電子展示会 本の万華鏡

第12回本の万華鏡 紙の上の旅・人・風俗-江戸の双六(すごろく)- 上がり

2013年2月27日
リサーチ・ナビ本の万華鏡第12回 紙の上の旅・人・風俗-江戸の双六(すごろく)―>上がり

上がり

 
 絵双六は明治時代以降にはこれまでのものに加え、文明開化を題材にした双六、教育双六(明治5年の学制発布以降に教育目的で発行された双六)、のりもの双六、国会を題材にした双六(「国会議員双六」【憲政資料室収集文書 1238】など)、戦争双六などさらに多彩なものが作られるようになりました。また、印刷技術が従来の木版印刷から、耐久性のある活版印刷等に代わり、双六を大量に印刷することが可能になりました。
 出世双六は明治時代になると、身分にかかわらず努力や才能で出世することも可能になったため、上りがこれまでの長者から、大臣や大学総長や洋行(外国への留学)などに変化しました。また、教育双六には、学校で学ぶ知識が盛り込まれているだけでなく、1マス目の(3)「善悪道中寿語録」のような道徳的な要素は受け継がれています。 やがて、明治末期頃からは少年少女雑誌が多く刊行され、双六はその付録として人気となります。その内容は、教訓的なものから外国や宇宙への冒険を題材にしたものなど幅広く、子どもたちはそこから知識を学び、また未知の世界への夢をふくらませました。
 戦後は、テレビの普及やテレビゲームの登場など娯楽の多様化により、双六で遊ぶ機会は急速に減りました。店頭などで見かけることは少なくなりましたが、子ども雑誌の付録などとして現在でも楽しまれています。

 

 

参考文献

 

  • 江戸の遊戯 : 貝合せ・かるた・すごろく / 並木誠士著 ; 花林舎編 京都 : 青幻舎, 2007.7 【GB374-H52】
  • 絵すごろく : 生いたちと魅力 / 山本正勝著 東京 : 芸艸堂, 2004.1 【KD958-H34】
  • 幕末・明治の絵双六 / 加藤康子, 松村倫子編著 東京 : 国書刊行会, 2002.2 【KD958-G664】
  • 絵すごろく展 : 遊びの中のあこがれ / 東京都江戸東京博物館編 東京 : 東京都江戸東京博物館, 1998.2 【KD958-G295】
  • すごろく. 2 / 増川宏一著 東京 : 法政大学出版局, 1995.7 【KD958-E403】
  • 双六 : 伝統的な日本の遊び / 小西四郎, 寿岳章子, 村岸義雄著 東京 : 徳間書店, 1974 【KD958-12】
  • 図説江戸の学び / 市川寛明, 石山秀和著 東京 : 河出書房新社, 2006.2 【FB13-H29】
  • 江戸の料理と食生活 : 日本ビジュアル生活史 / 原田信男編著 東京 : 小学館, 2004.6 【GD51-H55】
  • ことば遊びの文学史 / 小野恭靖著 東京 : 新典社, 1999.4 【KF145-G25】
  • 百物語の怪談史 / 東雅夫[著] 東京 : 角川学芸出版 ; 東京 : 角川グループパブリッシング (発売), 2007.7 【KG745-H114】

 



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