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第151回常設展示 本の中の「おりがみ」

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第151回常設展示 本の中の「おりがみ」

キーワード:折紙;おりがみ;Origami;紙細工  カテゴリ:芸術・言語・文学 件名(NDLSH):折紙  分類(NDC):754.9

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平成19年12月20日(木)〜平成20年2月19日(火)

はじめに

寒い冬は外に出るのがおっくう…。そんな日は、暖かい部屋で折り紙を楽しんでみてはいかがでしょうか。
折り紙なんて、子どもの遊びでしょ?という方は、ぜひ今回の常設展示をご覧になってください。「紙を折る」ことは、私たちの日常生活に深いかかわりがある のです。熨斗袋から数学まで、単なる遊びとしてのイメージを超え、折り紙の歴史と現代における活用法を切り口として、折り紙の持つ奥深さや便利な一面を披 露します。
また、「国際派」という方には、Origamiをご紹介します。文化や習慣が異なる国々で活躍する折り紙をご覧いただけます。
それでは、当館所蔵の雑誌や図書から、様々な折り紙の世界をお楽しみください。

『幼稚園法二十遊嬉』・『秘伝千羽鶴折形(複製版)』・『子供風俗』より

『幼稚園法二十遊嬉』・『秘伝千羽鶴折形(複製版)』・『子供風俗』より

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

資料をご覧になる場合のご注意

  • 展示資料には1〜21までの通し番号を、パネルにはA〜Kまでのアルファベットをつけています。
  • 本文中【 】内の記号は、国立国会図書館の請求記号です。
  • 【YDM】【YD】から始まる請求記号の資料は、マイクロフィッシュまたはマイクロフィルムでの閲覧となります。展示期間中のご利用も可能です。
  • 書誌事項の最後に、近デジとあるものは、国立国会図書館ホームページ内「近代デジタルライブラリー」で、国立国会図書館デジタルコレクションとあるものは「国立国会図書館デジタルコレクション」で画像をご覧いただけます。
  • 記事を引用するに当たっては、原文をそのまま引用しましたが、新字・旧字の判読が困難な文字及び変換が困難な文字については、新字で記述しています。
  • 表示機能の関係で、各言語のアクセント記号等は省略してあります。

第1章 折り紙の歴史

折り紙の始まりはどのような形だったのでしょうか。紙は古くから、祭礼や儀式などに使われていました。そこから折り紙や切り紙の技術が発展してきたと言われています。遊びとしての折り紙も徐々に広まって、江戸時代には折り鶴の本が出版されています。明治以降も折り紙の世界はますます広がり、複雑で独創的な作品も作り出されるようになりました。古典的なものも廃れることなく、折り紙は今も子どもから大人まで親しまれています。
第1章では、日本の折り紙について時代を追って資料をご紹介します。

■ 折り紙の起源について

「紙を折る」という行為自体は、製紙技術が伝来し紙を使うようになった当初から行われていたと想像できます。紙は貴重なものであったので遊戯としてではなく、信仰的なものや贈り物の包装などに使うために折られていたようです。江戸時代になると、武家社会の秘伝であった儀礼折り紙が町人社会などにも広まり、寺子屋や遊里などでも折り紙遊びが行われていたようです。

◆A. 包結記 / 伊勢貞丈(安斎)編 ; 屋代弘賢(輪池)校
京都 : 津逮堂
【YDM68679】 近デジ
『包結記』は江戸中期の故実家伊勢貞丈によってまとめられた包みと結びに関する礼法書です(本書の出版年は不明)。古くから、金品を贈るときには和紙に包む習慣がありました。この礼法は折形(おりかた)と呼ばれ包むものによって様々な形があり、現在の熨斗(のし)袋などにもその面影を見ることができます。

◆B. 欄間図式 3巻 / 大岡隼人
江戸 : 須原屋茂兵衛[ほか1名], 享保19(1734)
【YD-古-3937】
欄間の装飾デザイン集です。下巻に折り紙を図案にしたものがあり、鶴、奴さん、舟などが見えます。

欄間図式 3巻

 

 

◆1. 小袖模様雛形本集成 第二巻 当流七宝常磐ひいなかた
東京 : 学習研究社, 1974 元禄5年-正徳元年刊の複製
【W162-7】
1700年ころの衣裳デザイン集です。こちらも図案に折り鶴が使われています。

