共産主義者等の公職からの排除に関する件

昭和25年9月5日 閣議決定

収載資料:レッド・パージ関係極秘公文書類 高倉金一郎 電産九州不当解雇反対同盟 1984.10 pp.37-38 当館請求記号:GB566-98

民主的政府の機構を破壊から防衛する目的をもって、危険分子を国家機構その他公の機関から排除するために、左記の措置を講ずること。
(一)共産主義者又はその同調者で、官庁、公団、公共企業体等の機密を漏洩し、業務の正常な運営を阻害する等その秩序をみだり、又はみだる虞があると認められるものは、これらの機関から排除するものとする。
(二)排除の方法は、国家公務員法第七十八条第三号(公共企業体の職員については、日本国有鉄道法第二十九条第三号又は日本専売公社法第二十二条第三号)の規定による。
(三)排除は、一斉に行うことを避け、その必要の特に緊切なものから始めて、逐次他に及ぼすものとする。
(四)地方公務員及び教職員(国家公務員法の適用を受けないもの)については本件措置に準ずる措置が講ぜられるように努める。

なお、本件措置は、共産主義者又はその同調者に対し制裁の目的をもってするものではなく、もっぱら破壊に対する防衛を目的とするものであるから反省の余地ありと認められる者については、その反省の機会を与えつヽ実施するよう留意すること。