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クローン病について調べる


【目次】

 1. クローン病とは
 2. クローン病に関する参考図書
 3. クローン病に関する雑誌記事・論文の探し方
 4. クローン病に関するインターネット情報源


1. クローン病とは

 大腸及び小腸の粘膜に慢性の炎症または潰瘍をひきおこす原因不明の疾患の総称を炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease:IBD)といいます。クローン病は、この炎症性腸疾患のひとつで、1932年にニューヨークのマウントサイナイ病院の内科医クローン医師らによって限局性回腸炎としてはじめて報告されました。口腔から肛門までのあらゆる消化管に病変が起こりえますが、小腸の末端部が好発部位で、それらの病変により腹痛や下痢、血便、体重減少などが生じます。これらの症状が再燃と寛解を繰り返すのが特徴で、慢性の経過をとります。難治性で難病(特定疾患)外部サイトへのリンクに指定されていますが、軽症であれば一般的な日常生活を送ることが可能であり、生命予後も良好です。
 厚生労働省による平成17年患者調査の総患者数,性・年齢階級×傷病小分類別外部サイトへのリンクによると、患者数は約1万2,000人です。また、難病情報センターのクローン病外部サイトへのリンクによると、医療受給者証交付件数は1976年には128件でしたが、2004年には23,188人の患者が登録されており、患者数は増加傾向にあります。患者数増加の原因の1つは、食生活の欧米化であると言われていますが、因果関係は証明されていません。病因には、環境や遺伝など複数の要因があると推測されています。
 治療法は、急性期、再燃期での緩解導入と慢性期での緩解維持を目的とした栄養療法・薬物療法、および、合併症に対しての外科療法が基本となります。栄養療法では、食事療法、経腸栄養法、経静脈栄養法によって炎症を防ぎながら栄養を摂取するようにします。薬物療法では、サラゾスルファピリジン、副腎皮質ステロイドなどの薬剤を用いて腸管の炎症をコントロールします。症状に応じてこれらの療法を組み合わせるのが重要です。

参照:
・『やさしいクローン病の自己管理』p.4 pp.10-11 p.23
・『クローン病ってこんな病気』pp.9-11 pp.31-32
クローン病外部サイトへのリンク(難病情報センターホームページ内)


2. クローン病に関する参考図書

 NDL-OPAC外部サイトへのリンクで図書(日本語)を検索するには、「一般資料の検索/申込み」を選択します。このとき、画面上部の「和図書」、「電子資料」にチェックを入れておきます。クローン病に関する図書を探すには、書名(タイトル)または件名に「クローン病」と入力して検索します。件名検索を行うと、タイトルに「クローン病」というキーワードが含まれていないクローン病関連の図書も探すことができます。検索結果を絞り込むには、キーワードの追加や出版年の指定などを行います。

 以上の方法で検索した結果の中から、数点の参考図書をご紹介します。【 】内は当館請求記号です。所蔵館(東京本館/関西館)については、“《⇒NDLの所蔵》”をクリックし、「書誌詳細表示」画面の「所蔵詳細/申込み」ボタンをクリックして、ご確認ください

●『クローン病ってこんな病気』(福田能啓編 診断と治療社 2005.12 【SC341-H59】 外部サイトへのリンク
 クローン病の概要や食事療法など、患者にとって役立つ情報をまとめています。クローン病の症状、疫学、原因、治療法などのあらましを前半で解説しています。続いて、「クローン病在宅治療に向けての料理レシピ集」では、クローン病食の献立例とレシピ集が掲載されています。レシピには食事だけでなく様々なデザートメニューもあり、在宅療養中の生活に役立つ内容になっています。「診断と治療・食事療法・在宅療法をQ&Aから探る」では、患者や家族から寄せられた251の質問とその回答集を掲載しています。

●『やさしいクローン病の自己管理』(松澤佑次監修 医薬ジャーナル社 2003.3 【Y75-H538】 外部サイトへのリンク
 医師、看護師、管理栄養士、薬剤師など、様々な医療関係者の立場からクローン病についての概略を解説したテキストです。患者が病気のことを知り、治療に役立てることを目的としているので、記述は簡潔で分かりやすいものになっています。「クローン病とは」、「クローン病で行われる検査」、「クローン病の治療」、「食事について」、「日常生活について」、「医療費について」、「患者の会について」の7章で構成されています。

●『潰瘍性大腸炎・クローン病の食事療法 : 自分の体に合った食生活で難病をコントロール』(ジェームズ・スカラ著 メディカ出版 2007.9 【SC341-J6】 外部サイトへのリンク
 IBD(潰瘍性大腸炎、クローン病などの、腸管壁に炎症が起こる病気)の患者のための食事・栄養管理について解説しています。食べてもよい食品や避けるべき食品、薬効のある食品や食事プランなど、患者の食生活のヒントになるような内容が掲載されています。

●『消化器疾患ガイドライン : 最新の診療指針』(高橋信一編 総合医学社 2007.9 【SC337-J7】 外部サイトへのリンク
 56の消化器疾患について、ガイドラインの整備状況と治療や検査の指針、処方例、専門医からのアドバイスなどを掲載しています。pp.77-80には、「クローン病」の概要が掲載されています。「治療の実際」では、緩解導入療法の際の栄養剤の補給方法、ステロイドや免疫抑制剤の投与方法などがまとめられています。


