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閣議決定等の調べ方

閣議決定とは、閣議において、合議体としての内閣の意思決定として行われる決定をいいます。ここでは、閣議における決定等の案件処理について簡単に説明した上で、閣議決定等の調べ方について紹介します。なお、【 】内は当館請求記号です。

目次

1. 閣議とは
1-1. 閣議の手続き
1-2. 閣議案件
1-2-1. 閣議案件の種類
1-2-2. 閣議案件の処理
2. 閣議決定等を調べる
2-1. 年代別の調べ方
2-2. その他の調べ方
2-2-1. 図書館資料やインターネット情報から本文を探す
2-2-2. 閣議案件の種類別に本文を探す

 

1. 閣議とは

閣議は内閣が意思決定のために開く会議です。内閣法外部サイトへのリンク第4条に「内閣がその職権を行うのは、閣議によるものとする。」と定められており、行政府における最高の意思決定手続きに当たります。詳しくは、首相官邸ウェブサイトの内閣制度と歴代内閣外部サイトへのリンク『内閣制度百年史』国立国会図書館の所蔵情報へのリンク(内閣官房 2009 【AZ-332-17】)などを参照して下さい。

 

1-1. 閣議の手続き

閣議は内閣総理大臣が主宰し、内閣を構成する内閣総理大臣およびすべての国務大臣が出席します。具体的な閣議の手続きは、すべて慣例に委ねられています。現在は週二回(火曜日と金曜日)に、首相官邸(国会開会中は国会議事堂内)で行われています(定例閣議)。この他に重要な案件を急いで処理するための臨時閣議、閣議構成員を招集せずに緊急に案件を処理するために内閣事務官が署名だけを集める「持ち回り閣議」があります。閣議の概要は、その後、内閣官房長官が記者会見を通じて発表することになっています。

 

1-2. 閣議案件

内閣総理大臣は、閣議において内閣の重要政策に関する基本的な方針その他の案件を発議することができ、また各大臣は、案件の如何を問わず、内閣総理大臣に提出して、閣議を求めることができます。

1-2-1. 閣議案件の種類

首相官邸ウェブサイトの閣議案件のページ外部サイトへのリンクによれば、閣議案件には次のような種類があります。

(1) 一般案件
国政に関する基本的重要事項等であって、内閣として意思決定を行うことが必要なもの
(2) 国会提出案件
法律に基づき内閣として国会に提出・報告するもの
(3) 法律・条約の公布
国会で成立した法律又は締結された条約を憲法第7条に基づき公布のための内閣の助言と承認を行うもの
(4) 法律案
内閣提出法律案を立案し、国会に提出するもの
(5) 政令
政令(内閣の制定する命令)を決定し、憲法第7条に基づき公布のための内閣の助言と承認を行うもの
(6) 報告
国政に関する主要な調査の結果の発表、各種審議会の答申等閣議に報告することが適当と認められるもの
(7) 配布
閣議席上に資料を配布するもの

このほか、内閣による人事や叙位・叙勲の決定も案件として閣議にかけられます。

1-2-2. 閣議案件の処理

閣議案件の処理方法には次のような種類があります。

(1) 閣議決定
合議体である内閣の意思を決定するものについて行われる。
(2) 閣議了解
本来、ある主任の大臣の権限により決定しうる事項に属するものであるが、事柄の重要性にかんがみ、他の国務大臣の意向をも徴することが適当と判断されるものについて行われる。
(3) 閣議報告
主要な審議会の答申等を閣議に披露するような場合等に行われる。

どのような案件が閣議決定を要するかについては、国事行為に対する助言と承認、行政権の主体としての内閣の意思決定などが閣議決定によって行われています。一般的な意思決定については明示的な規定はほとんどありませんが、法律・政令などの中には、大臣が職責を果たす上で「閣議の決定を経なければならない」と明示的に規定されている場合があります(水資源開発促進法外部サイトへのリンクなど)。

 

2. 閣議決定等を調べる

閣議決定等は法令のように本文が『官報』等の資料にすべてが必ず掲載されるというものではありません。また、閣議決定等(閣議請議書)の本文は出版物ではなく行政文書に該当するため、国立国会図書館にも納本されません。比較的近年の閣議決定等は、内閣府または各省庁でデータベースとして利用できるとされていますが、一般には公開されていません。以下では、インターネット情報や出版物から閣議決定等の本文を調べる手段を以下に挙げます。

 

1910以前 1920 1930 1940 1950 1960 1970 1980 1990 2000以降
国立公文書館デジタルアーカイブ  
  「昭和前半期閣議決定等」  
  『閣議件名等目録』
  首相官邸HP

 

