昭和26年度予算編成に関する細目

昭和25年7月21日 閣議決定

収載資料:昭和財政史 終戦から講和まで 第18巻 大蔵省財政史室編 東洋経済新報社 1982 pp.106-107 当館請求記号:DG15-19

一、公共事業費の取扱
(1)公共事業費の範囲は国土の総合的開発保全に関するものに限ること。
(2)従て河川・砂防・道路・港湾(漁港を含む)・農林・土木・造林・都市討画・水道・住宅に関する経費の要求については経済安定本部に提出し同部において査定調整の上大蔵省に提出することとし、官庁営繕・厚生・文教・海上保安並びに各種調査等の経費については各省より直接大蔵省に経費の要求を提出すること。
(3)公共事業費の予算は見返資金によるものを除き予算作成前において事項別内訳を決定しこれを各所管省予算に計上する。但し予算実行上必要を生じた場合は各省所管の間において予算の移し替え措置を認むること。
(4)災害のためにする予備費的事業費は経済安定本部都所管に計上し、大蔵省と経済安定本部と協議の上その使用を決定し、各省所管に移し替え実行すること。
(5)公共事業費の予算実行に関する経済安定本部の認証は廃止すること。
(6)公共事業費の計画的施行を可能ならしめるため数カ年度を通ずる継続費の制度を考慮すること。
二、北海道総合開発行政費の取扱
北海遺開発庁の設置に伴い北海道の総合的開発に関する計画の調整は同庁が行うことになるが、これに関する予算の計上及び運用については左によること。
(1)北海道の総合的開発行政に関する経費の内公共事業以外のものについては従来の通り各省所管に計上し、北海道開発庁が施行の調整に当ること。
(2)北海道開発に関する公共事業費並びに之と密接なる関係を有する拓殖費は一応北海道開発庁の予算に計上する。
但し使用に際しては同庁の調整に従て各省所管に移し替えるものとすること。
(3)現在各省各庁に計上せられている北海道開発事業に関する人件費事務費は北海道開発庁の予算に計上すること。
三、人件費及び物件費等の取扱
(1)人件費の単価は最近の現給を基礎とすること。
(2)旅費については裁判・検察・警察関係のものを除き原則として標準予算額の五%を下らざる額を節減すること。
(3)物件費については左にかかげるものを除き標準予算額の一〇%を下らざる額を節減すること。
(イ)特別会計等の商品費
(ロ)裁判費・検察費・捜査費
(ハ)学校・試験研究所等における研究費
(ニ)病院療養所における患者費
(ホ)刑務所収容費及び作業費
(4)補助費・委託費についてもその内容に応じ右各号に準じて取扱うこと。
四、行政の簡素合理化
(1)統制事務の整理、機構の改廃等による人員の減少は当然であるが、その外各省各庁は厳に欠員の不補充を励行すること。
(2)新規人員の増加は振替及び治安維持等特別の事由によるものの外認めないこと。
(3)各種審議会・調査会・顧問参与等の制度を整理すること。
五、地方財政
(1)災害救助費の負担制度を改正すること。
(2)地方団体に対する既往の貸付金・元利補給・利子補給・水道費補助等を整理すること。
(3)地方団体に対する現行補助金を再検討する外、各省は地方財政平衡交付金の算定に必要な基礎資料を提出すること。