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在日朝鮮人について調べる(レファレンスツール紹介38):アジア情報室通報 13巻2号

アジア情報室通報 第13巻2号(2015年6月)
福山潤三(国立国会図書館関西館アジア情報課)
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[2016年4月21日追記]
この記事には古い情報が含まれています。
最新情報については、調べ方案内「日本に在留する韓国・朝鮮人について知る」(https://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-asia-126.php)をご参照ください。
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我が国に在留する外国人約212万人のうち、朝鮮半島にルーツを持つ在留韓国・朝鮮人は、約50万人に及ぶ。これは在留中国人(約65万人)に次いで多い[1]。また、その歴史的経緯や活動について、多数の資料が刊行されている。

本稿では、在日朝鮮人[2]について調べる際に役立つ基本的な情報源を紹介する。

*【 】内は当館請求記号、ウェブサイトの最終確認日は2015年5月15日である。特に断りのない限り、情報源の本文は日本語である。

1.概説書・基本情報

『在日朝鮮人 : 歴史と現在』(岩波書店,2015年)【A68-Z-L38】
韓国併合以降の歴史を解説する。巻末に参考文献、年表、五十音順の索引を付す。

『新在日韓国・朝鮮人読本 : リラックスした関係を求めて』(緑風出版,2014年)【A68-Z-L31】
在日朝鮮人の現状、法的地位、歴史等のテーマについて、26件の質問とその回答を収録。「Q1 在日韓国・朝鮮人はどれぐらいいるのですか?」「Q12 民族教育はどのように広がっていったのですか?」等の質問を収録する。

『「在日」の家族法Q&A』(日本評論社,2010年)【AZ-631-J26】
在日朝鮮人の法的地位に関する概説書。適用される法律、国籍・戸籍、婚姻・離婚、親族、相続、姓に大別し、概説と質問・回答形式の解説を収録する。巻末に「資料編」として、関連法令の概要、年表、参考文献、索引、統計等を付す。

『在日コリアン辞典』(明石書店,2010年)【A2-J19】
在日朝鮮人の歴史、社会、政治、経済、文化、風俗等に関する約800の人物、事件、事象を収録する。巻末に画数順の事項索引、人名索引を付す。

「재외동포정책 및 현황(在外同胞政策および現況)」외교부(外交部)
http://www.mofa.go.kr/travel/overseascitizen/index.jsp?mofat=001&menu=m_10_40
大韓民国外交部のウェブサイト(朝鮮語)。在日朝鮮人を含む在外朝鮮人に関する情報源を提供する。例えば、「재외동포현황(2013)(在外同胞現況(2013))」では、地域・国家別の在外朝鮮人に関する統計を確認できる(紙媒体【Z41-AK439】の当館所蔵は2009年まで)。
また、「2014 재외동포단체현황(2014在外同胞団体現況)」では、各国に存在する在外朝鮮人の団体について、名称(英文名称あり)、代表者名、連絡先等を確認できる。

2.歴史的経緯を知るための資料

2.1.年表

『일본 : 재외동포사 연표 = Korean experience chronology in Japan(日本:在外同胞史年表)』(국사편찬위원회,2011年)【DC821-K29】
朝鮮語・日本語併記資料。1880年から2009年8月までを対象に、在日朝鮮人に関する出来事を収録した年表。巻末にハングル字母順の索引を付す。

『在日朝鮮韓国人史総合年表 : 在日同胞120年史』(雄山閣,2002年)【A2-G27】
1880年から2001年6月までを対象に、在日朝鮮人に関する出来事を収録した年表。巻末に「解放後における帰国者の推移」等、17の付録を付す。

2.2.解説書・論文

『在日コリアンの歴史 : 歴史教科書』(明石書店,2013年)【A68-Z-L12】
在日本大韓民国民団(民団)中央民族教育委員会の企画による歴史教科書。巻末に年表と五十音順の索引を付す。

『일본 한인의 역사(日本韓人の歴史)』(국사편찬위원회,2009-2010年)【A68-Z-K17】
朝鮮語資料(資料集は日本語・朝鮮語併記)。韓国の国史編纂員会が編集する「재외동포사총서(在外同胞史叢書)」の一部[3]。上巻、下巻、資料集の3冊からなる。
上巻は、1910年代から現在までを5つの時期に分け、歴史を解説する。
下巻は、「冷戦体制の中の在日韓人」「在日韓人の文学と民族教育」「在日韓人のアイデンティティ」の3テーマに分けて解説する。
資料集は、「在日韓人の生活実態」「在日韓人の法的地位」「在日韓人団体の組織と運動」「在日韓人に対する差別撤廃と共生のための運動」の4テーマに分けて、関連資料、法令、宣言・要望書等を収録する。原資料は主に日本語で、すべての資料について、朝鮮語訳を付す。

『在日朝鮮人史研究』(緑蔭書房)【Z1-384】
在日朝鮮人運動史研究会の会誌。年刊。当該分野に関する研究論文を収録する。

2.3.文献情報・資料集

『朝鮮史研究入門』(名古屋大学出版会,2011年)【GE122-J19】
朝鮮史研究会が編集する研究入門書。「在外朝鮮人史」の項(pp.325-333)で、当該分野に関する研究の現状を整理し、巻末の文献一覧(pp.454-457)に、主要な文献の書誌事項を収録する。

「戦前日本在住朝鮮人関係新聞記事検索」(京都大学人文科学研究所)
http://www.zinbun.kyoto-u.ac.jp/~mizna/shinbun/
水野直樹・京都大学人文科学研究所教授が作成・運用するデータベース。戦前の日本や朝鮮半島で発行された新聞に収録された朝鮮人関係の記事見出し・日付を検索できる。