~1955年
国立公文書館デジタルアーカイブ外部サイトへのリンク(http://www.digital.archives.go.jp/index.html)
国立公文書館は、閣議関係の行政文書のうち、明治期から昭和前期の内閣に関する文書を綴った簿冊である『公文類聚』(1882年~1950年)、『公文雑纂』(1888年~1945年)、『公文別録』(1868年~1947年)、戦後の閣議と事務次官等会議の資料を開催日順に綴った『閣議・事務次官等会議資料』(1946年~)の移管を受けています。1955年までの文書は件名一覧が整備され、本文の画像がインターネット公開されています。詳細検索画面の「資料群階層」から『公文類聚』等は「行政文書>*内閣・総理府>太政官・内閣関係」を、『閣議・事務次官等会議資料』は「行政文書>内閣官房>内閣総務官室関係」を選択してブラウジングすることができます。なお、『公文類聚』【YC-15】と『公文別録』【YC-98】は国立国会図書館でもマイクロフィルムを所蔵しています。
1927年~1963年
国立国会図書館リサーチ・ナビ「昭和前半期閣議決定等収載資料及び本文」
昭和前半期(1927年から1963年まで)の閣議決定等の件名及び本文を国立国会図書館所蔵資料から採録して提供しています。詳しくは凡例を参照してください。
1964年~
『閣議及び事務次官等会議付議事項の件名等目録』国立国会図書館の所蔵情報へのリンク(内閣官房内閣総務官室 年刊 【AZ-332-1】【Z41-909】)
『閣議付議事項の件名等目録』国立国会図書館の所蔵情報へのリンク(内閣官房内閣総務官室 年刊 【Z41-909】)
閣議にかけられた案件の件名目録です。主要な閣議決定等は本文の内容も収録しています。すべての閣議決定等を網羅しているわけではありませんが、探しやすく、収録件数の多い資料です。
1997年~
首相官邸外部サイトへのリンク(http://www.kantei.go.jp/)
「政府の基本方針・計画等」外部サイトへのリンクのページに主要な閣議決定の本文が掲載されます。また、閣議外部サイトへのリンクのページには1997年10月以降の閣議案件が掲載されています。掲載された閣議案件には本文を含みませんが、近年の閣議決定等は所管官庁のウェブサイトに全文または概要が掲載されることがあります。

 

  • 所管官庁のウェブサイトや広報誌のバックナンバーを調べる
    官庁のウェブサイトや広報誌には、所管の閣議決定等の情報が載っていることがあります。
  • 関連業界の雑誌・新聞等のバックナンバーを調べる
    業界雑誌・新聞には、関連する閣議決定等の情報が載っていることがあります。また、特に話題性の高い閣議決定は、一般紙でも報道されることがあります。
  • 審議会等の答申や法律・告示、国会の資料などを調べる
    多くの閣議決定等は、審議会等の答申を受理するものであったり、そのまま法律や告示等になるものです。また、特に国会提出案件については、国会の資料を調査するのも有力な手段です。これらの調査方法については、「2-2-2. 閣議案件の種類別に本文を探す」を参照してください。
  • 『官報』国立国会図書館の所蔵情報へのリンク(国立印刷局 日刊 【CZ-2-2】)を利用する
    一部の閣議案件は、閣議の数日後、『官報』の資料欄に「閣議決定等事項」として掲載されます。官報の利用方法は、調べ方案内「官報(法令情報)の調べ方」を参照してください。
  • 『月刊ニューポリシー』国立国会図書館の所蔵情報へのリンク(研恒社政策情報資料センター 月刊 【Z2-733】)を利用する
    各省庁や研究機関・諸団体から入手した原資料を掲載する月刊誌です。閣議決定等に限らず、行政機関の情報を知る上で非常に有用です。
  • 国立公文書館を利用する
    国立公文書館は、上掲の1955年までのインターネット公開資料のほか、1950年代以降の『閣議・事務次官等会議資料』を所蔵しています。詳しくは、国立公文書館のウェブサイト外部サイトへのリンクを参照してください。
(1) 一般案件
最も調査が困難ですが、近年のものは、所管官庁のウェブサイトに全文または概要が掲載されることがあります。
例えば、平成23年11月11日に閣議決定された「平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法に基づく基本方針」は、環境省ウェブサイトに「報道発表資料」外部サイトへのリンクとして掲載されました。
(2) 国会提出案件
法律で国会に提出することが定められている年次報告書の類(白書)は、多くが出版物として頒布されており利用可能です。調べ方案内「白書」を参照してください。
例えば、平成22年6月1日に閣議決定された「平成21年度ものづくり基盤技術の振興施策」は、『ものづくり基盤技術の振興施策. 平成21年度』国立国会図書館の所蔵情報へのリンク(経済産業省 2010 【AZ-435-J24】)および『ものづくり白書』国立国会図書館の所蔵情報へのリンク(済産業調査会 【Z74-D617】)の2009年版として頒布されたほか、経済産業省ウェブサイト外部サイトへのリンクでも閲覧できます。
(3) 報告書以外の国会提出案件(主に答弁書)
衆参両議院のウェブサイトで閲覧することができます。リサーチ・ナビ「日本-議会資料」を参照してください。
(4) 法律案(内閣提出法案)
衆参両議院や行政機関のウェブサイトで閲覧することができます。リサーチ・ナビ「日本-議会資料」を参照してください。
(5) 法律・条約・政令
『官報』国立国会図書館の所蔵情報へのリンク(国立印刷局 【CZ-2-2】)として公布されます。詳しくは、調べ方案内「官報(法令情報)の調べ方」を参照してください。
(6) 報告
出版物の形態で頒布されることはあまりありませんが、インターネット等で広く公表されているものが含まれます。
例えば、平成23年10月4日閣議報告「一般職の職員の給与についての人事院の報告及び勧告」は人事院ウェブサイトの「人事院勧告」外部サイトへのリンクのページに掲載されています。
また、審議会等の答申については、調べ方案内「審議会等資料の調べ方」を参照してください。
(7) 配布
単独の出版物として利用可能なものがあります。
例えば、『月例経済報告』国立国会図書館の所蔵情報へのリンク(内閣府 【Z3-589】)が閣議配布資料がそのまま出版されます。
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