化学産業について調べるには(統計・名鑑・インターネット情報源等)

ここで取り上げる化学産業は、日本標準産業分類外部サイトの中分類16「化学工業」におおむね該当します。無機化学工業製品、有機化学工業製品、石油化学製品、油脂加工製品、石けん、洗剤、塗料、化学肥料などを取り扱います。

化学産業を調べるための資料には、以下のようなものがあります。
【 】内は当館請求記号です。請求記号が記載されていないものは、版によって請求記号が異なります。資料ごとの所蔵を調べるには、国立国会図書館サーチでタイトルを入力して検索してください。
『資料名』(書誌情報)の後ろに*が付いている資料は、国立国会図書館サーチの書誌詳細画面に目次があります。

1. 統計資料、名鑑類、調査・レポート等

  • 経済産業省生産動態統計調査外部サイト
    経済産業省の基幹統計です。鋼工業の生産・出荷・在庫、原材料、労務などに関する項目が調査されています。化学産業については、「化学肥料・石灰及びソーダ工業製品月報」や「石油化学製品月報」などの調査があり、調査結果は経済産業省ホームページ内経済産業省生産動態統計調査外部サイトで公開しています。年報は『経済産業省生産動態統計年報. 化学工業統計編』(経済産業省 年刊 【Z41-479】)として刊行されています。

  • 『化学品ハンドブック』(重化学工業通信社 年刊)*
    化学製品の業界動向や生産能力について解説しています。また、化学企業関連データ、製造プロセス系統図、統計なども掲載されています。

  • 『ファインケミカル年鑑』(シーエムシー出版 年刊 【Z43-556】)*
    ファインケミカル産業の業界動向を解説しています。需給動向、輸出入動向や、各化学製品についてシェア、生産、需要、価格などが掲載されています。巻末に関係団体名簿が付されています。

  • 『ケミカルビジネス情報MAP : すぐわかる化学業界』(化学工業日報社 年刊)*
    図表を使用し、化学製品の基礎知識、生産状況、生産各社の動向などを解説しています。

  • 『日本の石油化学工業』(重化学工業通信社 年刊 【Z43-1183】)*
    石油化学工業の業界動向を幅広く解説しています。関連会社・研究所・技術移転リストが付されています。

  • 『石油化学工業の現状』(石油化学工業協会 年刊 【Z43-732】)*
    日本の石油化学工業の現況について、図表を中心に簡潔にまとめています。業界動向や統計、国内石油化学コンビナートの現況などが掲載されています。石油化学工業会加盟企業リストが付されています。

  • 『塗料・塗装白書』(コーティングメディア 年刊 【Z74-H187】)*
    塗料・塗装業界の動向をまとめています。建築塗装、自動車塗料、鋼構造物塗装、船舶用などの市場について概況とトピックスが掲載されています。

  • 『塗料製造業実態調査』(日本塗料工業会 年刊 【Z17-1682】)*
    塗料業界の現状をまとめています。企業について、資本金、売上高、生産数量、出荷数量・金額、従業員数などが掲載されています。

  • 『界面活性剤等統計年報』(日本界面活性剤工業会 年刊 【Z3-2356】)*
    界面活性剤および原材料の生産、出荷、在庫量、輸出入実績などの統計が掲載されています。

  • 『○○○○○の化学商品』(化学工業日報社 年刊)
    亜硝酸ソーダや液体アンモニアなど1万数千種以上の化学商品について、性状、用途、製造業者、生産、価格、適用法規などが掲載されています。五十音順索引、英語名索引、CAS番号索引が付されています。タイトル中の「○○○○○」には収録される化学商品の数が入ります(例: 『17524の化学商品』【PA2-R1】)。

  • 『新化学インデックス』(化学工業日報社 年刊 【Z43-1193】)
    現在、日本で製造・流通している化学工業の主要化学品について、化審法化学物質番号、CAS番号、用途、製造業者、輸入業者などが掲載されています。製造業者住所録、販売業者住所録が付されています。

  • 『内外化学品資料』(シーエムシー出版 年刊)
    化学品の品目ごとに商品リスト、需給統計、業界動向、価格、海外メーカーの生産能力などが掲載されています。収録品目は、シーエムシー出版外部サイトホームページ内「内外化学品資料」のページに掲載されています。

