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アジア地域の国立図書館のホームページ(2): アジア情報室通報第1巻第3号

アジア情報室通報 第1巻第3号(2003年9月)

前回に引き続き、アジア地域の国立図書館のホームページについて紹介します。

内容、完成度に違いはありますが、各館の活動状況や提供サービス、所蔵する情報資源について知ることができます。

韓国国立中央図書館 (국립중앙도서관)

http://www.nl.go.kr/index.php3外部サイトへのリンク (last access 2003.8.8)

1945年に大韓民国の国立図書館として開館した韓国国立中央図書館(以下「NLK」)の HPには、「도서관안내」(図書館案内)、「자료 찾기」(資料検索)、「DB소개」(DB紹介)、「도 서관행사」(図書館行事)、「공개자료실」(公開 資料室)、「이용자마당」(利用者広場)、「관련 사이트」(関連サイト)、「학위논문관」(学位 論文館)等の多彩な情報が掲載されている。

「자료찾기」では「통합건색」(統合検索)の他、「단행자료」(単行資料)、「연속간행 자료」(逐次刊行物)、「학위논문」(学位論文)等の資料種ごとの検索ができる。「DB소개」中の「원문정보(原文情報)DB」は、専用プログラムをダウンロードすれば、古書、官報、1945年以前の日本語資料や新聞記事、ハングル版古典小説など、多様な資料の原文を見ることができる。「구입소장(購入所蔵)DB」はCD-ROMやWEB形態DBの所蔵を、「외부기관(外部機関)DB」は国家公共機関が構築したDBを紹介している。「공개자료실」では、NLK関連法規、NLK刊行雑誌のバックナンバー等が閲覧できる。「전국도서관안내」(全国図書館案内)や、公共図書館業務自動化プログラム(KOLAS)の案内もここにおかれている。「관련사이트」は、国内外の図書館及び関連機関のサイト集で自由語による検索も可能である。「학위논문관」では、修士・博士論文を収蔵する学位論文館の概要及び利用案内を見ることができる。この他、NLKの主要業務である韓国文献番号(ISBN/ISSN)管理、司書研修やKORMARC関連ページ、公共図書館標準資料管理システム(KOLASⅡ)、国家資料共同目録システム(KOLIS-NET)、2002年7月から試験稼動を開始した出版時図書目録制度(E-CIP)、国家電子図書館サイトへのリンク等もトップページに置かれている。

「정보공개자료실」(情報公開資料室)では、国民の知る権利を保障するために、NLKが作成した事務用資料の一部を公開しており、NLKの利用者への態度を表しているようで興味深い。

韓国国会図書館 (국회도서관)

http://www.nanet.go.kr/外部サイトへのリンク (last access 2003.8.6)

国会図書館は朝鮮戦争中の1952年、臨時首都であった釜山で国会図書室として開設され、1963年に国会図書館法によって国会に所属する独立機関となった。

HPは朝鮮語版と英語版があるが、前者の方が情報量は豊富である。トップページには、来館利用について説明する「도서관이용」(図書館利用)、機能および組織などを紹介する「도서관소개」(図書館紹介)、各種データベースを利用して資料を検索する「전자도서관」(電子図書館)、国外の主要新聞の見出しである「외국신문정보」(外国新聞情報)、国会サービスのデータベースである「입법정보서비 스」(立法情報サービス)、新着図書・非図書資料および国内外の主要雑誌の記事を紹介する「신착안내」(新着案内)などのほか、「관련사이트」(関連サイト)、「도서관소식」(図書館消息)や「공지사항」(お知らせ)がある。

「전자도서관」では、「웹검색」(ウェブ検索)を利用し、学位論文・図書・逐次刊行物・新聞・古書・政府刊行物・立法関係資料などの検索ができ、所蔵情報・書誌情報・目次情報・原文情報を得ることができる。原文情報は、国会図書館内または学術情報相互協力協定を結んだ図書館内でのみ閲覧・複写が可能である。「Z39.50검색」は、国会図書館のほか、研究開発情報センターや韓国科学技術院科学図書館、韓国外で構築したデータベースを一度に検索できる。なお、「전자도서관」の利用にはハングルの表示・入力ができる環境と利用者登録(無料・国籍不問)が必要である。

当然ながら、国会関係の情報が充実しているのが特徴である。「입법정보서비스」では、国政の懸案事項について専門家の解説を主題別に整理した「입법지식DB」(立法知識データベース)や、国政の重要課題を分析した論文である「입법정보」(立法情報)の原文などが見られる。また、国会の作成した「국회회의록시스템」(国会会議録システム)ともリンクしており、本会議や常任委員会などの会議録の検索と原文の閲覧ができる。

