標高がわかる地図

標高を調べるには、地図上の標高数値や等高線、基準点、ケバ、段彩の着色や濃淡などの情報を利用する方法があります。このうち、最新の標高数値については、地理院地図外部サイト(国土地理院)で、地図の中心点の標高を表示することができます。

このページでは、国内の比較的縮尺の大きな地図から、標高がわかる地図をご紹介します。なお、当館所蔵資料の書誌には、等高線や基準点などの有無は原則として記録していません。

1. 標高が分かる地図の種類

1-1. 地盤高図

地盤高図は、国土地理院により、日本国内の主要な地盤沈下地域の詳細な地盤高(標高)情報の把握、地盤沈下観測施設の分布の記録を目的と して、1974年から刊行されています。地盤高線間隔主曲線1m(計曲線10m)で、基準点の記載があります。低地ほど表現が細かくなっており、一定の標高を超えると地盤高線は描かれず、また基準点も描かれないことがあります。

東京本館地図室で、平成30年1月5日現在、下記の資料を所蔵しています。

地盤高図が作成された区域や年代は、主題図名簿外部サイト(国土地理院)に紹介されています。

1-2. 二万五千分一地盤高および水防要図

二万五千分一地盤高および水防要図は、地理調査所(国土地理院の前身)により、1960年度から「水害予防対策土地条件調査」が事業化され、2万5千分の1「洪水地形分類図」と同「地盤高及び水防要図」として刊行されていました。
等地盤高線間隔1mで、基準点の記載があります。 低地ほど表現が細かくなっており、一定の標高を超えると地盤高線は描かれず、また基準点も描かれないことがあります。

東京本館地図室で、平成30年1月5日現在、下記の資料を所蔵しています。

1-3. デジタル標高地形図

デジタル標高地形図は、航空レーザ測量によって整備した「数値地図5mメッシュ(標高)」の標高データを用いて作成した陰影段彩図の上に2万5千分の1 地形図を重ねた地図です。
等高線の記載はありませんが、基準点の記載があります。標高に応じて段彩で描かれており、低地ほど表現が細かくなっています。

東京本館地図室で、平成30年1月5日現在、下記の資料を所蔵しています。

また、1:25,000デジタル標高地形図外部サイト(国土地理院)から、成果の一部を見ることができます。

1-4. 地形図

国土地理院発行の2万5千分1地形図や1万分1は、比較的縮尺が大きく等高線間隔も狭いので、標高を調べるのに便利です。また 同じ地域で異なる刊行年の地図を所蔵しているため、ある地点の標高の推移を調べることもできます。ただし平地の建物密集部では等高線が省略されていたり、判別が困難な場合もあります。
2万5千分1地形図は、等高線間隔主曲線10m(計曲線50m)、基準点の記載があります。
1万分1地形図は、等高線間隔主曲線2m(計曲線10m)(山地を含む図郭では4m(20m))、基準点の記載があります。

資料の紹介と請求方法については、日本の地形図のページをご参照ください。

1-5. 国土基本図

等高線間隔主曲線2m(計曲線10m)、基準点の記載があります。ただし、平地の建物密集部では等高線が省略されていたり、判別が困難な場合もあります。

資料の紹介と請求方法については、国土基本図のページをご参照ください。

1-6. 土地条件図

等高線間隔主曲線1m(計曲線5m)です。ただし地形分類などの情報に紛れ、判別困難な場合が多いです。また、一定標高を超えると強調された地盤高線は描かれないことが多くあります。まれに段彩があります。

資料の紹介と請求方法については、土地条件図のページをご参照ください。

2. 関連サイト

  • 地理院地図外部サイト(国土地理院)
    地図の中心点の標高等の情報を表示できます。また「標高・土地の凸凹」のメニューから色別標高図を地形図に重ね合わせて閲覧することができます。