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第2次食糧増産対策要綱

収載資料:農林行政史 第6巻 農林大臣官房総務課編 農林協会 1972 pp.535-538 当館請求記号:611.1-N955n4
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第2次食糧増産対策要綱
    昭和18年8月17日 閣議決定
 国民食糧確保ノ絶対的要請ニ応ジ食糧自給力ノ飛躍的増強ヲ期スル為国民全般ノ愈々昂揚セル増産熱意ノ下ニ既定諸方策ノ外更ニ左ニヨリ増産対策ヲ実施セントス
 一 土地改良事業ノ急速実施
  農地ノ改良事業ハ食糧増産ノ確実ナル基礎ヲ造成スルモノニシテ水稲ノ増収ハ勿論裏作ノ拡張改良亦之ニ依リテ実現セラレ国内食糧生産力増強ノ根幹トシテ最モ緊要適切ノ施設ナルヲ以テ此ノ際暗渠排水、客土、小用排水等ノ改良事業ヲ広範囲ニ亘リ急速ニ拡充実施セントス。尚急速完成シ得ル水田ノ造成ニモ努ムルモノトス。
  1 暗渠排水事業約四十万町、小用排水事業受益面積約六十万町(約三分ノ一ハ暗渠排水事業ニ伴フ)ヲ目途トシテ本年度内急速ニ拡充実施スルコト
  2 本事業ノ実施ニハ努メテ地元農業団体ノ活動ヲ促進シ諸般ノ手続ヲ簡易ナラシメ迅速ニ事業ノ進捗ヲ期シ得ル如ク措置スルコトトシ尚実情ニ応ジ農道ノ整備ヲモ実施スルコト
  3 本事業ノ国家的要請ニ応ジ大規模且急速ニ之ヲ完成スベキモノナルヲ以テ的確敏速ニ事業ノ遂行ヲ期シ得ル如ク特別ナル助成措置ヲ為ス等万全ノ方途ヲ講ズルコト
   尚事業ノ迅速ナル進捗ヲ図ル為必要ニ応ジ法制的措置ヲ講ズルコト
  4 農地開発事業ノ実施ニ付テハ既定計画ニ検討ヲ加へ急速ニ効果ヲ期シ得ルモノノ外ハ一時之ヲ中止スルヲ原則トシ農地開発営団ノ事業ニモ適当ナル調整ヲ加へ其ノ余力ヲ土地改良等ニ活用スルコト
  5 本事業ノ実施ニ必要ナル土管其ノ他ノ資材ノ確保ニ付テハ特ニ遺漏ナキ措置ヲ講ズルコト
 二 裏作ノ拡張改良
  土地改良ニ依リ裏作可能面積ヲ拡張シテ之ニ作付ヲ為スハ勿論苟モ裏作可能ノ耕地ニ付テハ地方ノ実情ニ即シ麦、春馬鈴薯等食糧作物作付ノ徹底的励行ヲ図ルモノトシ湿田利用ニ付テモ格段ノ措置ヲ講ゼントス
 三 土地利用ノ強化
  食糧農産物ノ増産ヲ目途トシ有ユル土地ニ付其ノ利用ヲ強化スル為実情ニ応ジ適宜ノ措置ヲ講ゼントス(農耕地ノ他用途転換ノ抑制、空荒地其ノ他有ユル土地ノ動員、不急作物ノ作付ノ抑止、桑園、果樹園、煙草作付地等ニ付食糧生産ヘノ転換活用ノ促進等)
 四 藷類ノ画期的増産
  藷類増産ニ関スル方策ノ強化拡充ニ格段ノ努力ヲ払ヒ特ニ左ノ諸点ニ努ムルモノトス(甘藷優良苗ノ急速ナル普及ヲ目途トシ特設育苗圃ノ設置ノ継続拡張、明春馬鈴薯ノ増産ニハ此ノ際特ニ重点ヲ置クコト、北海道ヨリノ種子用馬鈴薯ノ輸送ニ付特別ノ措置ヲ講ズルト共ニ各府県高冷地ニ馬鈴薯採種保護地ノ急速ナル拡張)
 五 優良種苗ノ確保普及
 六 農業労務動員ノ強化
  農業労力ノ確保ハ増産達成上ノ絶対要件ナルヲ以テ農村労力ノ他ヘノ転移ノ抑制、学徒ノ農業労務ヘノ動員強化等ニ付格段ノ方途ヲ講ゼントス
 七 農業技術指導態勢ノ刷新充実
  本件ノ実施二必要ナル予算措置ヲ講ズルモノトス
 備考
  一 方策ノ適確ナル実行ヲ期シ中央地方ノ連絡ヲ敏速緊密ナラシムルト共ニ随時現地ニツキテ其ノ実施ヲ査閲督励スル措置ヲ講ズルコト
  二 肥料、農機具等ノ供給確保ニ関シテハ別途適切ナル措置ヲ講ズルコト
  三 外地ニ於テモ本対策ニ即応シ別途食糧増産上適切ナル方策ヲ講ズルコト
  四 満洲国ニ於ケル食糧増産ニ付テハ内地人開拓用地ニ於ケル報国農場設置ノ拡充等日満両国提携シテ適切ナル方策ノ実施ニ努ムルコト
(1)増産目標
 (表省略)
  イ 小用排水実施量六十一万五、三〇九町ノ内十一万四、七八八町ハ暗渠排水ニ伴フ小用排水ナルヲ以テ米ノ増産量ハ見込マズ
  ロ 裏作面積ハ施行面積ノ十四.八パーセントニ相当ス
(2)主要資材
 (表省略)
  暗渠排水用陶管所要本数 二三、一二六、〇〇〇本
     〃   燃料石炭 三一、七八〇屯
     〃   〃 干薪 七、一九五、六〇〇〆
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