インド国立図書館 (The National Library, India)

http://www.nlindia.org/外部サイトへのリンク (last access 2003.8.20)

インド国立図書館は1836年設立のカルカッタ公共図書館と、1891年設立の帝国図書館をその前身とする。両図書館は1903年に統合され、独立後の1948年に国立図書館となった。ホームページではこうした館の歴史や蔵書、利用案内、各種活動などについて概略を知ることができる。

蔵書数は図書2,270,954冊、カレント雑誌17,530タイトル、新聞902タイトル、地図86,682枚、写本3,227冊、マイクロフィルム4,988巻、マイクロフィッシュ95,206枚。その他、豊富な稀覯書を含むアストッシュ文庫やムガル帝国研究で有名なJ.サルカールの蔵書など、特別コレクションも多数所蔵している。

図書館の利用は、年齢制限のない児童サービスを除いて、18歳以上に限られている。利用者登録をすれば閲覧室の利用や複写のほか、一部の図書については館外貸出が可能だ。政府機関、国立機関、大学、研究者に対する専門書誌作成サービスや資料保存研修なども行なっている。

組織編成では、インドの多様な言語に応じた15の部が設けられ、それぞれが独立して収集、整理、提供、レファレンスを行なっているのが特徴的だ。言語ごとの所蔵冊数や内容については「コレクション」の項に詳しい。サンプル画像を見ることもできる。

同館には法定納本制度により、インド国内の出版物が1部納本されることになっている。しかし、実際の出版数に比べてその収集率は必ずしも高くないようで、本ホームページでも出版社に対して納本義務を遵守するよう呼びかけを行なっている。収集した資料はインド全国書誌に収録される。その編纂及び出版は中央参考図書館(http://www.crlindia.org/外部サイトへのリンク)が行なっているが、現在のところ1993年版までしか刊行されていない。

ブータン国立図書館 (The National Library of Bhutan)

http://www.library.gov.bt/外部サイトへのリンク (last access 2003.8.20)

ブータン国立図書館は宗教、文化、歴史および伝承に関するブータン語・チベット語の古典文献や経典を収集・保存する目的で1967年に創設された。

1984年に首都ティンプーに建設された現在の建物は、伝統的な様式に基づいた白色の石造りが印象的だ。ホームページにある書庫内の写真を見ると、そこは図書館というよりもさながら寺院のようである。書架には経典が収められ、各階に備えられた仏壇には仏像・高僧像を安置してあり、仏塔(ストゥーパ)まである。これらはチベット仏教において仏を表現するために不可欠な要素(「身・口・意」の三業)なのだという説明を読めば、その独特さが一層伝わってこよう。

蔵書の大部分は古典チベット語(chos skad)で書かれた仏典の版本、版木、写本である。木材の豊富なブータンでは古くから木版印刷が発達し、多くの版本・版木が寺院等に保管されてきた。国立図書館ではこれらを収集・保存してきたが、各巻の構成が複雑なため分類が困難で、検索手段の整備が遅れていた。そこで、1996年に始まったデンマーク開発援助機関(Danida)出資のプロジェクトのもと、デンマーク王立図書館と共同で分類法を整備し、原綴で検索できる目録データベースの開発を行なった。さらに国内の寺院等が所蔵する稀覯文献の調査を実施し、そのマイクロ化・デジタル化や登記簿形式の目録作成を行なっている。

ヒマラヤ、ブータン、仏教に関する英語文献も収集しており、1999年には納本制度が法規化されて国内出版物の本格的な収集が始まった。また、デンマーク政府の援助による新たな書庫建設の計画や、2002年の本ホームページ開設など、近代化に向けた取り組みが進められている。

トルコ国立図書館 (Milli Kütüphane)

http://www.mkutup.gov.tr/外部サイトへのリンク (last access 2003.8.15)

1946年、教育省出版管理局に国立図書館設立準備事務所がつくられ、1948年に開館、1950年3月29日には設置法が定められた。現在、図書993,904冊、逐次刊行物581,763巻、非図書資料100,344点など計1,701,337点の資料を所蔵している。アラビア文字で表記されたトルコ語の刊本は1928年の文字改革以前のものを含めて55,000点を超える。現行の納本法によれば、国内で発行された出版物は1部国立図書館に納めることが規定されているが、現代の多様な出版物を包含できないこともあり、見直しが行われている。

