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『南沙争端的起源与发展』:アジア情報室の社会科学分野の資料紹介:アジア情報室通報 12巻2号

1.2 吴士存著(呉士存著)『南沙争端的起源与发展 = The South China Sea dispute : Origin and development(南沙紛争の起源と発展)』修订版. 北京 : 中國經濟报出版社, 2013.5, 248p. 【A171-C53】

2010年刊の修訂版である。歴史、国際法、国際政治、軍事など様々な角度から、中国による南沙諸島領有の正当性を論じると共に、南シナ海紛争に影響を与える要素や、この問題が複雑化、長期化、国際化した原因と現状を分析する。

第1章は、石油を中心とする天然資源の存在が紛争の大きな要因となっていること、過去の植民地主義及び冷戦がこの問題に複雑に絡んでいることを指摘する。また、島の制度や海洋境界画定など国連海洋法条約との関係にも言及する。

第2章は歴史的観点から、第3章は国際法的観点から、南沙諸島が中国の領土であるとする根拠を示す。第4章から第6章までは、ベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイそれぞれとの2国間関係を軸として、南シナ海紛争の経緯や、双方の主張を整理する。

第7章は、まず南シナ海をめぐる米国、日本、インドの動向を整理する。続いて「搁置争议、共同开发(争いを棚上げし、共同開発する)」という中国政府の立場を説明し、最後に東南アジア諸国との経済、政治、軍事各方面における協力関係の進展状況についてまとめる。

筆者の呉士存は、中国南海研究院院長、歴史学博士。南シナ海の歴史地理、海洋境界問題、国際関係及び地域安全保障戦略等を主要な研究領域とし、『南海问题文献汇编(南海問題文献資料集)』『纵论南沙争端(南沙紛争論集)』など南シナ海問題に関する多数の著書がある。

 
(アジア情報課 濱川 今日子)
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