このほか、化学産業について調べるための資料には、以下のようなものがあります。

このほか、化学工業に関する調査・レポート類としては以下のようなものがあります。

  • 『ケミカルメーカーのR&D戦略調査レポート』(TPCマーケティングリサーチ 1-2年に1回刊)*
  • 『界面活性剤の市場分析と各社の事業戦略』(TPCマーケティングリサーチ 1-2年に1回刊)*
  • 『機能性塗料市場・グローバル展開と将来展望』(富士キメラ総研 2-3年に1回刊)*
  • 『肥料・土壌改良材の市場動向分析調査』(TPCマーケティングリサーチ 不定期刊)*
  • 『微粉体市場の現状と将来展望』(富士キメラ総研 不定期刊)*
  • 『バイオケミカル・脱石油化学市場の現状と将来展望』(富士キメラ総研 不定期刊)*
  • 『環境・エネルギー触媒関連市場の現状と将来展望』(富士経済 不定期刊)*
  • 『ケミカルメーカーのライフサイエンス事業戦略調査』(TPCマーケティングリサーチ 不定期刊)*
  • 『潤滑剤関連市場の現状と将来展望』(富士経済 不定期刊)*
  • 『ファインセラミックス材料・製品市場の展望 2021年』(富士経済 2021 【DL551-M7】)
  • 『界面活性剤の開発と市場』(シーエムシー出版 2020 【DL537-M6】)*
  • 『セラミック材料市場の現状と将来展望 2019』(富士経済 2019 【DL551-M5】)*
  • 『化学系ベンチャー企業要覧 2019年』(TPCマーケティングリサーチ 2019 【D4-M332】)

2. 専門雑誌・新聞

『資料名』(書誌情報)の後ろに**が付いている資料は、雑誌記事索引の採録誌です。国立国会図書館サーチで目次を検索できる場合があります。

  • 『ENN : engineering network』(重化学工業通信社 月2回刊 【Z71-E883】)
    プラント業界の専門誌です。国内・海外の化学・鉄鋼・発電プロジェクトに関するニュース、業界動向、統計が掲載されています。毎年8月号にプラント会社業績に関する特集として「WORLD CONTRACTORS DATABOOK」が掲載されます。 『ENN : engineering network』公式ページ外部サイト

  • 『ファインケミカル』(シーエムシー出版 月刊 【Z14-1260】)**
    化学業界の専門誌です。ファインケミカル分野や機能性中間体についての技術動向、市場規模、メーカー動向、価格などを取り扱っています。 『ファインケミカル』公式ページ外部サイト

  • 『化学工業日報』(化学工業日報社 日刊 【Z87-12】)
    化学業界の専門新聞です。内外の業界動向を幅広く取り扱っています。

  • 『石油化学新聞』(石油化学新聞社 週刊 【Z87-233】)
    石油化学業界の専門新聞です。内外のニュースや有力企業の動向、市況などを取り扱っています。

  • 『塗料報知』(塗料報知新聞社 旬刊 【Z87-29】)
    塗料関係の内外のニュース、生産実績などの市場動向や有力企業の動向が掲載されています。

このほか、化学産業について調べるための専門雑誌・新聞には、以下のようなものがあります。

3. 国立国会図書館サーチで検索するには

ここに紹介する以外の資料は、国立国会図書館サーチで検索することができます。タイトルや編者・出版者名に含まれるキーワードから探してください。
ここでは、国立国会図書館分類表(NDLC)による分類や国立国会図書館件名標目表(NDLSH)による件名から検索する代表的な方法を紹介します。

分類

これらの分類記号に、「化学工業」、「石油」、「樹脂」、「有機」などのキーワードを掛け合わせて検索できます。詳細検索で「NDLC」の欄に分類記号を入力して検索してください。

図書

  • 化学工業 DL481
  • 化学工業(日本) DL483
  • 化学工業(外国) DL488
  • 無機化学工業 DL495
  • 石油・石炭化学工業 DL511
  • 化学肥料 DL521
  • 染料・顔料 DL524
  • 油脂・塗料 DL525
  • 合成樹脂・可塑物 DL528
  • その他の有機化学工業 DL537

雑誌

  • 化学・化学工業 ZP1
  • 化学工学 ZP5
  • 無機化学工業 ZP8
  • 有機化学工業 ZP11
  • 石油化学工業 ZP29
  • 石炭化学工業 ZP31

件名

「化学工業」、「化学製品」、「化学工場」、「塗料製造業」、「油脂工業」、「窒素工業」、「化学工業」、「無機化学工業」、「ガス化学工業」、「酵素工業」、「発酵工業」、「高圧化学工業」、「有機化学工業」、「香料製造業」などが代表的な普通件名として挙げられます。
Web NDL Authorities(国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス)の分類記号検索において「NDLC」を選択し「DL481」、「DL495」、「DL511」などで検索をすると、化学産業に関するそのほかの普通件名も探すことができます。

4. インターネット情報源

このほか、化学産業について調べるためのインターネット情報源には、以下のようなものがあります。

関連するレファレンス事例(レファレンス協同データベース)へのリンク

関連情報