◆C. 今様三十二相 逢た相 / [三代]豊国
松林堂
【本別7-262】国立国会図書館デジタルコレクション
半身の美人を描いた揃物の一枚で、着物の模様に折り鶴が描かれています。

今様三十二相 逢た相

 

◆D. 百人一首絵抄 八十四番 俊恵法師 / 一陽斎豊国
佐野喜
【寄別2-3-2-1】国立国会図書館デジタルコレクション
折り鶴を折っている様子が描かれており、膝元には紙で折った箱も見えます。

 

百人一首絵抄 八十四番 俊恵法師

 

◆2. 秘伝千羽鶴折形 / 魯縞庵義道一円〔ほか〕著
東京 : 日本折紙協会, 1991.5
【W162-56】
現存する最古の遊戯折り紙本といわれる『秘伝千羽鶴折形』(寛政9年(1797)刊)の複製です。ここでいう千羽鶴は、一枚の紙に切込みを入れて、数羽の鶴のくちばしや羽などをつなげたまま折ったものです。49種の折り方が、狂歌とともに掲載されています。図は展開図と完成図で折り方の解説はほとんどなく、実際に折るのはなかなか難しそうです。

 

秘伝千羽鶴折形

 

■ 折り紙の普及〜明治

明治以降になると、洋紙が製造されるようになったことで紙の入手が容易になり、折り紙もさらに一般的になりました。幼稚園や小学校などの教育にも取り入れられ、西洋の折り紙の影響も受けて題材の種類も増えていきましたが、一方で破れにくい和紙を使った江戸時代の複雑な折り紙は徐々に衰退し、子どもの遊びの側面が顕著になってきました。

◆3. 折紙図説 / 佐野正造編
東京 : 良明堂〔ほか〕, 明治41(1908).9
【YDM204389】近デジ
前編「遊戯的折方」(48種)と後編「禮式的折方」(39種)の二部に分けて解説しています。「幼稚園、小學校、師範學校、高等女學校及び一般家庭の参考用」と対象は幅広く、折り方は実際に折れるよう順を追って書いてあります。山折り谷折りという言葉は出てきませんが、図には今と同じ点線が使われています。

◆E. 子供風俗(小供風俗) / 宮川春汀画
東京 : 秋山武右衛門, 明治29(1896)
【寄別2-9-1-7】国立国会図書館デジタルコレクション
浮世絵師、挿絵画家として活躍した宮川春汀が、手鞠やおはじきなど子どもの遊びを描いたシリーズのうちの一枚です。「折りもの」という題で女の子たちが折り紙遊びをしている様子が描かれています。

 

子供風俗(小供風俗)

 

 

◆4. 小笠原流諸式折紙標本 / 平岡善吉著
大阪 : 坂上朝日館, 明治44(1911).3
【YDM11979】近デジ
儀礼折紙のほうも種類が増えて、作法に関する実用書の類が出版されていました。今で言うマナーブックのようなものでしょうか。折り方の解説はほとんどありませんが、それぞれ実際に折った見本が添付されています。

◆F. 小国民 第五年第二号 明治26(1893).1 / 学齢館〔編〕
東京 : 不二出版,1999 (復刻版)
【Z79—B54】
児童向けの雑誌「小国民」にはこの号から約三年間集中して、読者からの投稿等による折り紙の折り方が載っています。この「紙蟹」はなかなか複雑なもので、「『どうしても分からぬ』の一言を以て廃棄せず、辛抱して蟹となるまで幾回も試みられたし」と記者も分かりやすく伝えるため苦労した様子が窺え、最後には「大きに御苦勞様」とあります。その後の号には伝統的な兜や紙筐、折紙福助七変化、少し変わったところでは袋鼠(カンガルー)などの題材があります。

左から順に、16p、15p、14p

小国民 第五年第二号 明治26(1893).1 / 16p小国民 第五年第二号 明治26(1893).1 / 15p小国民 第五年第二号 明治26(1893).1 / 14p

