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台湾銀行ノ基礎ヲ強固ナラシムルノ方策

収載資料:国立公文書館所蔵公文別録 85 ゆまに書房 1997.5 173-179 当館請求記号:YC-98
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台湾銀行ノ基礎ヲ強固ナラシムルノ方策
昭和2年7月19日 閣議決定

第一 台湾銀行カ多額ノ欠陥ヲ擁シ其ノ基礎ノ安定ヲ欠クニ至リタルハ畢竟其ノ本来ノ使命ヲ逸脱シ放漫偏倚ノ貸出ヲ敢テシタルカ為ニ外ナラス故ニ今後ニ於ケル同行ノ営業方針ハ本来ノ使命タル台湾ニ於ケル産業資金ノ供給ヲ以テ中心トシ其ノ余力ヲ以テ南支南洋ニ於ケル外国為替業務ニ当ラシムルヲ至当ナリト認ム
第二 台湾銀行ノ資産ニ包蔵スル欠陥ニ対シテハ左ノ方法ニ依リ之カ補填ノ資源ヲ求ムルヲ適当ナリト認ム
(一)資本金ヲ三分ノ一ニ減少スルコト
(二)諸積立金ヲ取崩スコト
(三)震災手形中震災手形処理委員会ノ議ヲ経テ相当債務額ノ免除ヲ受クルコト
(四)台湾ノ金融機関ニ対スル資金融通ニ関スル法律ニ依リ融通ヲ受ケタル金額中特別融通損失審査会ノ決定ヲ経テ相当債務額ノ免除ヲ受クルコト
第三 台湾銀行ノ将来ニ於ケル経営ニ関シテハ前記第一ノ方針ニ則リ左ノ改善ヲ加フルノ要アリト認ム
(一)内地ニ於ケル貸出ハ之ヲ為ササルコト
(二)内地市場ニ於ケル「コール」ノ吸収ハ之ヲ為ササルコト
(三)店舗ノ縮少廃止ヲ行フコト殊ニ倫敦支店及紐育出張所ニ対シテハ其ノ規模ヲ縮少スルコト
(四)店舗ノ縮少廃止、役員行員ノ減員等ニ依リ極力経費ノ節約ヲ図ルコト
第四 台湾銀行ノ整理ハ鈴木商店関係貸出ニ対スル回収ノ程度如何ニ依ル処甚大ナルヲ以テ特ニ同行内ニ整理部ヲ設ケ其ノ組織ヲ充実シ厳重ナル監督ヲ加フルノ要アリト認ム尚今後同店ニ対シ一切ノ貸増ヲ為ササルハ勿論ナリトス
第五 台湾銀行ノ主要債務タル「コール」ノ処置ニ付テハ台湾銀行調査会ニ於テ具体的成案ヲ得ル迄暫定的ニ之カ返済ノ猶予ヲ得ツツアルノ状態ナルカ此際本問題ノ解決ヲ遂クルハ同行ノ基礎ヲ強固ナラシムル所以ナルヲ以テ速ニ台湾ノ金融機関ニ対スル資金融通ニ関スル法律ニ依リ資金ヲ融通シテ之カ返済ヲ為サシムルハ最モ必要ナル措置ナリト認ム
第六 台湾銀行券ノ保証発行ニ付テハ其ノ準備ヲ一層堅実ナラシムルノ要アリト認ム
第七 台湾銀行ニ関スル金融制度上ノ改正ニ付テハ金融制度調査会ノ調査ニ俟ツヲ以テ適当ナリト認ム
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