外務省文書(MF:Library of Congress 編纂)

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憲政資料室 作成

資料群名(英語)
Archives in the Japanese Ministry of Foreign Affairs, 1868-1945
資料形態
マイクロフィルム
数量
2,164巻
主言語
日本語
主な内容
  • 明治、大正年代文書(文書の略号:MT) Reel 1~804
    本省と在外公館との間の往復文書(1896~1925)。「外務省記録」として分類編綴済みの文書を撮影したもの。下掲Checklistには、門-類-項-号の分類記号が付されている。
  • 昭和期文書(文書の略号:S) Reel S1~722
    本省と在外公館との間の往復文書(1926~1945)。「外務省記録」として分類編綴済みの文書を撮影したもの。下掲Checklistには、門-類-項-号の分類記号が付されている。
  • 未分類文書(文書の略号:UD) Reel UD1~52
    撮影時に「外務省記録」として分類編綴されていなかった文書。
  • 特別研究(文書の略号:SP) Reel SP1~185
    執務用に作成され、印刷配付された調査資料(活版、謄写版)
  • 松本忠雄関係文書(文書の略号:PVM) Reel P1~76
    松本忠雄が外務参与官(1933.12~1936.3)、外務政務次官(1938.6~1941.1)在職中に重要文書の写しを作成し、保管していたものを、死後外務省に譲渡されたもの。終戦時焼失した文書の欠落を相当程度補うもの。
  • 伝記資料(履歴資料)(文書の略号:BM) Reel BM1~6
    「外務省職員一覧表」(1923~1944)、「外務省職員録」(1940~1944、1950)、ほか。
  • 極東国際軍事裁判関係資料(文書の略号:IMT) Reel WT1~94
    国際検察局(IPS)が接収した証拠書類の中から外務省関係の文書を選択して撮影したもの。
  • 条約文書(文書の略号:R、MJ、CJ、TR) Reel TR1~13
    条約原本の複写
  • 電報(文書の略号:なし) Reel TEL1~164
    外務大臣と在外使節との間の来往電(1873~1926)
旧蔵機関名
外務省
歴史
外務省文書は、1946年1月頃からワシントン・ドキュメント・センター(WDC)により接収され、また、GHQ/SCAP国際検察局(IPS)により借用(外務省の主張)された。これらの文書は極東国際軍事裁判(いわゆる東京裁判)に証拠として使用されたものを除き、ワシントンに送られ、中央情報局(Central Intelligence Agency, CIA)と米国国立公文書館のアレキサンドリア(バージニア州)の連邦文書センター(Federal Records Center)で保管された。外務省は、極東国際軍事裁判の判決言渡直後から文書の返納を求め、さらに、1949年5月には1946年にWDCにより接収された文書の返還を求めた。その結果、IPSの文書の一部(39点)は返還され、米国に送られた文書も1951年10月米国政府内で外務省文書を保有する関係機関間でマイクロフィルムに撮影後、返還することが合意され、1952年秋までにCIAからマイクロフィルム撮影の済んだ102箱が外務省に返還された。連邦文書センターにあった文書も、同年12月以降に返還された。しかし、極東国際軍事裁判に提出された証拠資料のうち裁判所に証拠(Exhibit)として採用された外務省文書(50点)については、米国国立公文書館長が、原本を保管することにより極東国際軍事裁判文書の一体性を損なわず維持することが他の同裁判参加国に対する米国政府の責任であると主張したため、返還されず、代わりに国防総省の費用で1952年12月までにマイクロフィルム7リールが作成され、外務省に提供された。
外務省では、CIAからの102箱の文書の返還を受けて、直ちに1952年11月時点での未返還文書リストを作成し、国務省に返還を求めた。国務省は連邦文書センター、アレキサンドリアの陸軍省高級副官部文書課、CIA外国文書課に照会し、リストの資料ごとに「探索中」、「返還済み」、「CIAにあり」、「議会図書館にあると思われる」、等のコメントを付けて返答した。外務省はその後も粘り強く文書の返還を求め続け、1955年には日ソ中立条約の原本が東京の米陸軍の語学学校で見つかり、日本側に返還された。(それ以降、米国から文書の返還があったかは明らかでない。)
* 以上の記述は、IPSによる文書の借用とその返還要求に関する外務省文書綴「軍事裁判に対する資料提供及び証明関係雑件 検察団の資料要求関係(返納方要求関係を含む 自昭和17年1月至昭和24年3月」(「日本の政府文書及び検閲出版物」中のMJ 68『接収外務省記録目録』のマイクロフィルムに含まれている)、Confidential U.S. State Department Special Files, Japan 1947-1956(憲政資料室所蔵 LOT) Reel 32 コマ番号 794以下及びFirst Supplement 1946-1966(同 LOT2) Reel 4 コマ番号 694以下に収められている外務省文書の返還に関する国務省文書による。
