灌仏会かんぶつえ

初夏を迎える4月は、空木うつぎが白い「卯の花」をつけたので、卯月と呼ばれました。卯月の行事といえば、8日の釈迦の誕生日である灌仏会です。「花祭り」の名で親しまれている灌仏会は、寺院の境内に様々な花で飾った花御堂が建てられ、人々は中に安置された水盤の上の誕生仏に甘茶を注ぎました。

卯月の風物

この頃は江戸の空に杜鵑ほととぎすが姿を現しました。渡り鳥の杜鵑の初音が、江戸の人々に夏の到来を告げました。また初夏の初物の代表格が鰹です。初物をこよなく愛する江戸の人々にとって、初鰹は金持ちでもそうでなくても気負って買うものだったようです。

江戸っ子と鰹

古川柳に「女房を質に入れても初鰹」と読まれるほど、江戸っ子に人気だった鰹。江戸後期の天明年間(1781-1789)頃には初物ブームはピークを迎え、文政(1818-1830)頃には初鰹1本に4両の高値がつけられたといいます。当時の町方奉公人の収入は、男性で年2両ほどなので、庶民にとっては目が飛び出る値段でした。それでも江戸っ子は長屋総出で初鰹を買って食べたのです。
「初物七十五日」という慣用句がありますが、初物を食べると75日長生きするという意味です。収入2年分の初物を食べたら、75日長生きするどころか驚きのあまり心臓が止まりそうですが、さすが江戸っ子、気前のよさがうかがい知れます。

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