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■ 折り紙で創作〜大正から現代

大正時代には「自由」を重視する教育が唱えられ、模倣性の強い折り紙は創造する力を阻害するとして批判されることもありました。それに対して模倣の上に創造があるという主張や、伝統的なものを折るだけでなく、今までになかった新しい折り紙を創りだす人々も出てきました。その後も折り紙の普及は続き、現在では、折り紙団体も各種存在し高度な技術の研究が行われたり、実用から子供用、芸術的なものまで折り紙の本は数え切れないほど出版されています。

◆5. 児童の手工 / 藤岡亀三郎著
東京 : アルス, 大正11(1922)
【YD5-H-263.3-179】近デジ
手工教育の理論から具体的各種教材や製作法まで書かれた本です。「工夫の余地が乏しい」と従来の折り紙の欠点を指摘し、「折った後でも自由に鋏で、補正してよい」「其の模様なども、自由に意匠するべきである」などと述べています。 ◆6. 化学者槌田龍太郎の意見 / 槌田竜太郎著 ; 槌田敦,槌田劭編
京都 : 化学同人, 1975
【PA19-3】
著者は、入手困難だった分子模型を折り紙で作成したのがきっかけで、折り紙の名人になったそうです。「模倣と独創」と題して、折り紙を例に模倣から独創への移り変わりについて述べています。三角形の紙で創作した三弁のあやめや、足のある折り鶴が載っています。 ◆7. ビバ!おりがみ / 前川淳作 ; 笠原邦彦編・著
東京 : サンリオ, 1983.2
【Y78-6550】
「最小単位の形」をもとに反復したり組み合わせたりして「設計する」という手法で作られた折り紙の本です。伝統的な折り紙に対しても、数学的な分析を行っています。題材は、悪魔やフランケンシュタインなど斬新なものがあります。


第2章 あなたの知らない折り紙

「私、不器用だから。」
こんな大人のセリフと共に、幼い頃には誰もが親しんだ折り紙も、その興味が次第に薄れてきてしまう方が多いようです。
しかし、折り紙の楽しみ方は、美しく手の込んだ作品を作ることだけではありません。1枚の紙を「折る」ことで自在に変化させ、その過程や、変わった姿を楽しむ。毎日が同じことの繰り返しと感じる現代人にとって、折り紙は、私たちの暮らしに変化を感じさせてくれる貴重な手段なのかもしれません。折り紙には、私たちが考える以上の魅力があるのではないでしょうか。
第2章では、実用性のあるものから思わず顔がほころんでしまうものまで、折り紙の意外な活用法に焦点を当ててみたいと思います。

■ プロフェッショナル折り紙

2007年2月から3月にかけて東京都写真美術館で開催された、第10回文化庁メディア芸術祭では、折り紙がデザインモチーフとされました。折り紙は、今や芸術作品と考える方も多くいます。まずは、単なる「遊び」の域を超えた折り紙作品をご紹介します。

◆8. をる no.8 1995.春 / 双樹舎〔編〕
東京 : 双樹舎
【Z11-2603】
そのままインテリアとして飾れそうな作品の数々がひしめく、「折り紙と折る文化を考える」季刊誌です。巻末には折り方の解説集がついている作品もあるため、実力に合わせてチャレンジすることができます。付録として紙も綴じこんであり、折り紙愛好家には、まさにいたれりつくせりです。 ◆9. G. よく飛ぶ立体折り紙ヒコーキ / 戸田拓夫著
東京 : 二見書房, 1999.11
【KB311-G110】
誰もが作ったことのある折り紙作品の代表としては、紙飛行機が挙げられるでしょう。なかなか遠くに飛ばせずに、悔しい思いをした方も多いと思います。航空宇宙工学に基づいた「高記録を生む10の条件」を参考に、もう一度、幼い頃の闘争心を燃やしてみてはいかがでしょうか。「折り紙ヒコーキ競技会」のルールも、詳しく解説されています。
■ 折り紙の活用

折り紙は、様々な場面で活躍しています。折り紙には脳の活性化を促す効果があるとされ、介護やリハビリの手段として利用されています。また子どもたちには、小学校の「総合的な学習の時間」に、手先の器用さや創造的に考える力を育む方法として利用されています。その他、こんなところにも折り紙が活用できます。