トルコ語と英語のページがあり、「Catalogue Search」からOPACに、「bibliography of Articles in Turkish Periodicals」から雑誌記事索引に入ることができる。雑誌記事索引は1995年以降に採録されたものである。また「M. Kemal Atatürk」では、所蔵のアーカイブの中から選ばれた、共和国初代大統領ムスタファ・ケマル・アタチュルクの写真などが掲載されている。1999年にオスマン朝成立700周年記念にあわせてつくられた「OTTOMAN(700th)」もあり、図書館所蔵のものだけでなく幅広い資料が画像化されている。1453年、コンスタンティノープルを征服したメフメット2世の肖像画などはクリックすれば拡大できるようになっており、「Ottoman Cultural Heritage by Pictures」で絵画、美術・工芸品、絨毯、タイル、細密画、建築、楽譜、衣服など約130の画像を見ることができる。

トルコ語ページでは「TABLOLAR」「GRAVÜRLER」で所蔵する絵画、グラビアを、「HACİVAT İLE KARAGÖZ」ではトルコの影絵芝居を知ることができる。また、「El Yazması ve Nadir Eserlerden Seçmeler」には写本、貴重書が画像とともに紹介されている。「El Yazması Eserlerden Örnekler」をクリックするとコレクションの中では最も古い、アーシュク・パシャの『Garib-nama』(1426年)やメヴレヴィー教団の開祖として知られるジャラールッディーン・ルーミーの『Mesnevi』(18世紀)などを、「Basma Eserler」ではキャーティプ・チェレビーの地理書『Cihan-nüma(世界の鏡)』(1732年刊)などを、「Clit Örnekleri」では煌びやかな本の表紙を見ることができる。同館では25,555点の写本類と8,928点の法廷文書計34,483点を所蔵している。

イスラエル国立・大学図書館 (בית הספרים הלאומי והאוניברסיטאי )

http://jnul.huji.ac.il/外部サイトへのリンク (last access 2003. 8.20)

イスラエルの国立図書館はユダヤ人の思想と文化に関する資料を保存する世界センターとして1892年に設立された。1920年に総合大学図書館の機能を追加し、イスラエルの国立図書館とヘブライ大学の図書館を兼ねている。

蔵書数は図書、逐次刊行物を含め、約500万冊である。特別コレクションとして、アルベルト・アインシュタインアーカイブズ、ゲルショム・ショーレムのカバラと神秘主義のコレクション、マイクロフィルム化されたヘブライ語の写本などがあげられる。アルベルト・アインシュタインアーカイブズには 約43,000件のアインシュタインの著述や書簡類および関連資料が搭載されており、オンラインアクセスが可能である。また900件以上のデジタル化された原稿をPDFで見ることができる。世界に散在するヘブライ語写本の90%以上をマイクロフィルム化(約7万リール)して総合目録の提供も行っており、原本を所蔵する機関から許可を得れば複写することも可能である。

国立・大学図書館の検索システム(ALEPH)では、1984年以降受け入れた資料が検索できる。アクセスの方法はTelnetとWebの2種類ある。雑誌・新聞の検索は約10万タイトルを収録する国内170の図書館の総合目録であるIsrael Union List of Serials(ULS)からも行える。おもに同館所蔵雑誌を対象とした世界のユダヤ研究に関する論文索引であるRAMBIも2000年からWeb上でアクセスできるようになった。また600万タイトルが検索できる大学・単科大学による総合目録(ULI=Israel Union Catalog)や個々の図書館の目録もオンラインで利用することができる。

ほかにもイスラエル建国前に製作されたヘブライ語の歌やエルサレムの古代地図などのデジタル化プロジェクト、様々なデータベースへのアクセス、ILLや複写などについての利用案内のページがあり、サイトは非常に充実している。ヘブライ語と英語で見ることができる。

イラン・イスラム共和国国立図書館 (ايران اسلامی جمهوری ملی کتابخانه)

http://www.nli.ir/外部サイトへのリンク (last access 2003.8.20)

イラン国立図書館は、1937年に開館し、納本制度によって国内で出版された図書・非図書を2部ずつ収集・保存している。“World of Learning”(Europa Publications)2002年版によれば、蔵書数は図書590,000冊、逐次刊行物556,000冊である。またホームページによると、非図書資料として、写真35,000枚、スライド115,000枚、ポスター、パンフレット6,000枚、切手12,800枚、音楽カセット62,000本なども所蔵している。

ホームページには、「一般的な情報」、「サービス」、「活動」、「コレクション」「オンラインアクセス」の項目がある。ペルシャ語版にはこのほかに「ニュース」があるが、確認した時点では英語版のこのコーナーは稼動していない。

「オンラインアクセス」の中に「文化記事索引」と「イラン全国書誌」へのリンクがある。「文化記事索引」については、詳しい説明が見当たらないが、イラン国立図書館では1976年から約500誌を選定して雑誌記事索引を作成しているので、その一部が公開されていると思われる。「イラン全国書誌」のOPACについても、収録範囲などについての言及は見当たらない。全蔵書が検索できるわけではないらしい。試しにクイックサーチで「تهران」(テヘラン)と入力して検索すると15,195件がヒットした。

