医薬品産業について調べるには(統計・名鑑・インターネット情報源等)
ここで取り上げる「医薬品産業」は、日本標準産業分類の細分類1652「医薬品製剤製造業」におおむね該当します。
医薬品産業について調べるための資料には、以下のようなものがあります。
【 】内は当館請求記号です。請求記号が記載されていないものは、版によって請求記号が異なります。国立国会図書館オンラインでタイトルを入力して検索してください。
目次
1. 統計資料、名鑑類、調査・レポート等
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『薬事ハンドブック』
(じほう 年刊 【Z43-104】)
医薬品業界および関連する行政の動向をまとめています。世界の主要各社の動向も掲載されています。(目次)
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『数字に見る医療と医薬品』
(アステラス製薬 年刊 【Z71-V56】)
医療と医薬品に関する統計が掲載されています。アステラス製薬
ホームページ内「医療従事者向け情報サイト」>「医療関連情報」のページに最新版が掲載されており、一部を見ることができます。(目次)
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『医薬品卸売業年鑑』
(アールアンドディ 年刊 【Z41-B289】)
医薬品卸売業について、都道府県別の市場規模やシェアを、医療用と一般用の別に調査しています。また、全国の医薬品卸売企業について、所在地、資本金、従業員数、売上高などが掲載されています。冊子版は2021年版をもって刊行を終了しました。2022年版からはCD-ROMで刊行されています。(目次)
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『日経バイオ年鑑』
(日経BP社 年刊 【Z43-2218】)
バイオ関連の市場や動向、個別の分野について、現有市場と成長性、研究開発動向と実用化状況が掲載されています。(目次)
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『日本医薬品企業要覧. 製薬業編』(ドラッグマガジン 年刊)
医薬品製造会社および関連企業のデータが掲載されています。また、所在地、資本金、売上ベスト5ブランドなどがわかります。(目次例: 平成31年版)
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『日本医薬品企業要覧. 卸業編』(ドラッグマガジン 年刊)
医薬品卸売会社および関連企業のデータが掲載されています。所在地、資本金、業績、事業所一覧などが掲載されています。(目次例: 平成31年版)
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『日本医薬品卸企業名簿』(日本医薬品卸売業連合会 隔年刊)
日本医薬品卸売業連合会の会員名簿です。(目次例: 平成29年度版)
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『ドラッグストア名鑑』(日本ホームセンター研究所 年刊)
企業の概要および店舗の所在地が掲載されています。規模、営業時間が掲載されている企業もあります。(目次例: 2019)
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『全国ドラッグストア年鑑』(流通企画 年刊)
ドラッグストアの市場動向についてまとめています。各企業の連絡先、業績推移、商品構成、店舗展開が掲載されています。(目次例: 2018年版)
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『HCIドラッグストア経営統計』(日本ホームセンター研究所 不定期刊)
ドラッグストアの市場規模、企業規模別の市場占拠率、ランキングなどが掲載されています。(目次例: 2018年版)
以下に紹介するタイトルは、医薬品産業に関する代表的な調査・レポートです。ここで紹介する資料の出版者名を手がかりにして、このほかの調査・レポートを探すことができます。
国立国会図書館オンラインのキーワード欄に、調べたいキーワードに加えて出版者名を入力し、資料種別を「図書」と「雑誌」に絞り込んで検索してください。
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『製薬企業の実態と中期展望』
(国際商業出版 年刊 【Z43-1106】)
製薬企業の経営指標および新薬開発動向を分析しています。世界の製薬企業の開発トレンドも掲載しています。(目次)
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『製薬国内企業の新・事業ポートフォリオ戦略』(富士経済 年刊)
国内の製薬企業の市場動向、年商・医薬品売上高、開発品目数等が掲載されています。外資系企業についての類書として、『製薬外資企業の新・事業ポートフォリオ戦略』(富士経済 年刊)があります。
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『一般用医薬品データブック』(富士経済 年刊)
一般用医薬品について主要薬効領域ごとの市場動向が掲載されています。(目次例: 2020 no. 1、2020 no. 2)
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『バイオシミラー・オーソライズドジェネリックマーケティング戦略』(富士経済 年刊)
ジェネリック医薬品および長期収載品について、企業情報、市場動向、将来予測などが掲載されています。なお、2020年までのタイトルは「ジェネリック医薬品・バイオシミラーデータブック」です。(目次例: 2020 no. 1、2020 no. 2)
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『医療用医薬品データブック』(富士経済 隔年刊)
医療用医薬品の主要薬効領域について、各々の市場動向を明らかにしたものです。(目次例: 2018-2019 no. 1、2018-2019 no. 2、2020-2021 no. 3、2018-2019 no. 4、2018-2019 no. 5、2018-2019 no. 6)
