外貨の効率的な使用等のための国産品の使用奨励について

昭和38年9月20日 閣議決定

収載資料:機械関係法規集 2 通商産業大臣官房総務課 東洋法規 1970.3現在 pp.1291-1292 当館請求記号:328.53-Tu783k3

今後わが国経済が激化しつつある国際競争の場において、政府の所期する速度で成長を達成していくためには国際収支の均衡を維持しながら経済の各面にわたつて政府自ら措置できる政策を率先して行なうとともに、業界、金融界の自発的協力を期待しなければならない。
ところで、わが国には従来からゆきすぎた外国品尊重の風潮があり、品質、性能、デザイン、価格等の面において外国品に劣らない国産品が多数あるにもかかわらず、外国品を使用している場合が多く、特に機械類については、製作、使用経験が浅いため、競争力の重要な要素である信頼度が著しく低いこともあり、この傾向が強い。しかも今後自由化の促進につれて、かかる傾向に一層の拍車がかけられるおそれがある。
したがつて、この際、機械類をはじめとして国産品に対する正しい評価を確立し、不必要な輸入による外貨の流出を防ぐとともに、国内産業の振興を図るため政府および政府関係機関において国産品を使用奨励することに努めることとする。
なお、地方公共団体ならびに産業界、金融界にもこれが協力を要請する。