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ECtHR, European Court of Human Rights

欧州人権裁判所
ECtHR, European Court of Human Rights

設立及び目的
組織構成
情報源と主要刊行物
判例・裁判記録
欧州人権裁判所に関する情報
欧州人権委員会の資料

 

設立及び目的

1953年発効の欧州人権条約(European Convention on Human Rights)(ETS No.005)に基づき創設された、欧州人権条約の違反を理由とする訴えに応じる欧州評議会(Council of Europe, CoEまたはCE)の司法機関です。当事者である締約国は、欧州人権裁判所の最終判決に従う必要があります。最終判決は欧州評議会の閣僚委員会(Committee of Ministers)に送付され、その執行について閣僚委員会が監視します。

1998年までの申請は、欧州人権委員会(European Commission of Human Rights)での審査を経た後、欧州人権裁判所あるいは閣僚委員会において審理されていましたが、この年に欧州人権委員会は廃止され、司法システムはすべて欧州人権裁判所に一本化されました。(ETS No.155)

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なお、国際司法裁判所(International Court of Justice)やEUの機関である欧州裁判所(Court of Justice of the European Communities)とは別の機関です。

 

組織構成

欧州人権裁判所は、締約国の数と同数の裁判官(現在は47名)で構成されます。裁判官は、各締約国が指名する3名の候補者名簿の中から欧州評議会の議員会議(PACE)が選出します。任期は9年、再任は不可です。

 

書記局
Registry

技術スタッフや法律家、翻訳家で構成されており、欧州人権裁判所に管理、技術面での助力や法的な支援を提供します。

 

裁判所会議
Plenary Court

期間を定めて構成される小法廷(Chambers)を設置し、各小法廷の裁判長を選挙します。また、3年の任期で裁判所長(President)を1名と裁判所次長(Vice-President)を1-2名選任し、書記局長(Registrar)、書記局次長(Deputy Registrars)を選任します。

 

法廷

欧州人権裁判所は、提訴された事件を審理するため、単独裁判官による法廷(single-judge formation)、3名の裁判官からなる委員会(committees)、7名の裁判官からなる小法廷(Chambers)及び17名の裁判官からなる大法廷(Grand Chamber)を設けています。

単独裁判官

個人、非政府団体または個人の集団からの申立てを審理します。それ以上審理することなく決定できる場合には、受理できないと宣言することや事件目録から削除することができます。受理できないことを決定できない場合には、委員会または小法廷に付託します。

委員会

委員会は、個人、非政府団体または個人の集団からの申立てについて、全員一致の投票で次のことを行います。①それ以上審理することなく決定できる場合には、受理できないと宣言し、または事件目録から削除すること、②申立てを受理できると宣言すること、および事件の争点が既に確立した判例法の対象となっている場合には、本案に関する判決を行うこと

小法廷

単独裁判官、委員会による決定が行われなかった場合に、個人の申立ての受理可能性及び本案についての決定をします。また、国家間の申立ての受理可能性及び本案についての決定をします。このとき、個人の申立ての場合と異なり、受理可能性に関する決定は、分離して行います。

係属する事件が、欧州人権条約の解釈に影響を与えるような重大な問題を提起する場合や、欧州人権裁判所が以前に下した判決と一致しない決定をもたらす可能性がある場合には、大法廷へ管轄を委譲することができます。

大法廷

小法廷が管轄を委譲した場合、または当事者が大法廷での審理を請求し審査部会(panel)が受理した場合に、事件を審理して決定を行います。審査部会は大法廷の裁判官5名で構成されます。

そのほか、閣僚委員会から付託された問題や、閣僚委員会が要請する勧告的意見についての審理を行います。

 

欧州人権委員会
European Commission of Human Rights

1998年11月の第11議定書(ETS No.155)で組織再編がなされるまでは、欧州人権条約の実施機関として欧州人権委員会と欧州人権裁判所の2機関が設置されていました。各締約国からの1名ずつの委員で構成され、全委員が参加する委員会と7名以上の委員で設置される部(Section)で審理を行っていました。

 

情報源と主要刊行物

判例・裁判記録

HUDOC - European Court of Human Rights外部サイトへのリンク
欧州人権裁判所が提供する無料のオンラインデータベースです。1959年以降、現在までの欧州人権裁判所の判決・決定・助言的意見やプレスリリース、閣僚委員会決議、欧州人権委員会の認容決定(基本的には1986年以降)と公的報告(1963年以降)、係争中の訴訟に関する情報、主要な訴訟の要約を提供しています。
Publications of the European Court of Human Rights. Series A, Judgments and decisions
所蔵:(C2166-A1)vol.1-338(1960-1995年)
欧州人権裁判所の判例と決定を収録しています。
Publications of the European Court of Human Rights. Series B, Pleadings, oral arguments and documents
所蔵:(C2166-A2)vol.1-104(1960-1988年)
申立て、口頭弁論、ドキュメントなどの裁判資料をまとめて掲載しています。
Yearbook of the European Convention of Human Rights
所蔵:(A225-65)1968-1981(欠:1970年) / (Z61-B7)1982+
欧州人権条約の施行状況に関する年報です。判決リスト、人権委員会の決定、主要な判決の要旨などを収録しています。
Reports of Judgments and Decisions(R.J.D)
所蔵:なし
1998年以降の主要な判決、決定、助言的意見を記載している年報です。次のページで閲覧できます。
Judgments and decisions外部サイトへのリンク
Case-Law Information Note
所蔵:なし
特に関心の集まると思われる訴訟の要旨を掲載している月刊の刊行物です。基本的に、暫定版(provisional version)はその訴訟で用いられた言語で記載されており、あとから英語版、フランス語版が公開されます。次のページで閲覧可能です。
Case-Law Information Note外部サイトへのリンク
A Systematic Guide to the Case-Law of the European Court of Human Rights
所蔵:(C2225-A1)vol.1-4(1960-1998)
民間から出版される逐条判例ガイドです。

 

欧州人権裁判所に関する情報

Annual Reports
所蔵:なし
欧州人権裁判所の年次活動報告書です。組織構成や前年の活動、判例、統計についての情報を記載しています。刊行が開始された2001年以降の全ての年次報告を次のページで閲覧できます。
Annual Reports外部サイトへのリンク
Analysis of statistics
所蔵:なし
欧州人権裁判所の統計の概観や加盟国に関する情報を掲載しています。2006年以降を次のページで閲覧できます。また、欧州人権裁判所のStatistical Reportsのページでは、その他の統計に関する情報も併せて提供されています。
Statistical Reports外部サイトへのリンク

 

欧州人権委員会の資料

Decisions and reports
所蔵:(C225-A3)D.R.7(1977年10月), D.R.84-A(1996年3月)-D.R.94-A(1998年10月), Summaries and indexes 76-94
欧州人権委員会(European Commission of Human Right)の報告書です。

 

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