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『製薬企業のマーケティングパワー分析』(TPCマーケティングリサーチ 不定期刊)
国内・外資系製薬企業の営業戦略について分析した資料です。(目次例: 2016年)
このほか、医薬品産業について調べるための資料には、以下のようなものがあります。
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『MR白書 : MRの実態および教育研修の本調査』
(MR認定センター 年刊 【Z74-F883】)(目次)
- 『製薬企業のR&D戦略』(TPCマーケティングリサーチ 年刊)(目次例: 2019)
- 『製薬企業の提携戦略』(TPCマーケティングリサーチ 年刊)(目次例: 2017)
- 『レセプト事務のための薬効・薬価リスト』(社会保険研究所 年刊)
- 『薬価基準のしくみと解説』(薬事日報社 隔年刊)(目次例: 2018)
- 『医薬品原薬・中間体の市場分析調査』(TPCマーケティングリサーチ 隔年刊)(目次例: 2018年)
- 『メディカル・ライフサイエンスケミカルの現状と将来展望』(富士キメラ総研 3年に1回刊)(目次例: 2019年)
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『医薬品企業〇〇社の組織図』(シード・プランニング 4年に1回刊)
〇〇には数字が入ります。(目次例: 2016年)
- 『最新医薬品業界の動向とカラクリがよ~くわかる本』(秀和システム 不定期刊)
- 『最新薬局業界の動向とカラクリがよ~くわかる本』(秀和システム 不定期刊)
- 『先端医療・ライフサイエンス研究市場データブック』(富士経済 不定期刊)(目次例: 2020年)
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『バイオスタートアップ総覧 : The directory of biotech startups in Japan 2021-2022』
(日経BP 2021 【DL483-M50】)
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『メディカルエンジニアリングのスマート化・フロー化の最新動向 2020』
(富士経済 2020 【DL533-M176】)
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『医薬品マーケティングにおける市場・売上予測と戦略策定』
(技術情報協会 2019 【DL533-M18】)(目次)
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『バイオ医薬品の開発と市場』
(シーエムシー出版 2018 【DL533-M30】)(目次)
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『ジェネリック医薬品パーフェクトBOOK 改訂2版』
(南山堂 2018 【SD81-L235】)
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『遺伝子治療薬の将来展望 2017年版』
(シード・プランニング 2017 【DL533-L375】)(目次)
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『細胞創薬・ドラッグディスカバリー関連市場の最新動向と将来展望 2017』
(富士経済 2017 【DL533-L355】)(目次)
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『医薬品原薬・中間体製造の開発と市場』
(シーエムシー出版 2017 【DL533-M4】)(目次)
2. 専門雑誌・新聞
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『国際医薬品情報』
(国際商業出版 月2回刊 【Z19-1024】)
医薬品マーケティングの情報専門誌です。国内、海外の医薬品のマーケティングに関する情報とその評価が掲載されています。
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『日経バイオテク』
(日経BP 隔週刊 【Z18-1525】)
国内外のバイオテクノロジー分野のニュースを扱った専門誌です。医薬品、診断薬、食品、農林水産、環境の分野別ニュースのほか、バイオ産業の動向、事業戦略、研究開発状況、行政動向に関する分析を行っています。
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『ミクス』
(ミクス 月刊 【Z19-1396】)
医薬品の営業、マーケティングを中心に開発・生産・流通、企業の業務評価などが掲載されています。毎年秋増刊号で、「医薬ランキング」が特集されます。(目次)
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『Drug magazine』
(ドラッグマガジン 月刊 【Z4-571】)(目次)
ドラッグストア、薬局・薬店、調剤薬局、医薬製造・卸業に関する記事が掲載されています。別冊として、3月に 「最新 薬業・医療・医薬品・健康食品(サプリメント)・企業 ALL DATA&RANKING」、夏に『最新医薬品産業ランキング』
(ドラッグマガジン 年刊 【Z72-M364】)(目次)が刊行されています。
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『月刊ジェネリック』
(アズクルー医療情報編集室 月刊 【Z74-E215】)
後発医薬品業界の情報誌です。業界ニュース、人事情報、新薬紹介が掲載されています。厚生労働省の関連統計のほか、「後発医薬品の使用状況に関する調査分析」、「ジェネリック医薬品使用割合」などの統計が掲載されています。
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『日経ドラッグインフォメーションプレミアム版』