3. クローン病に関する雑誌記事・論文の探し方

●雑誌記事索引

 NDL-OPAC外部サイトへのリンクで「雑誌記事索引の検索/申込み」ボタンを押します。検索したい年代にチェックをかけ、論題名検索ボックスに、“クローン病”などのキーワードを入れて検索します。検索結果件数が200件を超える場合は、刊行年月の限定やキーワードの追加などで200件以内になるように適宜調整してください。

 雑誌記事索引に収録されている文献は、原則として国立国会図書館所蔵資料です。登録利用者であれば検索結果から直接複写申込みができます。それ以外の方は当館ホームページの「複写サービス」>「お近くの図書館から申し込む」をご参照ください。

●医中誌Web(館内でのみ利用可)

 国内の大学・学協会・研究所・病院等が発行している約4,700誌の定期刊行物に掲載されている論文の中から採録された文献情報の検索が可能です。東京本館および関西館に来館可能な方は、無料で利用することができます(複写は有料)。

 クローン病に関する医中誌の統制語に“Crohn病 ”があります。アドバンスド・モードの検索画面で、デフォルトのまま、新規検索の検索窓に“Crohn病 ”と入力して検索すると、統制語検索が可能です。検索対象年を2003〜2008に設定して、この検索を行なうと3,749件の文献がヒットします(2008年8月7日現在)。文献を絞り込みたい場合は、キーワードを追加したり、絞込み検索で文献の属性などを指定してください。医中誌Webの詳しい検索方法については、テーマ別調べ方案内の「医中誌Web(館内でのみ利用できます)」をご参照ください。

PubMed外部サイトへのリンク

 米国国立医学図書館(U. S. National Library of Medicine)が提供する、医学文献二次情報データベースMEDLINEを中核とする無料医学情報サービスです。PubMedでは、MeSHという件名システムを用いており、このシステムにおいてクローン病に相当する件名は“Crohn Disease”です。検索ボックスに“"Crohn Disease"[Mesh]”と入力し、「Go」ボタンを押すと件名検索を行うことができます。この検索を行うと、22,836件の文献がヒットします(2008年8月7日現在)。検索結果を絞り込みたい場合は検索語を付加するか、左上のLimitsタブを押して検索を進めてください。“Links to free full text”にチェックを入れると、無料で全文アクセス可能な文献にのみ検索対象を絞り込むことができます。

 PubMedの詳しい検索方法や、検索結果から原文献を入手する方法については、テーマ別調べ方案内の「PubMedの検索と原文献入手法」をご覧下さい。

 上記のデータベースで検索した結果の中から、日本語の記事を数点ご紹介します。タイトルの後ろに“《⇒記事情報》”とあるものは、NDL-OPAC外部サイトへのリンクの「雑誌記事索引」に収録されており、クリックすると書誌事項を確認できるほか、登録利用者であれば、そのまま郵送複写を申し込むことも可能です。

●「【他臓器疾患と肝臓】 クローン病患者における肝機能障害」
 Author:古田晃一朗(島根大学 医学部消化器肝臓内科)
 Source:消化器科(0289-8756) 45巻6号 Page640-645 (2007.12) 【Z19-1554】 外部サイトへのリンク
 比較的高頻度に発症する、クローン病に伴う肝機能障害について解説しています。病変部位による肝障害出現率や肝機能障害の原因を解説しています。肝機能障害の原因としては、腸内細菌の影響やバクテリアルトランスロケーション(腸内細菌が腸管壁を通過して生体内へ移行する現象)、全身疾患としての肝臓病(腸管外においてクローン病の合併症が発生するなどの現象)、薬剤の影響を挙げています。

●「【新薬展望2008】 治療における最近の新薬の位置付け<薬効別> 新薬の広場 消化器治療薬 新しいクローン病のサイトカイン療法」 《⇒記事情報》外部サイトへのリンク
 Author:桧沢一興(公立学校共済組合九州中央病院 消化器内科), 松本主之, 飯田三雄
 Source:医薬ジャーナル(0287-4741) 44巻増刊 Page257-262(通しページpp.467-472) (2008.01) 【Z19-546】 外部サイトへのリンク
 クローン病治療薬の新薬を紹介しています。TNF-αを代表とする炎症性サイトカインに対して有効なTNF-α抗体などを用いる抗サイトカイン療法について解説しています。代表的な薬剤であるAdalimumab、tocilizumabを取り上げて詳しく解説しています。

●「【炎症性腸疾患治療のup to date】 クローン病における免疫抑制剤」
 Author:高山哲朗(慶応義塾大学 医学部消化器内科), 長沼誠, 日比紀文
 Source:臨床消化器内科(0911-601X) 23巻5号 Page613-620 (2008.04) 【Z19-1752】 外部サイトへのリンク
 近年、クローン病の治療戦略薬として高い評価を得ている免疫抑制剤について解説しています。6−MP/AZA、タクロムリス、メトトレキサート、mycophenolate mofetilの4種の免疫抑制剤について、その特徴と作用機序、効果と副作用などを述べています。また、免疫抑制剤の適応の変遷と使用の歴史や、インフリキシマブとの併用についても触れています。


4. クローン病に関するインターネット情報源
 
JAPAN IBD外部サイトへのリンク
 IBD(炎症性腸疾患)であるクローン病・潰瘍性大腸炎の情報交換を行い、患者や家族を支援する目的で設立された特定非営利活動法人のホームページです。「クローン病とは?外部サイトへのリンク」では、クローン病の概要や治療法について解説しています。「レシピ集外部サイトへのリンク」では、IBD患者のための様々な料理レシピを、和食・洋食・中華・デザートの4分類で紹介しています。

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