◆10. 折り紙で数学 / 堀井洋子, [数学教育協議会]折り紙サークル著
東京 : 明治図書出版, 2005.9
【FC88-H335】
折り紙の第一歩「折ることとは何か」から始め、折り紙で数学を楽しむ方法を紹介しています。多角形、多面体の性質や黄金比など、苦手だった数学も、折り紙を使うともっとよく理解できるのかもしれません。まずは、「鶴」を数学的な視点から眺めてみましょう。 ◆11. すてきな奥さん 11巻7号 付録 2000.7 / 主婦と生活社〔編〕
東京 : 主婦と生活社
【Z6-3449】
新聞紙やチラシを工夫して、料理や掃除に活用した技を「紙ワザ」として紹介しています。身近なところにある紙を折るだけで、こんな便利な道具に変身してしまいます。これぞ「主婦の知恵」でしょうか。
■ 折るっておもしろい

「ミウラ折り」をご存知でしょうか。宇宙構造物の設計家である三浦公亮氏が考案した、大きな紙を効率的に折る方法の1つです。特に地図の収納に活用されていますが、もともとは宇宙開発計画の発表用に考案されました。ここでは、特徴のある折り方によって生まれた作品をご覧いただきます。

◆H. 夢と遊び / 河合隼雄, 山田太一共同編集
東京 : 岩波書店, 1997.7
【GB61-G20】
本書中の伊部京子著『折り紙の夢と遊び』で、ミウラ折りの折り方が紹介されています。 ◆12. 富士山 / ゼンリン製作部編
北九州 : ゼンリン, 2000.3
【YG29-Z-222】
ミウラ折りは、登山をされる方にはお馴染みの地図の折り方かもしれません。富士山頂では、地図もぱっとクールに広げたいものです。ミウラ折りは、それを可能にしてくれます。
(地図室所蔵資料です。OPACで検索される際は「地図」にチェックにを入れてください) ◆13. お札deおりがみ公式『ターバン野口』のつくりかた / いそにしまさお著 ; ピロ,長谷川洋介監修
東京 : 宝島社, 2007.3
【Y78-H7827】
「ターバン野口」とは、ターバン(頭に巻く布)を身に着けた野口英世のことです。千円札を工夫して折ることで、ちょっと意外な野口英世の姿を見ることができます。他にも、ほっかむり姿の樋口一葉や、湯上がり姿の福沢諭吉などに、思わず笑みがこぼれてしまいます。プレゼントやお守りにもなる、と本書では紹介されています。
■ みんなの折り紙

折り紙なんて女の子の遊びだぜ、という考え方があるかもしれませんが、それはもう古いようです。折り紙を使った少年向けの「バトル」ゲームが登場したり、デザインや色に凝った紙飛行機遊びが注目されるなど、少年たちも折り紙を使った遊びに夢中です。

◆14. ウルトラマンとかいじゅうたち
東京 : 小学館, 1999.11
【Y6-M99-177】
ページを抜き取れば、そのまま折り紙になる「おりがみぶっく」シリーズの1つです。あらかじめ装飾された専用の紙を線に沿って折ると、男の子が大好きなヒーロー、ウルトラマンができあがります。何にでも変身できる無地の紙とは違った楽しみ方ができます。
(国際子ども図書館所蔵資料です。東京本館ではご利用いただけません。OPACで検索される際は「所蔵館」を『全館』または『子ども』に合わせてください。)


第3章 「折り紙」から“Origami”へ

“Origami”はすでに国際語として世界に浸透しています。しかし、その起源については、はっきりしたことは分かっていません。日本起源説のほかに、紙が発明された中国説やスペイン説などがあり、議論が分かれるところです。第3章では、日本以外の地域に伝わる「折り紙」文化と、折り紙を通した国際交流について見ていきます。

■ 世界の折り紙

現在では世界各国で折り紙協会が創設されており、国際会議も開催されています。当館にはアメリカ、フランス、ポーランドなど、様々な国の折り紙本が所蔵されています。試しに、OPACで「origami」を検索されてみてはいかがでしょうか。

