昭和30年産米の集荷に関する件

昭和30年5月7日 閣議決定

収載資料:食糧管理史 V 制度篇 各論(下) 食糧庁食糧管理史編纂室・統計研究会食糧管理史研究会編 統計研究会 1958 pp.511-512 当館請求記号:611.31-Sy9576s-T

1 昭和三十年産米については、さしあたり、現行食糧管理法を改正することなく、事前売渡申込制をとり、従来の供出割当制に代えて、生産者の自主的売渡と生産者から委託を受けた集荷業者の活動促進を基調とした集荷方式をとる。
2 政府は、集荷業者の団体に集荷予定数量を示し、これに基いて集荷業者は生産者の売渡申込とその履行を促進するものとし、そのため集荷業者の集荷力の育成をはかる。
3 本制度の円滑かつ能率的な運営を図るため、都道府県知事、市町村長、集荷業者又はその団体その他関係機関をもつて構成する米穀売渡推進のための機構を設ける。
4 生産者の自主的申込を促進するため、申込時に買入代金の一部概算払を行う外、所得税の軽減を考慮する。
5 米価については、従来の諸奨励金を廃止するとともに価格差制度を検討することとし、別途措置する。