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アジア地域のビジネスツール紹介 : アジア情報室通報第6巻第3号

アジア情報室通報 第6巻第3号(2008年9月)
田中福太郎(国立国会図書館アジア情報課)

はじめに

アジア地域への企業進出が活発になるにつれて、現地の情報ニーズが高まっている。

アジア情報課では、当館ホームページで公開している「テーマ別調べ方案内」(以下「テーマ別」とする)内の「アジア情報の調べ方」(http://www.ndl.go.jp/jp/data/theme/asia/theme_asia_index.html)において、アジア各国・地域のビジネス情報を調べるにあたり、役立つ参考資料やウェブ情報源を紹介している。

また、アジア情報室ホームページ内の「AsiaLinks-アジア関係リンク集-」>テーマ別に調べる>ビジネス・企業情報(http://www.ndl.go.jp/jp/service/kansai/asia/link/theme/co_info/index.html)では、アジア地域のビジネス情報や企業情報が調べられるサイトを、その使い方とともに紹介している。

ウェブによる情報発信のみならず、実際に職員が出向き、各種ツールの紹介等も行っている。2007年7月には、関西経済連合会の職員に対して、中国の半導体産業を中心としたビジネス情報源を紹介したほか、2008年3月には、大阪府立中之島図書館にて開催された「ビジネスサポートフェア」に出展し、アジア地域の会社情報の調べ方、規格、特許、統計の調べ方などについてのパスファインダーを配布した。

本稿では、アジア地域のビジネス関連情報を調べるにあたって有用と思われる資料やウェブ情報源を、「テーマ別」や「AsiaLinks」に掲載されているものの中から、地域別に紹介する。

なお、【 】内は当館請求記号であり、すべてのインターネットのアドレスの最終接続日は2008年8月8日である。

1 中国

企業情報を調べるためのツールとして、以下のようなものがある。すべて日本語資料である。

・『中国上場企業総覧 2004-2005年版』(T&Cトランスリンク 2004 【D4-H355】)
『中国企業情報』(サーチナ 年2回刊)
・『中国・インド企業データ』(新華ファイナンスジャパン 年刊)

これらは、中国企業の業績や株価の推移、財務指標等を記した会社録で、業種別索引を付す。

また、以下は中国へ進出した日本企業とその現地法人等について業種別に紹介している。

・『中国進出企業一覧』(蒼蒼社 隔年刊【Z4-B16】)
・『中国進出企業地図 日系企業・業種別篇』(蒼蒼社 隔年刊)
・『日中関係企業データ』(日本国際貿易推進協会 年刊)

このほか、アジア情報室では、業種別のダイレクトリーや年鑑も提供している。

ウェブ情報源では、以下のものがある。

・中国情報局ファイナンス(日) (http://stock.searchina.ne.jp/外部サイトへのリンク

サーチナが運営するサイト「サーチナ・中国情報局」の一部で、「銘柄リスト」から企業を選択、あるいは検索窓に企業名を入力することで、基本情報や財務諸表、株価速報などを見ることができる。

現地のインターネットサイトを見るのも有効である。例えば、以下のようなものがある。

上海证券交易所 (Shanghai Stock Exchange) (中・英)(http://www.sse.com.cn/外部サイトへのリンク

「资料检索」の「上市公司」から、企業の基本情報や財務状況・公告などの企業情報を見ることができる。検索は、企業名の略称を検索窓に入力するほか、省などの地区別や業種別での絞り込み、一覧からの選択も可能である。

深圳证券交易所(Shenzhen Stock Exchange)(中・英)(http://www.szse.cn/外部サイトへのリンク

「基本资料检索」の「上市公司基本资料」で検索すると、値動きや公告、企業基本情報などを見ることができる。検索は、企業名の略称を検索窓に入力(地区別・業種別での絞り込み可能)するほか、一覧からの選択も可能である。

Hong Kong Exchanges and Clearing Limited.(英・中)(http://www.hkex.com.hk/外部サイトへのリンク

「Investor Relations Corner」の「HKEx Share Price」で、社名もしくはコード番号から検索すると、企業の基本情報や当日の値動き、過去1年までの株価の履歴を見ることができる。

・臺灣證券交易所(Taiwan Stock Exchange)(中・英) (http://www.tse.com.tw/外部サイトへのリンク

「公開資訊觀測站」の検索窓に社名もしくはコード番号を入力すると、企業の基本情報や経営状況、公告などを見ることができ、「代號查詢」のタブを選択すると、コード番号を産業別に検索することができる。

また、中国に企業進出するに当たっては、中国の法令や制度についての知識が必要になる。「テーマ別」では、「中国のビジネス関係の法令・制度」と題し、次の6つに分けて、日本語で調べられる資料を紹介している。(1)入門書・全般的な解説書 (2)投資・企業進出 (3)貿易 (4)税務・会計・財務  (5)司法・裁判 (6)知的財産権

韓国

韓国のビジネス関連情報については、会社名が分かっている会社の概要やどういう会社があるか知りたい場合には会社年鑑、ある会社の詳しい財務情報などを得たい場合はウェブ情報源、歴史を調べたい場合には社史を活用することができる。会社年鑑の中で、比較的情報が充実しているものとして、以下がある。

・『韓国企業年鑑』(東洋経済日報社 年刊【Z41-47】)

本文は日本語。有価証券市場上場企業、コスダック上場企業、一般企業を収録し、有価証券市場上場企業およびコスダック上場企業上位50社については、沿革や財務情報についても掲載している。

