【目次】
1. 肺炎とは
2. 肺炎に関する参考図書
3. 肺炎に関する雑誌記事・論文の探し方
4. 肺炎に関するインターネット情報源
【本文】
1. 肺炎とは
肺炎は、細菌などが主に気道を介して肺に感染し、炎症を起こす疾患です。厚生労働省患者調査の「上巻第65表 総患者数,性・年齢階級×傷病小分類別
肺炎は、発症の原因や発症した場所などによって様々な分類がなされます。細菌感染による細菌性肺炎と細菌以外の病原微生物(ウイルス、クラミジア、レジオネラなど)感染による非定型肺炎、病院外の日常生活で発症する市中肺炎と基礎疾患を有する患者が入院中に発症する院内肺炎、このほかに炎症を起こした部位による分類もあります。
症状は肺炎の種類によって異なりますが、おおむね咳嗽(がいそう:せきのこと)、呼吸困難、高熱を特徴とします。治療は抗菌薬の投与が主ですが、患者の症状や耐性菌の出現抑制などを考慮した抗菌薬の選択が必要となります。
参照:
『成人市中肺炎診療ガイドライン : 日本呼吸器学会「呼吸器感染症に関するガイドライン」』 pp.6-7、pp.36-37
『病気がみえる : an illustrated reference guide. v.4(呼吸器)』 pp.72-73
2.肺炎に関する参考図書
NDL-OPAC
以上の方法で検索した結果の中から、数点の参考図書をご紹介します。【 】内は当館請求記号です。所蔵館(東京本館/関西館)については、“《⇒NDLの所蔵》”をクリックし、「書誌詳細表示」画面の「所蔵詳細/申込み」ボタンをクリックして、ご確認ください。
●『成人市中肺炎診療ガイドライン : 日本呼吸器学会「呼吸器感染症に関するガイドライン」』(日本呼吸器学会 2007.1 【SC327-H246】
市中肺炎(家庭や会社など、病院以外の日常生活の場で感染する肺炎)の診断や治療についてまとめた診療ガイドラインです。巻頭に「成人市中肺炎初期治療の基本フローチャート」を掲載して診断と治療の目安を示し、続いて詳細なガイドラインを掲載しています。肺炎の種類と診断や検査法、抗菌薬の使用法などを具体的に解説しています。近年話題となっているSARS(重症急性呼吸器症候群:Severe Acute Respiratory Syndrome)や高病原性鳥インフルエンザ肺炎についても触れています。
●『肺炎』(斎藤厚編 最新医学社 2003.12 【SC327-H151】
SARSのように近年問題になった事項も含めて、肺炎診療の際に役立つ情報を掲載しています。「肺炎の定義・分類と疫学」、「肺炎の病理・病態生理」、「肺炎の診断」、「肺炎の管理・治療」、「肺炎のガイドライン」、「特殊病態の肺炎の診断と治療」、「市中肺炎と院内肺炎の新しい展開」の6章から成ります。「肺炎の診断」では、レントゲンやCTの画像による所見のほか、原因微生物特定のために行う検体検査である塗抹染色法、分離培養法、抗原検出法などを解説しています。「肺炎の管理・治療」では、肺炎治療のうち重要な位置を占める抗菌薬投与についての詳しい解説や薬名と適応する菌種の対照表が掲載されており、治療薬による副作用についても解説されています。治療薬の他には、補助療法・理学療法や肺化膿症や膿胸に対する外科療法などが掲載されています。
●『よくわかる肺炎のすべて』(佐々木英忠編 永井書店 2003.12 【SC327-H92】
様々な種類の肺炎の定義、予防、診断、治療などについて、系統的にまとめています。全部で32章から成り、「小児の肺炎」、「市中肺炎」、「肺癌患者の肺炎」、「術後肺炎」、「クラミジア肺炎」、「ウイルス性肺炎」などのように感染ルートや原因別になっています。それぞれの肺炎の特徴や鑑別・診断方法が記載されているほか、危険因子や予防についても触れています。
●『病気がみえる : an illustrated reference guide. v.4(呼吸器)』(医療情報科学研究所編 メディックメディア 2007.11 【SC111-H155】
呼吸器とその疾患について分かりやすく解説しています。pp.70-89に「肺炎」、「細菌性肺炎」、「非定型肺炎」に関する記述が、pp.129-131に「好酸球性肺炎」、pp.154-159に「間質性肺炎」に関する記述があります。肺炎の症状、診断から治療の流れなどをイラストや写真入りで記述しています。
3. 肺炎に関する雑誌記事・論文の探し方
●雑誌記事索引
NDL-OPAC
雑誌記事索引に収録されている文献は、原則として国立国会図書館所蔵資料です。登録利用者であれば、検索結果から直接複写申込みができます。それ以外の方は、当館ホームページの「複写サービス」>「お近くの図書館から申し込む」をご参照ください。
