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帝国委任統治南洋群島ヲ国際無線電信条約ニ加入セシムル件

収載資料:郵政百年史資料 第8巻 郵政省編 吉川弘文館 1970 pp.219-221 当館請求記号:693.21-Y995y3
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帝国委任統治南洋群島ヲ国際無線電信条約ニ加入セシムル件
昭和2年7月20日 閣議決定

千九百十二年七月五日倫敦ニ於テ調印セラレタル国際無線電信条約加入国政府ハ同条約第十二条末項ノ規定ニ拠リ同条約ニ加入シタル殖民地属地又ハ保護国ノ全部又ハ一部カ一国ヲ形成スルモノトシテ基本国ト離レテ別箇ノ投票権ヲ獲得スルコトヲ承認セラレ帝国モ亦朝鮮台湾樺太及関東州租借地ノ為ニ包括シテ一個ノ投票権ヲ獲得シ本国ト併セテニ個ノ投票権ヲ有ス更ニ同条ハ将来新ニ殖民地属地又ハ保護国ノ加入スヘキ場合ヲ予想シ一政府カ其ノ殖民地属地又ハ保護国ノ為ニ条約ニ加入スルトキハ爾後ノ国際無線電信会議ハ此ノ殖民地属地又ハ保護国ノ全部又ハ一部ヲ以テ一国ヲ形成スルモノト看做スコトヲ決定シ得ヘキ旨規定セリ
而シテ千九百十二年ノ倫敦会議以後帝国ノ委任統治領トナリタル南洋群島ハ独逸領タリシ時代ニ於テハ本条約ニ加入シ居リタルモ帝国トシテハ今日迄加入手続ヲ執ルニ至ラス従ツテ条約適用ノ範囲外ニアリタリ之レ現行国際無線電信条約カ船舶通信関係ヲ規定セルニ止マリシ為外国船舶無線電信局トノ通信皆無ナル同群島ニハ事実上条約ヲ適用スル実益ナシト認メタルニ依ル然ルニ(一)近年同群島ニ於ケル無線電信局ノ拡張整備ト共ニ将来広ク国際通信ヲ取扱フニ至ルヘク(二)本年十月米国華盛頓ニ開催セラルヘキ国際無線電信会議ニ於テハ現行条約ノ範囲ヲ拡張シ一般無線電信技術上ノ問題ヲモ併セテ規定セントシツツアルヲ以テ帝国委任統治領南洋群島ヲ同条約ニ加入シ置ク実益ヲ生スルニ至リタルノミナラス又政策上ヨリ見ルモ(三)帝国ハ千九百十二年ノ倫敦国際無線電信会議ニ於テハ前記ノ如ク僅カニ二個ノ投票権ヲ承認セラレタルニ過キスシテ諸外国ニ比シ票決数著シク少ク権衝ヲ失シ居ルニ付機会アル毎ニ之カ増加ヲ計ル必要アルヲ以テ来ル十月ノ華盛頓会議ニ於テ投票権ノ増加ヲ承認セシムル前提トシテモ亦加入ノ必要アリト認メラル
就テハ茲ニ帝国委任統治南洋群島ヲ千九百十二年七月五日倫敦ニ於テ調印セラレタル国際無線電信条約第一六条ノ規定ニ依り同条約ニ加入方別紙ノ通英国政府ニ通告致度右閣議御決定ノ上御裁可奏請方然ルヘク御取計相成度此段申進候也
(七月二十日閣議決定、七月二十日枢密院可決、七月二十七日裁可)

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