夢二式美人
「大正ロマン」を象徴する画家、竹久夢二の絵です。最初の妻であるたまき夫人をモデルに生まれた、愁いを帯びた大きな瞳が特徴的な彼の美人画のスタイルは「夢二式美人」とも呼ばれ、一世を風靡しました(コラム参照)。
彼は明治30年代後半に流行したアール・ヌーヴォー様式や、明治末から大正初期にかけて文化人を中心に盛り上がりを見せた「江戸趣味」や「異国趣味」に影響を受けた浪漫主義的な作品を残しています。大正13(1924)年から昭和元(1926)年にかけて雑誌『婦人グラフ』(国際情報社刊)の表紙や挿絵を手掛けました。