一方、このマイクロフィルムは、極東の国際関係に関する今後の研究のための資産とすべく、このような接収を免れた外務省の文書から選択したものと国際検察局(IPS)が借用した証拠書類中の外務省文書やその他の資料(検察側証拠)を、米国議会図書館の提案により同館写真複製部と国務省が1949年4月から1951年夏にかけて東京で撮影したものである。
受入
このマイクロフィルムは米国議会図書館から販売されている。当館では、1971-1977年度及び1996-1997年度に購入した。
検索手段
  • Checklist of Archives in the Japanese Ministry of Foreign Affairs, Tokyo, Japan, 1868-1945: Microfilmed for the Library of Congress, 1949-1951/Compiled by Cecil H. Uyehara. Library of Congress, 1954.外部サイト(憲政資料室内備付冊子目録)
    米国議会図書館作成目録
  • 『明治大正期 外務省文書目録』現代史研究会 1979 (研究資料 第2集)(憲政資料室備付冊子目録)
    上掲Checklistの邦訳。
  • 『外務省文書目録(稿)』太平洋戦争史研究会 1974 (太平洋戦争史研究資料(四))(憲政資料室備付冊子目録)
    上掲Checklistの明治大正期を除く部分の邦訳。
  • 米国議会図書館所蔵の『外務省現存記録目録』外務省大臣官房文書課 1947(憲政資料室所蔵 MOJ 58 Reel 1は欠)
    「外務省記録」として分類編綴済みの明治大正期文書と昭和期文書の目録。マイクロフィルム化された文書について、リール番号が欄外に書き込まれており、文書のマイクロフィルム化の有無を確認するのに便利である。
原資料の所在
外交史料館
関連資料の所在
  • Records of Former German and Japanese Embassies and Consulates, 1890-1945(議会官庁資料室所蔵 YD-176 T179)
    アメリカ歴史協会マイクロフィルム化プロジェクトにより作成され、米国国立公文書館から刊行されているマイクロフィルム。米軍が接収したドイツの青島、漢口、横浜の領事館、日本のウィーン公使館、ベルリン大使館等の文書等を収録。日本語文書としては、「外務省記録」中の赤十字国際委員会代表の各地の俘虜収容所視察の報告書送付に関する昭和17~19年の文書(Reels 76-77)、1939年の外務省通商局の電信綴「独乙品積出の件(往電)」(Reel 72)、在独大使館文書[帝国大使館通報部『経済週報』37号(1942.9.21)(Reel 69)、41号(1942.10.19)、44号(1942.11.9)(Reel 71)、「対独物資要求改訂表 昭和18.5.15」、「在留居留民関係(独語)」、崎村茂樹問題文書(伯林内務事務所 佐藤彰三作成)(Reel 70)、「昭和十八年度第四期分機密金精算書」(伯林内務事務所 佐藤彰三 1944.3.20)、「戦争遂行上重要ナル発明ニ関スル日独協定関係綴込」(以上Reel 74)]、パリの満鉄欧州事務所文書(Reel 71)、駐ドイツ武官事務所文書 [昭和12.11.20調製『大本営陸軍部処務規程』『大本営陸軍部幕僚業務分担規定』『大本営陸軍部執務要領』、「大谷修少将日記 昭和18年1月~9月」(以上Reel 69)、ドイツ駐在武官の東京の陸軍との間の電信(Reels 70, 73, 74)、カワキタ・シロウ1945年手帳(1945.7.11まで記載あり)(Reel 76)]、横浜正金銀行ベルリン支店文書、厚和(フフホト)総領事館『放送情報日報』(Reel 72)、三菱重工株式会社名古屋航空機製造所書類(Reel 73)、在伊満洲国公使館文書 [満洲国情報紹介宣伝資料の寄贈に関する文書、「羅馬政治外交日誌 1940.1~4」(Reel 77)、『写真に観る若き満洲』、満洲帝国外務局調査処調製のソ連関係の調査資料(以上Reel 78)] など雑多な文書が収録されている。米国国立公文書館のサイトのオンライン複写申込ページ: How to Obtain Copies of Records外部サイトでアメリカ歴史協会戦史研究委員会作成のFinding Aid(PDF版)を見ることができる("microfilm"タブを選択し、"Search & Browse NARA's Microfilm Catalog"にT179を入力して検索)。
  • アジア歴史資料センター外部サイト