『在日朝鮮人資料叢書』(緑蔭書房,2011年-)【A68-Z-J50など】
在日朝鮮人に関する多様な資料を収録した叢書。人口調査、教育、警察、強制動員、メディア(新聞・雑誌)等のテーマごとに、関連資料を収録する。当館では11巻まで所蔵している。

『在日朝鮮人関係資料集成』(三一書房,1975-1976年(戦前編)、不二出版,2000-2001年(戦後編))【A68-Z-21(戦前編)、A68-Z-G85(戦後編)】
朴慶植氏が収集した在日朝鮮人運動に関する基本資料・重要文献を収録した叢書。戦前編は5巻、戦後編は10巻からなる。

『民團五十年史』(在日本大韓民國民團,1997年)【A68-Z-K13】
朝鮮語資料。民団の五十年史。全体を10編に分け、民団の沿革・活動、地方本部や傘下団体の沿革・現況、在日朝鮮人関係団体の概要・住所録等を収録する。

2.4.写真集

『写真で見る在日コリアンの100年 : 在日韓人歴史資料館図録』(明石書店,2008年)【A68-Z-J15】
在日韓人歴史資料館[4]が所蔵する写真、資料、物品の図録。「第1章 日本への渡航」「第9章 開放の喜び・帰国」等、20のテーマに分けて紹介する。

『열도 속의 아리랑 : 8・15 광복절 기념 = The 100 years of the Koreans in Japan(列島内のアリラン : 8・15光復節記念)』(서울역사박물관 전시과,2012年)【DC812-K4】
朝鮮語資料。ソウル歴史博物館、在日韓人歴史資料館、東北亜歴史財団の共同企画展示「列島内のアリラン」の図録。「Part I 在日同胞100年の生と夢」では、日本における生活や活動に関する写真、資料、物品を収録する。「Part II 近代日本のゆがんだ視線」では、朝鮮通信使以降の日韓関係に関する図画類を収録する。

『분단의 경계를 허무는 두 자이니치의 망향가 : 재일한인100년의 사진기록(分断の境界を壊す2在日の望郷歌 : 在日韓人100年の写真記録)』(현실문화연구,2007年)【A68-Z-K14】
朝鮮語資料。在日韓人歴史資料館、日帝強占下強制動員被害真相究明委員会等の団体や、個人が所蔵する写真を収録。「1. 移住と圧制、抵抗」「10. 在日家族の肖像」等、10のテーマに分けて紹介する。

3.日本国内の関係団体による雑誌・新聞

これまで紹介した資料は、主に、歴史的経緯を扱うものである。現在の状況について知るための情報源としては、在日朝鮮人の関係団体が発行している雑誌・新聞が有用である。

『イオ』(朝鮮新報社)【Z71-C107】
朝鮮新報社が発行する月刊誌。ウェブサイト(http://www.io-web.net/)でダイジェスト版を閲覧できる。

『Sai = 사이 = サイ』(在日コリアン・マイノリティー人権研究センター)【Z6-4308】
大阪市生野区に事務所を置く一般社団法人が発行する季刊誌(近年は半年刊)。

『民団新聞』(民団新聞社)【Z85-101】
民団の機関紙。週刊で、日本語記事のみを収録する。当館では、東京本館新聞資料室で所蔵する。民団のウェブサイト(http://www.mindan.org/index.php)で当日の記事と2002年10月以前のバックナンバーが閲覧できるほか、キーワード検索により、過去の記事を閲覧できる。

『統一日報』(統一日報社)【Z85-177】
東京都に本社を置く統一日報社が発行する新聞。週刊で、日本語記事のみを収録する。統一日報社のウェブサイト(http://news.onekoreanews.net/)で記事を検索・閲覧(一部)できる。

『조선신보(朝鮮新報)』(朝鮮新報社)【Z89-AK5】
在日本朝鮮人総聯合会(朝鮮総連, http://www.chongryon.com/)中央常任委員会の機関紙。毎週月・水・金曜日発行で、朝鮮語記事と日本語記事を併載する。朝鮮新報社のウェブサイト(http://chosonsinbo.com/jp/)で過去の記事を検索・閲覧できる。

『민족 시보(民族時報)』(民族時報社)【Z89-AK11】
在日韓国民主統一連合(韓統連)の機関紙。毎月第1金曜日発行で、朝鮮語記事と日本語記事を併載する。韓統連のウェブサイト(http://www.korea-htr.org/jp/jp-bknb.html)で2013年以降のバックナンバーを閲覧できる。

なお、NDL-OPACの詳細検索画面で「件名」を選択し、「朝鮮人(日本在留)」を入力すると、日本語・欧米言語による関係資料を広く検索することができる。

(ふくやま じゅんぞう)


[1] 在留外国人数は、2014年12月末時点のもの。法務省の在留外国人統計「統計表14-12-01-1 国籍・地域別在留資格(在留目的)別 在留外国人」による。 http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001133760

[2] 「在日韓国人」「在日コリアン」「在日韓国・朝鮮人」等、論者の観点により様々な呼称が用いられるが、本稿では便宜的に「在日朝鮮人」に統一する。

[3] 国史編纂員会が運営する「한국사데이터베이스(韓国史データベース)」で、本文のテキストデータを閲覧できる。 http://db.history.go.kr/item/level.do?itemId=oksr

[4] 所在地は東京都港区。在日朝鮮人に関する各種資料の収集・整理、展示・公開を行う。図書資料室を有し、図書以外に、雑誌、会報・ミニコミ誌、映像・音楽資料等も所蔵する。http://www.j-koreans.org/index.html

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