<朝鮮語>『2020年総選挙とユーチューブ』:アジア情報室の社会科学分野の新着資料紹介(2021年10月公開)
민영 책임연구 ; 이훈, 윤호영, 김지원 공동연구(ミン・ヨン責任研究 ; イ・フン、ユン・ホヨン、キム・ジウォン共同研究)『2020년 총선과 유튜브(2020年総選挙とユーチューブ)』(한국언론진흥재단 지정주제 연구보고서 ; 2020-03)ソウル : 한국언론진흥재단(韓国言論振興財団), 2020.10, 150 p【AK4-251-K110
】
【キーワード】
韓国、総選挙、YouTube
【著者情報】
研究責任者であるミン・ヨンは、高麗大学校メディア学部教授である。共同研究者であるイ・フンは慶熙大学校言論情報学科教授、ユン・ホヨンは梨花女子大学校コミュニケーション・メディア学部教授、キム・ジウォンは檀国大学校コミュニケーション学部教授である。
【出版の背景・目的】
近年、時事情報を得るツールとして、YouTubeが利用される例が増えている。本書によると、韓国では2016年頃から、主に保守系の政治評論家らが既存のマスコミを批判するためにYouTubeを使用し始め、2018年以降、政治家がYouTubeチャンネルを開設する例が急増したとされる。そのような状況の中で、2020年4月15日に第21代国会議員選挙が行われたが、同選挙は、韓国においてYouTubeが選挙に関する情報の入手や投票行動に大きく影響を与えた選挙であったと指摘されている。
本書は、同選挙の期間中のYouTubeチャンネルにおける政治・時事に関する動画について、その内容、表示順、利用行動について分析した研究報告書である。
なお、本書は韓国言論振興財団ウェブサイトにて、全文が公開されている。[1]
【本書のポイント】
本書は、選挙期間中に公開されていたYouTubeチャンネルについて、発信者別の特徴、視聴者の属性と視聴されたYouTubeチャンネルとの関係の分析などが収録されている。政治活動においてSNSを活用する側及びそれを利用する有権者の双方にとり、注目に値する報告書である。
【目次】
- I. 序論
- 1. 研究の目的
- 2. 研究の構成
- II. YouTubeの政治時事チャンネルと総選挙ニュース
- 1. 問題提起
- 2. 理論的背景
- 3. 研究方法
- 4. 研究結果
- 5. 小結
- III. YouTubeの政治時事に関する推薦アルゴリズムの特性
- 1. 問題提起
- 2. 理論的背景
- 3. 研究方法
- 4. 研究結果
- 5. 小結
- IV. YouTubeの政治時事チャンネルの利用動機と特性
- 1. 問題提起及び理論的背景
- 2. 研究方法
- 3. 研究結果
- 4. 小結
- V. YouTubeの政治時事チャンネル利用の効果
- 1. 問題提起
- 2. 理論的背景
- 3. 研究方法
- 4. 研究結果
- 5. 小結
- VI. 海外のYouTubeの政治時事チャンネルの現況:米国の事例を中心に
- 1. 米国のYouTubeの政治時事チャンネルの現況と特性
- 2. 米国のYouTubeの利用者の特性
- 3. 政治関連のYouTubeのアルゴリズムの特性
- 4. YouTubeの政治的効果
- VII. 結論及び提言
- 1. 研究の主要結果
- 2. 研究の意義及び提言
- 参考文献
【関連する国立国会図書館刊行物収載の文献】
(アジア情報課 田中 福太郎)
注