◆15. おりがみ 18巻8号 通巻第204号 1992.8
東京 : 日本折紙協会
【Z11-725】
パハリータ( "Pajarita" )とはスペイン語で「小鳥」の意。日本で言えば「折り鶴」にあたる、伝統的折り紙です。スペイン折紙協会のシンボルマークにもなっています。 ◆I. 韓国伝統の美-紙工芸展:図録 / 富士美術館学芸課編
富士宮 : 富士美術館, 〔1988〕
【KB16-E201】
日本より先に中国から紙製法が伝わったとされる韓国、やはり紙工芸が盛んなようです。祖先崇拝儀式(祭祀=チェサ)と先祖供養儀式(茶礼=チャレ)では紙を折って作った“紙榜”(チバン)と呼ばれる位牌を使用するそうで、これが韓国の折り紙の起源とも言われています。写真の色紙財布に代表されるような実用的な折り紙とともに、子どもの遊びとしての折り紙も行われていたようです。 ◆16. Origami e natale / a cura di Luigi Leonardi
Sommacampagna : Demetra, 1993
【KB311-A97】
イタリアの折り紙教本。近頃は日本でもクリスマスにサンタクロースやもみの木を折り紙で折るようですが、イエスの誕生劇まで再現しているところがヨーロッパならではですね。 ◆17. COET ’91, proceedings of the first International
Conference on Origami in Education and Therapy
/ John Smith, editor.
Birmingham : British Origami Society, 1992
【FC65-A60】
イギリス折紙協会主催の、教育と治療における折り紙の役割に関する国際会議議事録です。世界各国における折り紙の教育・治療的効果の研究が報告されています。
※資料は紹介できませんが、ドイツのゲルマン国立博物館やザクセンフォークアート美術館には、1810-20年ごろに折られたと思われる、騎士や馬の折り紙が収められているそうです。
■ 日本の折り紙教育、実はドイツ産?

みなさんは子供の頃、幼稚園や保育園で折り紙を習いませんでしたか?日本の幼稚園教育に折り紙を取り入れるきっかけを作ったのは、「幼児教育の祖」と呼ばれるドイツの教育者フレーベルです。彼は幼児の創造性を重視し、単純な形体の遊具を推奨しました。その中に折り紙が含まれていたのです。フレーベルは折り紙を幾何学的認識のために役立てようとしたらしいのですが、日本ではそのような考え方は定着しませんでした。

◆18. Der Kindergarten :
Handbuch der Frobel'schen erzeihungsmethode, spielgaben und beschaftigungen /
nach Frobels schriften und den schriften der Frau B. v. Marenholtz-Bulow bearb. von Hermann Goldammer ;
mit beitragen von B. von Marenholtz-Bulow

Berlin : C.G. Luderitz'sche verlagsbuchhandlung, C. Habel, 1874-1879
【271.5-G561】
当館所蔵の資料はベルリンで出版された第三版です。14種類の折り紙が図と共に掲載されています。本書は2巻本で、第2巻を展示しています。

◆J. 幼稚園法二十遊嬉 / 関信三編
東京 : 青山堂, 明治12(1879).3
【YDM48563】近デジ
東京女子師範学校付属幼稚園初代監事(園長)である関は、フレーベルの著作にある「Falten(折り紙)」を「摺紙(「しょうし」または「たたみがみ」)」と訳しました。

◆19. 小国民 第五年第二十一号 明治26(1893).11 / 学齢館〔編〕
東京 : 不二出版,1999(復刻版)
【Z79-B54】
こちらの記事では、日本の伝統的折り方の一つとして知られる帆掛け舟(だまし舟)を紹介していますが、この折り方は、『折るこころ : 折り紙の歴史』(「主要参考文献」参照)によるとフレーベル以前の資料には見られないそうです。しかも、折り方の途中で二そう舟の形になったところのみ「これ古(いにしえ)より伝わる法にて面白からず」と書かれています。二そう舟より折り進んだ帆掛け舟(だまし舟)は、輸入品だったのでしょうか。

 

小国民 第五年第二十一号 明治26(1893).11 / p48p48

 

■ ふたたび海を渡り・・・

現在、様々な国や地域で折り紙が行われています。南米では、日本人移住者たちによって伝えられ、また欧米でも各国の生活や宗教に基づき、新たな折り紙が生まれました。海外協力隊の活動でも折り紙は積極的に取り入れられ、現地の方々に喜んで受け入れられているようです。1枚の紙から生み出されるコミュニケーションの輪。次に海外へ行くときは、折り紙を持っていくのもおもしろいかもしれません。

