消費者米価の改訂等について

昭和32年9月14日 閣議決定

収載資料:食糧管理史 各論5 食糧管理史編集室食糧管理史編集委員会 食糧庁 1971.5 pp.164-165 当館請求記号:DM173-3

1 32年度食糧管理特別会計に生ずべき赤字については,輸入食糧の差益,一般会計よりの繰入および消費者米価の改訂により処理する。
2 一般会計よりの繰入額は,輸入食糧の差益等の変動により変更があるが,現在のところ115億円程度と予定する。
3 消費者米価(内地米)は10瓩平均850円とするが,価格改訂の影響を緩和するため別に低廉な徳用米を用意する。
4 前3項に基いて32年10月1日から消費者米価を別紙のとおり改訂する。
5 33年度予算編成に当っては,食糧管理特別会計の経理区分について部門ごとに勘定を設けることとし,その損益については一般会計よりの繰入による処理すべきもの,消費者の負担に属するもの,輸入食糧の差益により処理すべきものの区分をあらかじめ明確にすることについて具体策を別途検討する。

別 紙                   (単位10瓩当り円,括弧内は1升当り円)
1 内地精米(基本配給用)
主要消費県                870(123.98)
その他の消費県および中間県        850(121.13)
生産県                  830(118.28)
特別の生産県               810(115.43)
2 内地精米(希望配給用)
主要消費県                870(123.98)
その他の消費県および中間県        850(121.13)
生産県                  830(118.28)
特別の生産県               810(115.43)
3 徳用米
陸稲および5等玄米の精米          770(109.73)
準内地米                 740(105.45)
普通外米
上                  630(89.78)
並                  580(82.65)
4 内地精米(業務用配給用)
主要消費県                910(129.68)
その他の消費県および中間県        890(126.83)
生産県                  870(123.98)
特別の生産県               850(121.13)
5 内地精米(職場配給用)
希望配給用価格に同じ。
(注)1.従来の丁地のうち,北陸4県および長野,鳥取,島根の各県は,この価格改定を機会に丙地となった。
2.準内地米,普通外米上級,並級の区別は,31年10月から実施した米穀と同様である。