●医中誌Web(館内でのみ利用可)
国内の大学・学協会・研究所・病院等が発行している約4,700誌の定期刊行物に掲載されている論文の中から採録された文献情報の検索が可能です。東京本館および関西館に来館可能な方は、無料で利用することができます(複写は有料です)。
肺炎に関する医中誌の統制語に“肺炎”があります。アドバンスド・モードの検索画面で、デフォルトのまま、新規検索の検索窓に“肺炎”と入力して検索すると、件名検索を行うことができます。検索対象年を2003〜2008に設定して(デフォルト)、この検索を行なうと20,014件の文献がヒットします(2008年6月18日現在)。文献を絞り込みたい場合は、キーワードを追加したり、絞込み検索で文献の属性などを指定してください。医中誌Webの詳しい検索方法については、テーマ別調べ方案内の「医中誌Web(館内でのみ利用できます)」をご参照ください。
●PubMed
米国国立医学図書館(U. S. National Library of Medicine)が提供する、医学文献二次情報データベースMEDLINEを中核とする無料医学情報サービスです。PubMedが採用している件名システムMeSHでは、肺炎に相当する件名は“Pneumonia”です。検索ボックスに“"Pneumonia"[Mesh]”と入力し、「Go」ボタンを押すと検索結果が表示され、58,171件の文献がヒットします(2008年6月18日時点)。検索結果を絞り込みたい場合は、検索語を付加するか、左上のLimitsタブを押して検索を進めてください。このとき、“Links to free full text”にチェックを入れると、無料で全文アクセス可能な文献のみに検索対象を絞り込むことができます。
PubMedの詳しい検索方法や検索結果から原文献を入手する方法については、「PubMedの検索と原文献入手法」をご覧下さい。
上記の方法で検索した結果の中から、数点の日本語の記事をご紹介します。タイトルの後ろに“《⇒記事情報》”とあるものは、NDL-OPACの「雑誌記事索引」に収録されており、クリックすると書誌事項を確認できるほか、登録利用者であれば、そのまま郵送複写を申し込むことも可能です。
●「【市中肺炎治療とガイドライン】 インフルエンザと市中肺炎」 《⇒記事情報》
Author:渡辺彰(東北大学加齢医学研究所 抗感染症薬開発研究部門)
Source:最新医学(0370-8241) 63巻3号 Page393-399 (2008.03) 【Z19-307】
インフルエンザに伴う肺炎の特徴、診断、治療、予防について解説しています。新型インフルエンザの流行の可能性やインフルエンザに合併する肺炎の危険因子などを指摘しています。また、治療においては抗インフルエンザウイルス薬を使用することとワクチンによって発症を予防することが有効であると述べています。
●「【薬物による健康障害 肺・肝・血液・皮膚】 肺臓 漢方薬による薬剤性肺炎」 《⇒記事情報》
Author:巽浩一郎(千葉大学 大学院医学研究院加齢呼吸器病態制御学)
Source:治療(0022-5207) 89巻12号 Page3163-3167 (2007.12) 【Z19-385】
10万件に1件程度という低い頻度で発生する漢方薬による薬剤性肺炎について解説しています。一般的に副作用が少ないと言われる漢方薬にはどのような副作用があるのか、また漢方薬による薬剤性肺炎を減らすための対策や漢方薬の選択方法について解説しています。
●「【在宅医療のスキルアップ】 困らないためのスキルアップ トラブルの予防編 肺炎予防のアプローチ」
Author:根本聡子(片貝医院)
Source:JIM: Journal of Integrated Medicine(0917-138X) 17巻10号 Page864-865 (2007.10) 【Z19-3277】
在宅高齢者の肺炎予防対策について解説しています。口腔ケアによる細菌性因子対策、嚥下訓練、摂食時の対策、薬剤などによる誤嚥の予防対策などが簡単にまとめられています。
4. 肺炎に関するインターネット情報源
●感染症の話
細菌などの感染による様々な疾患を解説しています。肺炎に関しては、クラミジア肺炎、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症、レジオネラ症などの解説があります。それぞれ、疫学、病原体とその感染経路、臨床症状、病原診断、治療・予防、感染症法における取り扱いを解説しています。
●社団法人日本呼吸器学会
呼吸器の病気








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