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『构建两岸关系和平发展框架的法律机制研究』:アジア情報室の社会科学分野の資料紹介:アジア情報室通報 12巻3号

1.3 周叶中, 祝捷 主编(周葉中、祝捷 主編)『构建两岸关系和平发展框架的法律机制研究(中台関係の平和的発展体制構築のための法律機制研究)』北京 : 九州出版社, 2013.3, 2, 254p. 【AC9-121-C31】

本書は、中国法学会が2010年から実施している重要課題プロジェクト「构建两岸关系和平发展框架的法律机制研究(中台関係の平和的発展体制構築のための法律機制研究)」の成果をまとめた資料である。「中台関係の平和的発展体制の構築」は、2007年10月、中国共産党第17回全国代表大会で胡錦濤国家主席(当時)が報告した内容の一部で、中国の対台湾政策の重要なキーワードである。

8章からなる本書では、中台関係の平和的発展体制を構築するための「機制(メカニズム、仕組み)」を、経済、政治、文化、社会、外交などあらゆる領域で築かなければならないが、中でも、法律の機制が基礎的かつ重要な役割を果たすと指摘する。その上で、中台関係の発展に「法律機制」が必要な理由やその内容について、具体的な事例も交えて論じる。

第1章と第2章は、中台関係の平和的発展において、中台の憲法が果たす役割について述べる。中華人民共和国憲法の関連条文や、中華民国憲法の関連条文について台湾の司法院大法官が示す解釈などを具体的に挙げて紹介する。第3章は、中台和平協議の組織と体制について概説し、第4章は、中台間の経済貿易投資や国民の往来などを例に挙げ、中台関係の発展における法律上の問題点を述べる。第5章は、中台交渉の窓口を担う「両会」[1]の協議実施体制について述べる。第6章は、海運、郵政、漁船船員労働など10の領域における、中台双方の行政機関の協力体制を概説する。また、第6章第6節では、中台間で生じた具体的な事件を例に挙げ、それらの解決までのプロセスを紹介し、中台間の海域における法律執行の協力体制の展望を述べる。第7章は、中台の司法協力体制について、第8章は、大陸資本が台湾に進出する際の法律上の問題点とその解決のための機制について、それぞれ論じる。

プロジェクトの責任者であり、本書の主編者の1人である周葉中教授は、武漢大学大学院副院長、同大学中台及び香港マカオ法制センター主任であるほか、中国憲法学研究会副会長、海峡両岸関係法学研究会常務理事等を務める。中国、台湾、香港・マカオの法制や中国憲法学に関する多数の著作がある。

(アジア情報課 齊藤 まや)

[1]中国の海峡両岸関係協会と台湾の海峡交流基金会を指す。

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