(日経BP 月刊 【Z74-B430】)
最新の医薬品情報と薬局経営に関する情報を提供する月刊誌です。薬剤師のスキルアップをはかる実践的な記事のほか、薬局のマネジメントに関する最新情報や、薬務・医療行政の動向も掲載されています。
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『薬事日報』
(薬事日報社 週3回刊 【Z87-20】)
薬業関係者を対象に、医薬品、化学薬品、衛生材料、医療用品、化粧品などについて幅広く解説しています。
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『薬事ニュース』
(薬事ニュース社 週刊 【Z87-220】)
医薬品製造、卸、小売業者、薬育機関などを対象とする専門新聞です。
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『薬局新聞』
(薬局新聞社 月2回刊 【Z87-205】)
薬局・薬店経営者を対象として、製薬業・卸売業の動向、経営技術、医薬品情報を紹介しています。
3. 国立国会図書館オンラインで検索するには
ここに紹介する以外の資料は、国立国会図書館オンラインで検索することができます。タイトルや編者・出版社名に含まれるキーワードから探してください。キーワードには、「医薬品」、「薬局」、「薬剤」、「製薬」、「薬事」、「ジェネリック」などがあります。「統計」、「調査」などのキーワードを追加して絞り込むこともできます。
ここでは、国立国会図書館分類表(NDLC)による分類や国立国会図書館件名標目表(NDLSH)
による件名から検索する代表的な方法を紹介します。
分類
これらの分類記号に、必要に応じてキーワードを追加して検索します。
図書
- 医薬品、農薬品(化学工業) DL533
- 医薬品(医療・公衆衛生) EG237
- 小売業 DH468 薬局を含みます。
雑誌
- 薬学 ZS51
- 工業(統計)(日本) ZD62
- 製造業(統計)(日本) ZD65
件名
「医薬品工業」、「一般用医薬品」、「後発医薬品」、「医薬品」、「薬業」、「薬局」などが代表的な普通件名として挙げられます。「医薬品工業」は特に有用な件名です。
また、Web NDL Authorities(国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス)の分類記号検索において「NDLC」を選択し、図書の分類記号として紹介している「DL533」、「EG237」などで検索をすると、医薬品産業に関するそのほかの普通件名を探すことができます。
科学技術・経済情報室で開架しているタイトル検索する
キーワード「棚:SD81a」と所蔵場所「科学技術・経済情報室」を掛け合わせて検索します。
4. インターネット情報源
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厚生労働統計一覧
(厚生労働省)
「医薬品・医療機器産業実態調査」、「薬事工業生産動態統計調査」、「衛生行政報告例」などの医薬品産業を調べる際に有用な一次統計が掲載されています。
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医薬品・医療機器
(厚生労働省)
「医薬品等安全性関連情報」、「医薬品等回収関連情報」などの行政情報のほか、薬事・食品衛生審議会・部会の答申、報告書、議事録が掲載されています。
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地方厚生(支)局ウェブサイト内:「保険医療機関・保険薬局の指定一覧」
各厚生局管内の保険薬局の指定一覧が掲載されています。各地方厚生(支)局のウェブサイトは、厚生労働省ホームページ内地方厚生(支)局所在地一覧
に掲載されています。
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日本医薬品卸売業連合会
「データ集」のページに、日本医薬品卸売業連合会の会員構成員数・本社数の推移や卸販売対象別の医薬品販売額などのデータが掲載されています。企業名一覧も掲載されています。
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IQVIAソリューションズ ジャパン
「トップライン市場データ」のページに、四半期ごとの医薬品の売上データが掲載されています。
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日本製薬工業協会
「ニュースルーム」>「刊行物」のページに日本および海外の医薬品関係の統計をまとめた「DATABOOK」が掲載されています。
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国立医薬品食品衛生研究所
「医薬品・医療機器」のページに、海外の規制機関、国際機関による医薬品安全性情報を分析し、日本語の概要などを付した「医薬品安全性情報」が掲載されています。
このほか、医薬品産業に関するインターネット情報源として、以下のようなものがあります。
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日本無機薬品協会
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日本薬剤師会
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日本チェーンドラッグストア協会
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日本ジェネリック製薬協会
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全国配置薬協会
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全日本医薬品登録販売者協会
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医薬品マスター検索
(診療報酬情報提供サービス)
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バイオインダストリー協会