食糧自給態勢の急速強化に関する閣議決定事項

昭和25年7月31日 閣議決定

収載資料:食糧管理史 V 制度篇 各論(下) 食糧庁食糧管理史編纂室・統計研究会食糧管理史研究会編 統計研究会 1958 p.123 当館請求記号:611.31-Sy9576s-T

朝鮮における事態の進展等、最近における内外の情勢に鑑み、わが国における食糧の自給態勢を急速に強化するため、徹底した方策を講ずることが緊要である。
一 政府は、さしあたり主要食糧の生産量を一割増産することを目標とし、土地改良、災害防除、農業抜術の改良普及、優良種苗の普及その他緊急増産に関する諸施策を計画的かつ強力に推進するものとし、これと合せて、総合的食糧対策の一環として、水産食糧、畜産食糧等の増産についても、強力な施策を行うものとする。
二 右に関連して、他の政府諸施策についても、これを食糧増産に効果的に寄与し得るようにその運用に留意するものとする。
三 なお米麦に関する食糧管理制度は、現在のとおり継続するとともに、外国食糧をくり上げ輸入し、国民に安全感を与え得る程度の政府手持数量を常時保持するように措置するものとする。