ここでは、戦前、内務省が旧出版法(明治26(1893)年制定)に基づき検閲を行い、「安寧秩序妨害(禁安)」、「風俗壊乱(禁風)」に当たるとして発売禁止処分にした図書および小冊子等の検索方法について、説明します。
書誌事項末尾の( )内は当館請求記号です。
請求記号の末尾に*の記号がある資料は、東京本館人文総合情報室開架資料です。
当館の所蔵を調べる
- 『国立国会図書館所蔵発禁図書目録 : 1945年以前』 国立国会図書館収集整理部編
国立国会図書館 1980 (UP81-4)* 関西館総合閲覧室
図書および小冊子(雑誌も若干含む)2,186点を収録しています。内容は次のとおりです。
(1)戦後、内務省から米軍が接収し、昭和51(1976)年から昭和53(1978)年までに米国議会図書館から返還されたもの1,062点。(特501- で始まる請求記号のもの)
(2)昭和12(1937)年以降、内務省から移管された帝国図書館蔵のもの1,124点。
(特500- で始まる請求記号のもの、その他の請求記号のもの)
内務省保管書庫は関東大震災により焼失したため、(1)(2)とも大正12(1923)年秋以降に処分を受けたものです。 - 「国立国会図書館所蔵発禁図書目録追加リスト」(昭和63年8月時点)
上記の目録刊行後に発見されたもの12点のリストです。東京本館人文総合情報室開架の『国立国会図書館所蔵発禁図書目録 : 1945年以前』(UP81-4)に添付してあります。
*このほか、帝国図書館に昭和17(1942)年から昭和19(1944)年までに交付された図書のうち、内務省の検閲により削除処分とされた箇所のページを所蔵しています。
利用方法
国立国会図書館オンラインで検索し、申し込みます。電子化されている資料は、国立国会図書館デジタルコレクションでのご利用となります。
その他の参考資料
- 『禁止単行本目録』〔1〕(自明治21年至昭和9年) -3 (昭和16〜昭和19年)
内務省警保局編 湖北社 1976-1977 (発禁本関係資料集成 第1輯-第3輯) (UP81-2)*
〔1〕 自明治21年至昭和9年
2. 昭和10-16年
3. 昭和16〜昭和19年 - 『禁止出版物目録』 第1編(明治21年-大正8年) 内務省警保局編 〔国立国会図書館〕〔1973〕 (出版警察資料) (UP81-1)*
- 『昭和書籍雑誌新聞発禁年表』増補版 3冊 小田切秀雄,福岡井吉編 明治文献 1981
(UM2-H1〜3)* 関西館総合閲覧室 上中
下
- 『出版警察関係資料解説・総目次』 由井正臣他共著 不二出版 1983
(AZ-614-9) 東京本館所蔵
『出版警察報』、『出版警察資料』、『出版警察概観』の総目次を収録 - 『出版警察概観』 内務省警保局編 竜渓書舎 1981 複製
(AZ-614-8) 東京本館所蔵 - 『出版警察報』 複製版 不二出版 1981-1982 所蔵 1〜148・149号(昭3.10〜19.3)
(Z21-1169) 東京本館所蔵
別巻(解説・総目次)は上記『出版警察関係資料解説・総目次』(AZ-614-9)と同じもの - 『出版警察資料』 複製版 不二出版 1982 所蔵 1〜47号(昭10.6〜15.6)
(Z21-1346) 東京本館所蔵 - 『発禁本』1-3 平凡社 1997-2002 (別冊太陽)
1.「明治・大正・昭和・平成 : 城市郎コレクション」 (UM71-G6)*
2.「地下本の世界」(UM71-G5)*
3.「主義・趣味・宗教」「発禁本」1・2・3 書名・人名総索引付(UM71-G6)* 関西館所蔵
関連する調べ方案内など
- 千代田区立千代田図書館
http://www.library.chiyoda.tokyo.jp/facilities/chiyoda/
同館では、内務省の実際の検閲に使われたもののうち、出版・頒布が許可された本の一部である「内務省委託本」約2,300冊を所蔵しています。
内務省委託本検索システム
http://www.library.chiyoda.tokyo.jp/wo/nib/nibsrc/init - プランゲ文庫資料の検索
リサーチ・ナビ>憲政資料室の所蔵資料>日本占領関係資料
東京本館憲政資料室が所蔵する、占領期のGHQによる検閲に関する資料です。 - 国立国会図書館所蔵の内務省交付本