・『한경기업총람』(韓経企業総覧)(한국경제신문 한경BP 年刊 【Z41-AK324】)

本文はハングル。有価証券市場上場企業、コスダック上場企業、外部監査対象企業について、事業目的や沿革、財務情報など、他の会社年鑑より詳細な事項まで記載している。

ウェブ情報源として、各企業のウェブサイトのほか、以下の2つが挙げられる。

・DART전자공시시스템 (電子公示システム) (朝・英) (http://dart.fss.or.kr/外部サイトへのリンク)

金融監督院が提供するもので、会社名を入れて検索すれば、定期公示、収支公示など、その会社が提出した報告書がヒットする。報告書の種類や提出日で絞り込むことも可能。会社名をクリックすると、会社の英語名や代表者名、連絡先、URLなどの企業の概況が表示され、報告書名をクリックすると、各報告書の全文が表示される。

・증권선물거래소 (証券先物取引所) (朝・英) (http://sm.krx.co.kr/外部サイトへのリンク)

「상장/공시/리서치」(上場/公示/リサーチ)の「공시검색」(公示検索)を選択し、「종목검색」(種目検索)の虫眼鏡のボタンをクリックすると、別の小ウィンドウが開く。検索したい会社名を頭文字から選択し、そのまま「조회」(照会)ボタンをクリックすると、各種公示事項の一覧が表示される。「검색조건」(検索条件)に見たい報告書名を入力して絞り込むこともできる。期間での絞り込みも可能である。

3 東南アジア

ウェブ情報源としては以下のようなものがある。

・PhilippineCompanies.com (英) (http://www.philippinecompanies.com/外部サイトへのリンク)

フィリピン企業42,835社を収録するダイレクトリーで、業種、会社名、地域などから検索できる。

Search Singapore (英) (http://www.search.com.sg/外部サイトへのリンク)

シンガポールの企業10万件以上を収録するデータベースで、会社名、製品・サービス名などから検索できる。

Nhung Trang Vang Viet Nam (Vietnam Yellowpages)(http://www.nhungtrangvang.com.vn/外部サイトへのリンク)(ベトナム)(http://www.nhungtrangvang.com.vn/ENGLISH/外部サイトへのリンク)(英)

ベトナムの電話帳のオンライン版。業種、企業名を検索語に指定して、都市名を絞った検索が可能である。

その他、各国ごとにダイレクトリーが発行されている。

南アジア

日本語で情報を入手するには以下のようなものがある。

・『インド(ARCレポート)』(世界経済情報サービス編 年刊 関西館所蔵2002 - 2006 【Z41-B237】)

政治・社会情勢、経済動向、貿易・投資動向、経済・貿易政策、産業動向、市場環境などについて最新の情報をまとめている。

・ジェトロ―インド 国・地域別情報 (http://www.jetro.go.jp/biz/world/asia/in/外部サイトへのリンク)

日本貿易振興機構(ジェトロ)が提供する世界のビジネス情報についてのサイトで、最近のビジネストピックスや政治・経済の概況、貿易・投資実務に役立つ制度・手続き情報のほか、品目別と国別の輸出入統計が入手できる。

以上2つは、インドに限らず、世界各国・地域のビジネス情報が入手できる有効な手段であり、大いに活用できる。ただし、ARCレポートは、発行元解散により2008年以降休刊となってしまった。なお、『アジア情報室通報』第4巻第3号(2006年9月)「インド経済について調べる―統計資料を中心に―(レファレンスツール紹介4)」では、その他業種別のダイレクトリーなどを紹介しているので、あわせて参照していただきたい。

中東・北アフリカ

日本語のウェブ情報源として、以下がある。

・中東ビジネスレポート (http://www.dubai.uae.emb-japan.go.jp/middle%20east_economy_j.htm外部サイトへのリンク)

在ドバイ日本国総領事館が作成。アラブ首長国連邦、イエメン、イスラエル、イラン、エジプト、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビア、チュニジア、トルコ、バーレーン、モロッコ、ヨルダン、レバノン、シリアの各国の経済情報を掲載している。

中央アジア

以下のような資料がある。

・『国別経済概況   2005』(日本貿易振興機構海外調査部 2005 【DC511-H12】)

ウズベキスタン、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、アゼルバイジャン、アルメニア、グルジア各国について、最新の政治経済情勢、貿易 • 投資に関する政策 • 制度、主要産業の動向を記す。

ウェブ情報源では、以下がある。

・RIN.ru - Yellow Pages (英) (http://yellowpages.rin.ru/index_e.html外部サイトへのリンク)

アルメニア、アゼルバイジャン、グルジア、カザフスタン、キルギジヤ(キルギスタン)、トルクメニスタン、ウズベキスタンの各国別に、都市名、社名、キーワードから企業情報を検索することができる。

おわりに

近年は、日本各地の公共図書館において、ビジネス支援を前面に打ち出してサービスを行うところが増えている。当館においては、来館、電話、文書によるレファレンスサービスのほか、本稿で紹介した「テーマ別」各コンテンツや、「AsiaLinks」で企業情報が検索できる資料やウェブサイト、各種業界ウェブサイトを紹介し、アジア地域のビジネス関連情報を提供している。また、ご要望があれば、各種参考資料やウェブ情報源の使い方等を含めた研修も行っていきたい。今後とも、アジア情報室をはじめとする当館のサービスを大いにご利用いただきたい。

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