「一般的な情報」では、イラン国立図書館の歴史、組織などが、「サービス」では、図書館へのサービス、出版者へのサービス、一般公衆へのサービスなどが紹介されている。「活動」では、資料の組織化、収集、研究、教育、出版などについて説明されている。イランではCIP(Cataloging in Publication:出版時図書目録)制度が導入されており、国内で出版される図書の80%以上にCIPデータがつけられている。この制度については資料の組織化のなかで説明されている。

エジプト国立図書・公文書館 (دار الكتب والوثائق القومية )

http://www.darelkotob.org/外部サイトへのリンク (last access 2003.8.15)

エジプト国立図書・公文書館は、1993年の大統領令により設置された機関である。大きく分けて図書館部門と公文書館部門があり、図書館部門はへディーヴ・イスマーイール統治時代、1870年創設の「へディーヴ王立図書館(دار الكتب الخديوية )」に起源をもつ。1971年のエジプト著述出版公社 (الهيئة المصرية العامة للكتاب )との統合や、再度の組織分割を経て現在に至る。アラビア語、ペルシャ語、トルコ語の写本、文書、各種コーラン、アラビア語とギリシャ語のパピルス、英語、フランス語、イタリア語の文献など幅広い資料の収蔵とサービスの提供がなされている。OPACは公開されていないが、中東で最も古い図書館の1つであり、アラビア語資料において世界最大規模を誇る。ホームページにはアラビア語、英語、フランス語のページがあり、「About the Library」には、図書館と公文書館の沿革や所蔵資料の概略が掲載されている。

「National Library Sector」には概要のほか、貴重硬貨、写本、パピルスコレクション、王宮より寄贈されたコレクション収集の沿革とその内容、音楽資料、展示品が紹介されている。

また「National Archive Sector」には国立公文書館の沿革が掲載されており、それによると、エジプト総督ムハンマド・アリーが最初の公文書館をシタデルに設立、1932年、アフマド=ファード1世の時代にはフランスのオリエント学者の報告書を基に宮殿内に公文書部がつくられた。1952年7月の革命を経て、1954年に法律に基づく国立公文書館が創設、散在していた公文書が集中的に収蔵されることになった。所蔵文書のサンプル、文化、宗教、法律等の分野別のコレクション紹介、提供する各種サービスが併せて紹介されている。現在、公文書館は図書館の隣、図書館付属の建物にある。

カザフスタン共和国国立図書館 (Қазақстан Республикасының Ұлттық кітапханасы)

http://www.nlrk.kz/外部サイトへのリンク (last access 2003.8.20)

カザフスタンの国立図書館は1910年、ベールヌイ市(現在のアルマトゥイ)の市立図書館として設立された。1931年に州立図書館として認められ、カザフスタンの民族の文化遺産を収集・保存する世界唯一の機関となった。その後、政治的・社会的変革を背景に、1991年 カザフスタン共和国国立図書館と改称した。

ホームページは1999年にカザフ語とロシア語で作成され、2000年に英語バージョンが追加された。項目は歴史、組織紹介、コレクション、カタログ、利用案内などに分かれる。

蔵書数は現在約550万冊である。そのうちカザフ関係資料コレクション「Kazakhstanika」は92,846タイトルにのぼる。また400冊の写本を含む11-19世紀前半のカザフ語、ロシア語、ヨーロッパ言語の資料を約25,000冊所蔵している。代表的なものとして12世紀のクーフィー体の『Koran』の写本や1917年の革命以前に刊行されたカザフの最初の新聞『Aikap』、『Kazakh』などがある。レコードも数多く収集しており、カザフ音楽の一部をCDにまとめた「カザフスタンの音楽遺産」というユニークな資料も作成された。逐次刊行物は雑誌1,200タイトル、新聞470タイトルを収集している。

図書館内には資料保存センターが開設され、保存・修復の体制を整えるだけでなく、新しい技術の研究やトレーニングなども積極的に行っている。そこで紹介されている“Yasaui.s heritage”projectのページでは、アフマド・ヤサウィーの写本の画像や音楽および他の写本が一部公開されている。

コンピュータ化は1989年に始まり、1992年に国立図書館のシステム(ABIS)が開発された。1994年から開発、作成された6つの電子カタログには約140万件入力されているが、今のところ館内利用のみのようである。国の図書館相互ネットワーク(RALIN)プロジェクトも計画中で、Web上での公開が期待される。

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