新造船に対する見返資金の貸出条件について

昭和24年8月2日 閣議了解

収載資料:昭和財政史 終戦から講和まで 第18巻 大蔵省財政史室編 東洋経済新報社 1982 p.364 当館請求記号:DG15-19

我国経済自立上緊急必要とされる外洋大型船建造の為に対日援助見返資金より融資することは承認せられたが(本年度約七〇億円)融資の条件(金利、貸付期間等)未決定の為船主は採算のみきわめがたたず、又市中金融機関との交渉についても難点があり新造船建造の具体化に多大の支障を生じている実情にあるから左記考慮の上至急海運に対する融資の条件を決定するよう御取運び願いたい。

一、対日援助見返資金より融資を仰ぐ船舶は他産業と異り専ら外国船との競争関係におかれるものでおり而も世界の海運国は外洋船に対しては低利、長期資金の供給等種々の助成策を講じているにかかわらず、現在我国は一切の助成策をとることの出来ない事情に鑑み、金利を年六分とせられたい。
二、船舶建造資金は長期に固定するから貸付期間は二十年、少くとも十五年とせられたい。
三、海運については対日援助見返資金は所要資金の半額となっているから、半額は一般市中金融機関よりの融資にまたざるを得ないが、市中金融機関の融資はその性質上長期の貸付を許さないから対日援助見返資金よりの融資は据置期間を少くとも三ヶ年認め、その期間内に市中金融機関よりの借入金に対する優先弁済を認められたい。
(参考資料等略)