◆K. “日本文化の「折り紙」はすでに国際語です。”/ 小林一夫
外交フォーラム 東京 : 都市出版, 13巻4号 通巻第140号 2000.4 p.10-11
【Z1-440】
青年海外協力隊の研修では、なんと折り紙講座があるそうです。また、小林氏によると15で紹介した「パハリータ」は、日本の「だまし舟」を少し変形させたものだとか。もしかすると400年前に渡欧した支倉常長ら遣欧使節団が伝えたのではないか…との見解を述べています。とすると、19の資料が示すものは…? ◆20. “厳寒のモンゴルの熱い3日間”
クロスロード / 国際協力機構青年海外協力隊事務局編
東京 : 国際協力機構青年海外協力隊事務局,40巻462号 2004.6 p.74-75
【Z24-195】
青年海外協力隊による日本文化紹介フェスティバルの模様。柔道、コンピュータグラフィックなどとともに折り紙も体験セミナーも行われました。折り紙教室は当初予定されていなかったのですが、「どこで教えているのか」といった問合せが多く、教えて欲しいと遠くから訪れるおばあさんもいらっしゃったため、急遽開催されたそうです。 ◆21. おりがみ:4か国語テキスト / 日本折紙協会編
東京 : 日本折紙協会 1980
【KB311-G119】
「Origami」は世界共通語ですが、世界にはまったく折り紙を知らない人もいるかもしれません。そんなとき、何と言って説明すればよいのでしょう。
折り紙は、中国語では「折纸手工 zhézhī shōugōng」、韓国墊語では「Jongie Jupgi・チョンイ・チョプキ」というそうです。ドイツ語では「faltpapier ・ファルトパピーヤ」、フランス語では「pliages (en papier)・ プリィアージュ (オン パピエ)」。さらに具体的な折り方まで説明したいという方には、各国語訳の付いた、こんな折り紙教本はいかがでしょうか。


主要参考文献

折り紙全書 / 河合豊彰著
東京 : 主婦と生活社, 1974
【KB311-25】
伝統折紙 : 日本のこころ / 本多功著
東京 : 日貿出版社, 1969
【KB311-4】
折るこころ : 折り紙の歴史
龍野 : 龍野市立歴史文化資料館, 1999.10 (龍野市立歴史文化資料館図録 ; 23)
【KB311-G107】
折り紙の幾何学 / 伏見康治, 伏見満枝著 増補新版
東京 : 日本評論社, 1984.11
【KB311-75】
伊勢貞丈「包結記」:復刻. 1(翻刻・現代語訳集) / 伊勢貞丈[原著] 荒木真喜雄著
京都 : 淡交社, 2007.4
【GD1-H192】
桑名の千羽鶴 : 一枚の紙から数羽の鶴を折る『千羽鶴折形』より / 大塚由良美編著
東京 : リバティ書房, 1987.12
【KB311-E5】
特別展-折り紙-展示目録 : 1990 / 玉川学園教育博物館編
町田 : 玉川学園教育博物館, 1990.6
【KB311-H6】
朝鮮の子どもの遊び博物館 / 韓丘庸著 ; 姜孝美画
大阪 : 東方出版, 2001
【G85-G89】
折り紙遊びの歴史的側面と幼児教育における現代的意味(特集「遊びと学習」) / 福井晴子
保育学研究 41巻1号 2003 p.36‐43
【Z41-42】
明治中期の折り紙事情-雑誌『小国民』を中心にして / 岡村 昌夫
かたち・あそび 通号 8 1997.08 p..85-98
【Z11-2185】
バラと折り紙と数学と / 川崎敏和著
東京 : 森北出版, 1998.9
【KB311-G95】
高齢者のリハビリ折り紙 : おしゃべりしながら、リラックスして…コミュニケーションのヒントと注意事項つき / 小林一夫著
大阪 : ひかりのくに, 2004.5 (高齢者ふれあいレクリエーションブック ; 5)
【KB311-H7】
介護潤す芸術・遊び:アクティビティ・ケア
朝日新聞[東京] 2007.8.18 朝刊24面
【Z81-1】)

*配列は解説順

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