体組成について
2. 体組成について調べる参考図書
3. 体組成に関する雑誌記事・論文の探し方
【本文】
■ 1. 体組成について
体組成(body composition;身体組成とも言います。)とは、身体の成分組成のことで、水分、脂質、タンパク質、無機質とに分けられます。性、年齢、生活条件、生活習慣等の影響を受けます。人体において最も豊富な成分は水分で、体内総水分量は成人で体重の6割程度、新生児では7.5割程度を占めます。水分の次に多い成分は脂質で、必須脂質(essential lipid;細胞膜を形成するなど重要な働きをします。)と非必須脂質(nonessential lipid;エネルギーの貯蔵作用を持つ。中性脂肪など。)に分類されます。タンパク質は筋肉や臓器など、無機質は骨などを形作る材料です。
身体組成研究は、運動科学、栄養、疾病、発育、加齢などといった人間生物学の分野として、解剖学的意義と生物学的意義を持っています。
生体内の成分を直接測定することは不可能ですので、体組成を間接的に推定する方法が開発されました。最近では、家庭で手軽に体脂肪率や体組成を推定できる機器も普及しています。
※『栄養・生化学辞典』【SC2-H2】、『人類学用語事典』【SA2-G1】、『身体組成学 : 健康行動の科学 : 栄養・運動・健康』【SC71-H10】より(【 】内は当館請求記号です。)
■ 2. 体組成について調べる参考図書
以下に、当館で所蔵している体組成について調べる参考図書を紹介します。所蔵館(東京本館/関西館)については、“《⇒NDLの所蔵》”をクリックし、「書誌詳細表示」画面の「所蔵詳細/申込み」ボタンをクリックしてご確認ください。
●『日本人の事典』(佐藤方彦編 朝倉書店 2003 【SA51-H2】)
日本人について、色覚や視覚などの感覚、消化器系や外皮系などの機能、日本人の文化など多岐にわたるデータと解説を収載した事典です。
「27 日本人の体組成」(pp.290-303)に、日本人と他人種の体格の比較、体脂肪量の年齢変化、除脂肪量(LBM;体重から脂肪重量を差し引いた重量)の年齢変化などについて記述しています。
●『身体組成学 : 健康行動の科学 : 栄養・運動・健康』(小宮秀一,中尾武平共著 技報堂出版 2002 【SC71-H10】)
身体組成研究について、歴史、身体組成の推定法、日本人の身体組成など様々な側面から解説した資料です。「第1章 身体組成研究の概要」、「第2章 身体組成の評価」、「第3章 人間環境と身体組成」、「第4章 日本人の身体組成」、「第5章 肥満と身体組成」、「第6章 痩せと身体組成」、「第7章 脂質代謝の促進と体脂肪蓄積の抑制—カプサイシンとレプチン」、「第8章 身体の構造と健康行動」の8章構成です。
第1章では、身体組成の概要と身体組成研究史について解説しています。第2章では、身体組成の推定法として、身体密度計測法、皮下脂肪厚法、体水分法、インピーダンス法の原理と測定方法を、第3章では、体脂肪量や除脂肪量の性別の年齢変化や体脂肪量と除脂肪量の身体活動との関連について記述しています。巻末に、事項索引(五十音順)が付されています。
●『身体組成とウエイトコントロール : 子どもからアスリートまで』(北川薫著 杏林書院 1991 【FS13-E141】)
「1章 身体組成とその測定」、「2章 皮下脂肪厚とその問題点」、「3章 発育・老化と身体組成」、「4章 肥満者と体力」、「5章 トレーニングと身体組成」、「6章 アスリートの身体組成」、「7章 アスリートのウエイトコントロール」の7章構成で、肥満児やアスリート、ウエイトコントロール等についての研究成果をまとめたものです。
1章では、身体組成の測定方法(密度法、水分法、カリウム法、生体電気法、クレアチニン法等)について解説しています。3章では、生活環境その他の変化などの影響もあるため、純粋に加齢だけの影響を明らかにすることは難しいとしながらも、加齢に伴う身体組成の変化について述べています。
●『栄養・食糧学データハンドブック』(日本栄養・食糧学会編 同文書院 2006 【PC25-H140】
「第9章 III. 正常値・標準値・基準値 3.身体組成」に、“体脂肪率など身体組成に関しては、そのような基準値が現在のところ存在しない。”としつつも、最も標準値に近いと考えられる結果を参考として示しています。10年ごとに20歳〜79歳までの男女それぞれの標準体脂肪率が掲載されています。例えば、30代女性の標準的な体脂肪率は21.5〜36.7%とされています。
