極東軍(Far East Command)は、1946年12月11日の統合参謀本部指令(JCS 1259/27)に基づき、1947年1月1日に極東軍総司令部一般命令第1号によりマッカーサー司令官の下に設置された。これにより、日本、韓国、琉球、フィリピン、マリアナ諸島、小笠原諸島に駐留する各米軍は、極東軍の下に統合された。極東軍の任務には、日本占領の支援、全域における民政・軍政府の活動、極東の軍事的な安全の維持、米国外交の支援、フィリピンにおける米国の軍事的責務の履行、緊急事態への対応が挙げられた。 極東軍は、特に旧敵地の占領の長期化が戦略上必要となったことにかんがみて、あくまで終戦直後の時期につき暫定措置として設置するものとされ、設置に際し、組織も既存の太平洋陸軍の組織を改編したにすぎず、総司令部のスタッフの交替もなかった。統合軍であり、陸軍、海軍、空軍の部隊を隷下に置いた。1957年6月30日に廃止。極東軍の公式史として、The Far East Command: 1 January 1947 -- 30 June 1957. (1957)がある。