昭和33年産繭及び生糸の価格安定に関する臨時措置について

昭和33年6月24日 閣議決定

収載資料:農林行政史 第12巻 農林省大臣官房総務課編 1974.3 pp.616-617 当館請求記号:611.1-N955n4
昭和三十三年繭及び生糸の価格の安定を図るため、左記の措置を講ずるものとする。 
      記           
1 春繭については、次の措置によって価格の安定を図る。
 (1)価格の安定を図るために必要な数量の生糸の買入れを行ない、その資金は、百億円の範囲内とする。
 (2)乾繭共同保管を行なった繭の買入れを行ない、その資金は五〇億円の範囲内とする。
 (3)生糸の買入れに当っては、農家の繭収入の確保と、生糸の生産制限の実効を期するために必要な措置をとることとする。
 (4)(1)及び(2)の買入れを行なうため必要な資金は、適時に円滑な供給を確保するよう努めるものとする。
 (5)生糸及び繭の買入れ、売渡しに関する日本輸出生糸保管株式会社の行なう業務並びに国の債務負担の限度額等所要の法律事項を規定するため「繭糸価格の安定に関する臨時措置法(案)」を今国会に提出する。
2 夏秋産の繭及び生糸については、二割の減産によって需給を調整するほか、生糸の需要の喚起等適切な措置を講じて価格の安定を図る。
3 すみやかに蚕糸業の安定を図るための恒久対策を策定する。