■ 3. 体組成に関する雑誌記事・論文の探し方
●雑誌記事索引
NDL-OPAC
雑誌記事索引に収録されている文献は、原則として国立国会図書館所蔵資料です。登録利用者であれば、検索結果から直接複写申込みができます。それ以外の方は、当館ホームページの「複写サービス」>「お近くの図書館から申し込む」をご参照ください。
●医中誌Web(館内でのみ利用可)
国内の大学・学協会・研究所・病院等が発行している約4,700誌の定期刊行物に掲載されている論文の中から採録された文献情報の検索が可能です。東京本館および関西館に来館可能な方は、無料で利用することができます(複写は有料です)。
体組成に関する医中誌の統制語に“身体組成”があります。アドバンスド・モードの検索画面で、デフォルトのまま、新規検索の検索窓に“身体組成”と入力して検索すると、統制語でも検索が可能です。検索対象年を2003〜2008に設定して(デフォルト)、この検索を行なうと2,297件の文献がヒットします(2008年6月14日現在)。文献を絞り込みたい場合は、キーワードを追加したり、絞込み検索で文献の属性などを指定してください。医中誌Webの詳しい検索方法については、テーマ別調べ方案内の「医中誌Web(館内でのみ利用できます)」をご参照ください。
●PubMed
米国国立医学図書館(U. S. National Library of Medicine)が提供する、医学文献二次情報データベースMEDLINEを中核とする無料医学情報サービスです。PubMedではMeSHという件名システムを用いています。このシステムにおいて体組成に相当する件名は“Body Composition”です。検索ボックスに“"Body Composition"[Mesh]”と入力し、「Go」ボタンを押すと件名検索を行うことができます。この検索を行うと、23,792件の文献がヒットします(2008年6月14日現在)。検索結果を絞り込みたい場合は、検索語を付加するか、左上のLimitsタブを押して検索を進めてください。このとき、“Links to free full text”にチェックを入れると、無料で全文アクセス可能な文献のみに検索対象を絞り込むことができます。
PubMedの詳しい検索方法や、検索結果から原文献を入手する方法については、「PubMedの検索と原文献入手法」をご覧下さい。
上記のデータベースで検索した結果の中から、日本語の記事を数点ご紹介します。タイトルの後ろに“《⇒記事情報》”とあるものは、NDL-OPAC
●「消防隊員の局所寒冷血管反応(CIVD)で評価した寒冷耐性と身体組成の関連」
Author:橋本 好弘 (ハシモト ヨシヒロ) ; 森谷 [キヨシ] (モリヤ キヨシ) ; 大塚 吉則 (オオツカ ヨシノリ)
Source:日本生気象学会雑誌【Z19-618】 44(4) page 81〜87 (2008.1) 《⇒記事情報》
寒冷地で勤務する消防隊員62名の局所寒冷血管反応(CIVD)を測定し、さらに寒冷な地域の住民の報告値と比較することで消防隊員の寒冷耐性と身体組成の関連を分析したものです。筋肉量・除脂肪量・骨格筋量がCIVDと強い関連があると考察しています。
●「身体組成と上・下肢筋力および四肢周径に関する研究」
Author:甲斐 義浩 (カイ ヨシヒロ) ; 藤野 英己 (フジノ ヒデミ) ; 村田 伸 (ムラタ シン) 他
Source:理学療法科学【Z7-1893】 23(2) (通号 86) page 241〜244 (2008.4) 《⇒記事情報》
健常な成人を対象に身体組成と上下肢最大筋力と四肢周径を測定、それらの関連を分析し、BI法(生体電気インピーダンス法)による身体組成計の有用性について検討したものです。
●「下肢インピーダンス法による体重体組成計を用いて検討した体組成分類とメタボリックシンドロームとの関連」
Author:宮脇尚志(NTT西日本関西健康管理センター), 佐藤哲也, 森山賢治, 小林望美, 齋藤信雄, 大上圭子, 米田武
Source:人間ドック【Z19-2066】 22巻4号 Page612-616 (2007.12) 《⇒記事情報》
人間ドックや健診を受検した中年男女を対象に、上下肢インピーダンス法による体重体組成計を用いて、body mass index(BMI)と体脂肪率(F)等を測定し、体組成とメタボリックシンドローム(MetS)有病率との関連を検討しています。








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